長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

東京アート散歩

2009-11-20 06:50:51 | Weblog
昨日銀座を歩いていたら、本屋があり、そこに
「東京アート散歩」が並んでいた。
東京のギャラリーやミュージアム、アンティークショップ
など、アーティスティックな場所が143軒紹介されている雑誌だ。
手前味噌だけど、天真庵でこないだやった富川さんの「19世紀ギターの夕べ」
が、掲載されていた。

銀座一丁目の昭和通りを渡った界隈は、東京大空襲の時、焼けなかった
一帯があり、最近そこをリノベーションして、カフェなんかができている
ところがある。昨日は、その界隈の「そばや」で昼そばを楽しんだ。
若い夫婦できりもりしていて、カウンター5席、テーブル3席の
こじんまりしたそばやだ。
まず「ぬる燗」と「そば豆腐」を頼んだ。若いのに「感」がいいのか、
「お燗」の温度が絶妙だ。しかも菊正のみ。なんかうれしくなってきて、
3本も飲んでしまった。その後は、せいろ。かえしの「きれ」がいい。
とても、すがすがしい気持ちになるそばや。こうでなくてはいけない。

あまりに気持ちが幸せになって、近くのいきつけの骨董やにいく。
年末に財布の中が空っぽなのは、なんとなく寂しいし、雨が降って
いたので、「今日は買わない」と思っていたけど、織田有楽の孫の
弟子の「書」がとてもいいので、やはり「買った」といってしまった。明日のお茶会で披露する予定。資金繰りを考えると披露する前に疲労するけど、元気になるような書だ。どうもぼくは、貧乏が好きらしい・・

明日は、3時で営業は終了。その後は、「お茶会&インド音楽」。

おでん 熱燗 昔の女

2009-11-19 08:28:11 | Weblog
おでんのおいしい季節になった。
朝の仕込みは、まずおでんのしこみから始める。(メニューにはないけど)
蕎麦の出汁をつくるので、昆布、かつおぶし、干し椎茸の
いいの、かえしがいつもあるので、「おでん」にはうってつけだ。
しかも、冬はガスストーブをつけるので、鍋の中に、おでんの
種を入れると、勝手にゆっくりとした時間の中で、おでんが
できあがっていく。

ねんど、書、中国語・・・と続いた。みんな酒好きが多いので、
おでんをつまみに熱燗、なんて至福の極みだ。ついつい昔の女(or男)
の話になったりする。
秋に酒を飲んでいると「ああ、あの人はいまごろ何をしているのだろう」なんて、
ふと思い浮かんだりすることがある。歳を重ねるにつれ、酒がおいしくなって
いくのは、そんなこともあるのではなかろうか・・。

昨日は「わぶ庵」というCAFEを計画している「だいき君」と、
古本屋CAFEを計画中の「みかみ君」が、コーヒーを飲みにきた。
来年はきっと、このふたつのお店が、界隈を盛りたててくれるのでは
なかろうか。

「ひとりのこころある人」が移り住むだけで、街は動いていく。
そんなひとりが周りにいると、幸せな気持ちになる。

今日はお休み。21日の「晩秋のお茶会&インド音楽」
の準備に1日走りまわる予定。

文花一丁目cafe

2009-11-18 08:07:59 | Weblog
昨日はspice cafeが1日中ロケに使われていた。
オーナー夫婦が、昼間コーヒーを飲みにこられた。
うらぶれた下町で、cafeを始めたふたりだけど、
この街にとって、「なくてはならない店」に
なっている。これから、地方だけでなく、都会の町も
新しい「町おこし」をする必要にせまられることになるだろう。
その時の「中心」には、「こうゆう町に住みたい」という「おもい」
が、必要だと思う。そこにある建物、公共のもの、風景、住む人たち・・
すべてが「町」を構成する。そんな中で、「文化を感じさせられるcafe」の存在は不可欠ではなかろうか。文花一丁目に、そんなCAFEがある。
「文花一丁目cafe」「立花二丁目ダイニング」「八広三丁目の夕日農民商店」
・・・そんなものが、できていくと、どの町の明日も明るい明日になる。

今回のスカイツリーの建設により、タワー内、駅施設、駅周辺にできる
飲食店が300店になるそうだ。こんな世界大恐慌な時代に、すごい話しだ。
できたら、どこの街でも見られるような「普通のお店」はつくってほしくは
ない。

今どこの地方都市にいっても、駅前や繁華街にある店は、東京にもあるお店
ばかりが目立つ。「つくられた感のある東京の街」は、けっして人が住むに
居心地のいいところではない。「その町にぴったりなお店」を、それぞれが
工夫しながらつくっていく時代がきた。
焼け野原になったから、みんなで希望をもって、町おこしをしてきたように、
大恐慌で仕事もお金もなくな、また「やりなおしの時」がやってき今こそ、
みんなの「おもい」をしっかり実現していきたいものだ。

今日は「ダメから始まる中国語」

21日は、南九になって初めての茶会。
わずか10人のお客さんにお茶をふるまう。日常では、
毎日やっていることだけど、茶会となると、
お花、お菓子、茶碗など茶器、掛軸、料理、音楽、お酒・・・
いろいろな「緊張」が心地よい。くるお客さんも同じように
「緊張」と「やすらぎ」をもとめてくる。

住んでいる街に、そんな「お茶こころ」がある場所が必要やし、
できたら住んでいる家にも、そんな居場所があれば、まだまだ
みんな「日本人」にもどれる可能性があるのではなかろうか。



リアルorバーテャル?

2009-11-17 07:38:15 | Weblog
毎朝コースをかえて、ジョギングをするのが日課になった。
今日は、お店の前の十間橋通りを、まっつぐ(江戸弁)走って、
八広を走り、荒川の手前まで走った。
帰りには、タワーがくっきり見えた。200mを超えて
から、ほんとうに、いろいろな場所にタワーが見える「いいスポット」
がある。

さきほど、ジョギングからかえってきたら、近くの「カリスマ cafe」
の前に、有名な俳優さんや女優さんがいた。
昨日そこのシェフがきて、「明日はリアルクローズのロケが、うちで
やります」とのこと。
フジテレビの番組らしい。ついでに、黒木瞳が、天真庵で、ホボブラジル
を飲む・・・なんていうシーンがあればいいのに・・・

今日は「書の会」
明日が「ダメから始める中国語」
21日(土)は、「晩秋のお茶会&インド音楽」
お菓子をなににしたらいいか・・・シアンクレール中。

元気が旅立って2ヶ月目

2009-11-16 07:44:31 | Weblog
今日で、ニケ月になる。
昨日は、近くのバーのプレオープンパーティーだった。
いく予定だったけど、あまりにも忙しい日曜日で、片付けと
仕込みをすると、間にあいそうになかったので、とりあえず、
お祝いをもってでかけた。こないだまで、ふたりで床のコンクリート
を敷き、昨日までカウンターもなかった場所が、ちゃんと、カウンター
ができ、その上にはライトが吊るされている。
押上駅から、十間橋通りにくるまでに新あづま通りを経由してくる時の、
ちょっとしたお洒落なスポットになりそうだ。
正式なオープンは、来年の1月20日だそうだ。

それからお店にもどって、片付けをしていたら、「トントン」
と玄関の戸をたたく音がした。近くに住む「未来(みく)ちゃん」
だ。押上小学校に通っていて、ときどき家族で天真庵にきて、
元気をかわいがってくれた。4月の元気の誕生日に、折り紙のプレゼント
をくれたりした。最後にあったのは、天国に召される3日くらい前だった。
晩年は、帰る人によく吼えた。その時に未来ちゃんも吼えられたけど、
「あれは、きっと、さようならを行っていたんだよ」というと、納得
してくれたみたいだ。人間も犬も死ぬと、骨になることも、受け入れた
みたいだ。日常の中で、まわりの生きとし生けるものは、みな、生きたり
死んだり、好かれたり、憎まれたり、しながら、さらさらと、たださらさらと、
流れていく。

今日は「ねんどの会」。
まいか先生は、大阪出身。昨日は友人の結婚式だということで、
着物をきて蕎麦を食べにこられた。

明日は「書の会」
大塚の江戸一でよく飲んだ貞本先生が、来る日。
江戸一をこよなく愛した高橋義孝先生の本を、読み返して
いたら、おもしろいことを書いてあった。
「人から聞いた話だが(と、前置きして)、女と別れるのは
畳の目をひとつづつ、ずらすように、ゆっくりとやるのがいい」
みたいなことを書いてあった。ここだけ読むと、誤解を受けるが、
なかなか含蓄のある文だった・・

明後日は「ダメから始める中国語」
小川先生はいつも、バイクでやってくるのだが、いつも
意に反してお酒を飲んでいくので、帰りは、バイクを
おいていくハメになる。楽しい会になってきた。




近くのバーが、仮オープン

2009-11-15 06:53:58 | Weblog
今日は天気がいいので、少し長めのジョッギングをする。
東京スカイツリーも、ついに200mを超えて、いろいろなところ
から、雨後の筍よろしく見ることができるようになってきた。
押上駅から、天真庵にくる途中、新あずま通りという道がある。
その入り口あたりに、今日バーが仮オープンする。
昼はブティック、夜がバー。ブティックをやる男の子は、日本語と
中国語と英語ができる。バーをやる男の子が、ブラジル人で、スペイン語と
もうひとつできて、ふたりで5カ国後ができる。いろいろ楽しみだ。
今日7時に店が終わったら、かけつける予定。

新あずま通りに「貸店舗」の看板が2・3ある。これからこの通りは、
おもしろくなるのではなかろうか?

明日は「ねんど」
明後日が「書をやろう会」
明々後日は「ダメから始める中国語」

ソバ祭り

2009-11-14 06:44:51 | Weblog
先週、5年ぶりに自分が修行した「蕎麦の聖地」を訪ねた。
今回、いまいましい事件があったが臥竜山の近くにある。
師匠の高橋さんは、もともと東京の人で、目白で「翁」をつくり、
その後山梨に「翁」を移転し、2002年に、北広島の豊平に
「達磨」をつくった。
ぼくが修行した時は、近くにある「どんぐり村」という施設に
泊まり、師匠じきじきに毎日蕎麦の特訓をした。

その施設にいってみたら、師匠の写真入りポスターがはってあり、14日(土)15日(日)が「そば祭り」だということだった。
どんぐり村には、「どんぐり庵」という、蕎麦の道場もできていた。
かべに門下生の名前がかけてある。
入門(1度やるとそう)準初段(そこそこ食べられる腕前)初段(身内に
ふるまえる腕前)二段(知人にふるまえる腕前)三段(客人にふるまえる腕前)
4段(達人クラス)
というランクがある。
ぼくが特訓を受けた最後の日、高橋さんが車でバス停までおくってくれた。
広島行きのバスを待つ5分の間に、達人までの「階段」を教えてもらった
ことを、思い出した。
それから、3年間、池袋のギャラリー天真庵で、毎年1000人分くらい
の蕎麦を3年打った。山のキャンプ場や、京都のお寺、九州のお医者さん
たちの会などに、「出前の蕎麦打ち」もやった。

奥深い山で、蕎麦を習った。でもまだまだその道は奥深い。

わけいっても わきっても 青い山 (山頭火)

煎り番茶

2009-11-13 06:51:23 | Weblog
昨日は、煎茶のお稽古。

晩秋のころは、いつも「煎り番茶」の手前をする。
銅でできたホウロクに番茶を入れて、それを炭火とか電気コンロ
の上で、コロコロと手回ししながら、煎りあげる。すぐに煙がでてくる。
その煙を絶やさないように、しかも焦げ付かせないように、焦げあげる
寸前に寸止めする、のがコツ。これは焙煎とも似ているので、来年は
「コーヒー手前」をやってみようと考えている。

いつも京都にいくと、定宿になっている骨董やは、昼はそこで
コーヒーが飲める。素焼きのホウロクに、豆を入れて、コンロで
15分くらい焙煎する。「ゆっくりした時間を楽しむ」という点
では、そんなこーひーやが、これからは増えていくのではなかろうか?
「おいしいものは、大量生産できない」し、「いつ どこでも すぐに」
とはいかないのだ。

煎茶のお稽古の前に、骨董通りを歩いて、和菓子やを覗いた。
正確にいうと、骨董やを覗きながら、和菓子やに和菓子を買いにいった。
途中、ウィンドウ越しにバンダジの上に、李朝の壷が飾ってあるお店を
見つけた。中に入ろうとすると、そのバンダジの向こうに、若い(といっても
45前後?)の女性だ。しかも美人。
時間を見ると、煎茶のお稽古まで残り30分。財布の中身は、
普通の新人サラリーマンのお小遣いの3ヶ月分しか入っていない。
「・・・こんな日は、素直に煎茶のお稽古に行こう」と、踵を返して、
表参道ヒルズの方へ、とぼとぼ歩いていった。
長引く不況で、骨董、とくに東京のそれは値段がかなり下がっている。
お金をもっている骨董病の人にとっては、ある意味チャンスだ。
でも骨董病の人は慢性の金欠病を併発している人が多いのも確かだ。

今日から通常営業。6時前にお店にいって、出汁を仕込んできた。
これから、蕎麦をうつ。


大東京

2009-11-12 09:07:50 | Weblog
一週間もの間、山陰とか紅葉がきれいな寒村あたりで
生き暮らし(行き暮らし?)ていたので、久しぶりに
東京にもどってきたら、人の多さに少し戸惑う感じがした。
昨日は、マリオネットのコンサートが、大久保であったので、
錦糸町から総武線にのって、でかけた。
大久保とか新大久保界隈は、昔から怪しげな地域だ。けど、
その怪しげな感じがまたいい。マツキヨから4本目の筋を
曲がると、「ろじ」という居酒屋があり、その先に普通の
アパートの一室で「うなぎや」をやっているお店があり、
その隣に、界隈では、横滑りしそうなおしゃれなコンサートホール
がある。天真庵でマリオネットがやってくれるときは、おそばの準備
なんかで、ゆっくりできないけど、よそでマリオネットをきくときは、
リラックスして、ついうとうとしたくなる気分になる。

長いこと彼らの演奏を聴いていると、同じ曲を聴いていても
「今日の演奏は、うまいな~」とか「円熟してきたな~」
とか感じることが、ままある。
全体的に社会は、「若い時点だけ」を筍にしているところが
あるけど、「年をかさねるほどいい」というところに、もっと
スポットライトがあたれば、もっともっといい社会になるのではなかろうか。
「どんなにお金を積まれても、若いときにもどるのはいやだ」
みたいな感じに、それぞれのひとたちが思うようになってきたら、
まだまだ日本の未来は、明るいものになると思う。

明日は「スケッチの会」
紅葉した風光明媚なスポットにいっても、都会と同じように、
携帯で写真を撮ってる人だらけだ。そんな中にあって、岩に
座り、スケッチをしているひとを見かけたりすると、なんだか
ほっとする。そんな「ほっ」が、増えてくればいい。
「ほっ」と、溜息の「ふー」は、似ているけど、雲泥の差がある。


無事東京にもどってきた。

2009-11-11 17:10:45 | Weblog
般若君たちの結婚式も無事に終わり、
さきほ無事に東京にもどってきた。
それにしても今日は、どこもゲリラ雨だった。

今回もまた、ぶらりと奥津温泉あたりから山陰の三朝温泉あたり
を旅したりしながら、結婚式のあった福山までいった。
今年はこころなしか、どこも紅葉はあざやかなんだけど、なんか
山が寂しそうな風景だった。
ヨッシーのおじさんが住職をされている釈迦院。空海ゆかりの
真言宗の古刹で、ゆったりとした里山みたいなところに、ひっそり
とたたずんでいた。とても空気もおいしいし、人もいい。

生まれて初めて、仏前の結婚式の媒酌人を体験した。
いきなり住職に、般若湯をすすめられ、上機嫌になって式に
なった。
般若湯で酩酊し、三々九度、誓いの言葉など、普通の結婚式みたいだったけど、
みんなで珠数を片手に般若心経を唱えて、ヨッシーが、「般若」
になった。
めでたし、めでたし。とても素晴らしい結婚式だった。

これから、マリオネットのコンサート。
また、東京での生活が始まる。感謝。