長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

竹細工の日

2010-09-26 07:34:27 | Weblog
昨日は、お花の日だった。
1年ぶりに、赤芽柳と菊を生けた。
竹の寸胴に、真(一番中心になるもの)を立てる。
真になる柳が、まさに中心であり、生ける人のしん(心)でもある。
素直で波打たない心で、素直な一本を選び、それを、同じく
柳で、くばり(寸胴に花をとめるための、土台)をつくる。
どんな仕事も、ものつくりも、家庭や人生を建築していくにも、
この「土台つくり」が肝要だ。これができたら9割が完成、後は、その真に
あわせて、ほかの柳を4本選び、最後に柳のふところに抱かれるように、菊を
生ける。どこの街にでもある、うらぶれた花屋でも調達できそうな、地味な
花材が、うそのように「凛」とした出で立ちになり、あたりの空気や景色に
くさびをうつような感じになる。「花」とは不思議なものだ。
刹那な命の終焉の時に、永遠を感じるように昇華させるのが、生花(しょうか)。

その花に興味を持ち、大分から清水くんがやってきた。
昨日は、「三丁目のJAZZ」を堪能し、本日、朝から
竹細工の教室をやってくれる。

昨日のkazuko babaと国貞雅子のライブの最後の二曲を
お店の前で山根さんが聴いてくれた。N響のコンサートの
本番の後にかけつけてきてくれた。同郷の国貞雅子と
「縁」を感じてくれたみたいだ。紹介して、カウンターで
談笑していた時に、少し酩酊した国貞雅子が、「○○先生
のお陰で歌手になりました」と言った瞬間に、山根さんが
「先生はぼくの大恩人です」という話になり、その場で
山根さんが恩師の家に電話した。国定雅子も高校卒業依頼
初めて恩師の声を聞いた。「師は、最初から師ではなく、弟子が
見つけるものだ」とつくづく思うと同時に、不思議な縁(えにし)
を感じた。
その山根さんが、明日クラリネットを演奏してくれる。N響で活躍中の
彼が、昨年N響を定年退職したクラリネットの大御所・磯部さん
と、ピアノの金崎さんの三人が、明日やってくる。

ジャズもクラシックも本当にいい。10月31日(日)に、「JAZZ十間橋」
が開催される。逆さにうつるツリーを写真に撮るのもいいが、
たまにはJAZZ、とくにライブをきいたりするのも、いいものだ。
本日の「大江戸朝日」に、紹介された。縁ある人たちにまた会える日。

明後日は「順受の会」
論語や古典の中には、いろいろな人生をおくってきた先輩たちの
生きた智恵、みたいなものが凝縮されている。自分の人生もはかなく
、つかの間だけど、1回しかない人生を、先人の生き様に学ぶ日が、月に
1度くらいあったもいい。そんな程度で始まったこの会も、もう15年くらい
続いている。
この写真は、工事中、2007年の天真庵。自動販売機が6台並んでいたのを
はずした時に撮影した。なんだか懐かしい。「なんのお店になるの?」
と毎日聞かれた。