天然居士の独り言

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観世音菩薩坐像・・・

2017年01月26日 19時40分22秒 | 日記
 昨日は、色々片付け物などがあり、疲れてしまったため、日記は休みました。

 今日のネットのニュースを見ていたら、
 2012年に長崎県対馬市の観音寺から盗まれ、韓国内に運び込まれた
 長崎県指定文化財「観世音菩薩坐像」の所有権を主張する韓国の浮石寺が、
 仏像を保管している韓国政府に対して引き渡しを求めた訴訟で、
 大田地方裁判所は今日、原告側の主張を全面的に認め、
 韓国政府に対して
 仏像を浮石寺側に引き渡すよう命じる判決を言い渡したとの記事がありました。

 この窃盗事件の際、対馬市内で2体の仏像が韓国内に持ち込まれ、
 内1体は2015年7月に返還されましたが、
 観世音菩薩坐像については、韓国政府が保管していました。
 像内にあった記録物に高麗時代の1330年を示す年号や
 「高麗国瑞州浮石寺」などと記されている事から、
 14世紀に朝鮮半島などに出没していた海賊、倭寇によって略奪された可能性が高いと
 浮石寺の主張に沿った判決になっているようです。

 文化財の返還問題は、かなり厄介な問題です。
 1972年に発効した文化財不法輸出入等禁止条約は、
 文化財の不法な搬出を禁ずる国際的な取り決めですが、
 1972年以前に移転していた文化財の扱いや、正当な入手経路であったかどうかなど、
 それぞれ返還を要求する方と求められている方の主張に隔たりがある事が多く、
 例えば、イギリスの大英博物館が所蔵するロゼッタ・ストーンや、
 ドイツの新博物館が所蔵するネフェルティティの胸像、
 アメリカのメトロポリタン美術館が所蔵するハトシェプストの胸像などは、
 それぞれエジプトから返還請求が出ていますが、結論は出ていないようです。

 観世音菩薩は、慈悲の心により、世間の人々の救いを求める声を聞くと
 ただちにそこへ行って救済すると言われている仏です。
 日本と韓国の両方の意見を聞いて、妥当な結論を出してくれると良いですね。

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