昨夜、ネットのニュースを見ていたら、
山形県小国町で、黒い牛の体をシマ模様にペイントしているとの、
TBS NEWS DIG Powered by JNNの記事を見付けました。
小国町は、米沢牛の産地の一つです。
和牛ですから、黒い牛ですが、
この体にシマ模様にペイントしているとの事です。
これは決して見た目の面白さを狙っている訳ではなくて、
チャンとした理由があるとの事で、3年前から検証作業が行われています。
毎年夏になると多くの牛飼いの間で頭を悩ませるのが
吸血昆虫「アブ」と「サシバエ」だそうで、
これらの吸血行動は牛にとって大きなストレスとなり、
また吸血昆虫を忌避する行動によって体力が消耗し、
乳量の低下や繁殖に悪影響を及ぼすとの事です。
2019年、愛知県と京都大学の研究チームが
「シマウマには虫があまり寄りつかない」との海外の論文をヒントに
牛でも応用できないか検証を開始しましたが、
すると吸血昆虫の飛来が減少し、
牛が虫を追い払うときにする「しっぽ振り」や「首振り」などの
回数も減ったとの事です。
今年は場所を牛舎から放牧場に移し、7月20日から検証が始まっています。
また、シマの塗り方の素材なども色々検討されているようです。
牛の体からは脂が出るため、
一般的なアクリルスプレーだと1週間程度で落ちてしまうため、
シマ模様を持続できるような塗料や方法を色々と試した結果、
毛を脱色すると約1か月程度持続できることが確認でき、
吸血昆虫の忌避効果も確認されているとの事で、
この場合、白より金色に近い色になるとの事です。
検証に参加している畜産会社の人は、
牛を耕作放棄地などに貸し出す事を考えているようです。
草地に放牧すると雑草などを食べるので林になるのを防げ、
餌代も助かる他、
更に大型動物がいる事で、
農作物を荒らす鹿や熊、猪などが近づかなくなるとの事です。
いずれ、日本各地の放牧地で
シマウシの姿を見るようになるのかも知れません。
シマウシの写真、下記で見る事で出来ますので、宜しければご覧ください。
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/gallery/616690?utm_source=news.yahoo.co.jp&utm_medium=referral&utm_campaign=partnerLink&ex_position=photo&ex_id=616690&image=2