多文化共生なTOYAMA

多文化共生とは永続的なココロの営み

災害時の備え4カ国語で紹介 

2011-06-23 10:05:52 | 多文化共生
(以下、朝日新聞【福岡・北九州】から転載)
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災害時の備え4カ国語で紹介 

2011年06月23日

 東日本大震災を受け、福岡国際交流協会が外国人向けに、地震や水害への対応策と日ごろの備えを知ってもらう防災DVDをつくった。音声と字幕は日本語、英語、韓国語、中国語の4カ国語対応。福岡市の防災の取り組み内容も紹介し、「安心して暮らせるまち」とアピールしている。

 協会は福岡市の外郭団体。昨年11月に制作したゴミ出しやマナーについてのDVD(16分)の改訂で、新たに9分間の「あなたを守る災害時の備え編」を追加した。市消防局などが協力し、福岡在住の留学生らが出演している。

 地震の際に「テーブルやデスクの下に身を隠し、落下物による事故を防ぎましょう」、水害では「浸水してからの無理な避難はやめましょう」といった内容。制作費は116万円。つくった400枚は市内の大学や日本語学校などに配る。(金順姫)

外国人児童・生徒の学習支援拡大へ、豊田で開催

2011-06-23 10:05:08 | 多文化共生
(以下、毎日新聞から転載)
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セミナー:外国人児童・生徒の学習支援拡大へ、豊田で開催 /愛知

 豊田市保見町の保見交流館で、ブラジル人ら外国人の児童・生徒の学習支援の輪を広げようと、セミナーが開かれた。NPOや小学校の放課後教室の支援者が、参加した約50人に活動内容を紹介した。

 市国際交流協会が主催した。NPO法人子どもの国の井村美穂理事長は、日本語習得が進学に必須として、支援教室内でポルトガル語を禁止していると報告した。日本の学校に行っていない子どもに日本語を教えるNPO法人トルシーダの伊東浄江代表は「頑張る機会さえあれば子どもたちはできる」と、学習機会の大切さを訴えた。

 また、東保見、西保見の2小学校で放課後に宿題の手伝いなどで児童たちを支援している活動が報告された。【中島幸男】

異郷で聴いた唱歌

2011-06-17 13:05:38 | 多文化共生
(以下、産経新聞から転載)
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異郷で聴いた唱歌
2011.6.17 08:37

文芸評論家・新保祐司(都留文科大学教授) (撮影・奈須稔)

 去る5月2日の夕方、有名なサン・マルコ広場に近いサン・モイゼ教会で「日本のための慈善コンサート」が開かれた。

 この教会は、ベネチアン・バロック様式の建築で、モイゼ(モーゼ)の名が示すように内部の正面には、旧約聖書の中の、モーゼがシナイ山において神から十戒が書かれた石板を受け取る場面が彫刻されている。ベネチア派のティントレットの作品もあり、荘重な雰囲気の教会である。

 そういう厳粛な空間の中で、コンサートは始まった。40人くらいはいただろうか。日本人も何人かいたが、ほとんどは外国人であった。外に貼られたポスターを見て、入ってきた観光客もいたようである。

 イタリアで音楽を学んでいると思われる日本の若い女性の歌手が数人、代わる代わる登場して歌った。曲目はヘンデル、バッハ、ビバルディといった作曲家の宗教曲の抜粋が主で、聴いたことのないものも多かったが、最後のフォーレの「レクイエム」からと、その前のペルゴレージの「スターバト・マーテル」からの曲は大変好きな音楽でもあり、感銘深かった。大震災の追悼にふさわしい音楽を並べたものといえるであろう。

 会場でもらったパンフレットをよく見ていなかったので、これでコンサートは終わったものと思ったが、そうではなかった。もっと感動させる企画が待っていたのだった。歌手全員がそろって立ち、バイオリンの伴奏で、文部省唱歌の「故郷」を歌いだしたのである。ふと、胸をつかれるようであった。

 「故郷」の1番のあと、「春の小川」「朧(おぼろ)月夜」「鯉(こい)のぼり」「茶摘」「夏は来ぬ」「われは海の子」「もみじ」「冬景色」「雪」のそれぞれ1番を歌い、日本の四季の移り変わりを唱歌で表現していったのである。そして、最後は「故郷」の2番で締めくくった。

 異郷で聴く唱歌のメドレーは、宗教曲よりも、ある意味で宗教的であった。また、大作曲家たちの宗教曲に比較しても、日本人の心に訴える点において遜色がないようにも感じられた。唱歌というものは、確かに近代の日本が生んだ文化的傑作といえるであろう。

 女性歌手の一人は泣いて、指で涙をぬぐいながら歌っていた。震災の犠牲者を思っていたのかもしれないし、この唱歌が表現している美しい日本の風景が失われたことを深く嘆いていたのかもしれない。

 このコンサートの会場がサン・モイゼ教会であることが、意味深く感じられてきた。今日の日本の悲劇は、その深刻な悲劇性と歴史的な意味からして、モーゼの連想からすると、いわば旧約的なものではなかろうか。

 私も唱歌を聴きながら、日本の四季折々の美しい情景が連続して思い浮かんできて思わず目頭が熱くなったが、何とかこらえていた。しかし、そのとき、もし私の特別に好きな曲であり、武士の終焉(しゅうえん)(それは、また日本の本質的な何ものかの喪失を意味しているのだが)を題材とした「荒城の月」が歌われたとしたら、懐郷の念に胸が張り裂けたであろう。
               ◇
【プロフィル】新保祐司

 しんぽ ゆうじ 1953年仙台生まれ。東大仏文卒。文芸批評家、都留文科大学教授。デビュー作『内村鑑三』など多数の著作のほか、編著に『「海ゆかば」の昭和』がある。本紙正論メンバー。

統合失調症など精神疾患 元患者が復帰サポート

2011-06-17 13:04:12 | 多文化共生
(以下、読売新聞【兵庫】から転載)
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統合失調症など精神疾患 元患者が復帰サポート

近畿初、洲本で本格導入 半年余で5人実績

 統合失調症などで入院している患者の社会復帰を、同じ経験を持つ元患者が支援する「ピアサポーター」(仲間による支援)制度を、県洲本健康福祉事務所と洲本市の新淡路病院・地域生活支援センターが連携し、近畿で初めて本格導入した。半年余りで5人が社会復帰。治療を終えた後も退院できない「社会的入院」の解消に加え、元患者の自立につながると期待されている。(井ノ口麻子)

 淡路島内には、3病院に統合失調症の患者約60人がおり、同事務所が昨年夏、サポーターとなる元患者を募集し、9人が応じた。

 9人のサポーターは昨秋以降、対人関係のうまくない患者の社会復帰を助けるため、作業所やグループホームなどの見学や買い物などの外出に付き添う。自らの復帰体験も語り、患者からは「同じ病気だった人の言葉は心強い」と好評だ。

 今後、サポーターが定期的に病院に出向いて患者らに退院を促し、退院後の移動には運転手を務めるなどの支援も計画。27日には今年度の養成講座を開く。

 サポーターには時給800円の報酬を支給。統合失調症の入院歴がある男性(45)は「人の生きる手助けをすることで、自分にも励みができた」と、生きがいにもつながっている。

 洲本健康福祉事務所は「入院より社会復帰を求める時代。元患者のサポートは、入院患者を減らすことにもなる」と期待する。

 国立精神・神経センター精神保健研究所(東京)によると、国内の精神病床の入院患者数は約31万6000人(2007年)。経済協力開発機構(OECD)の調査では、病床数で諸外国の3~20倍に上る。

 サポーター養成のノウハウはまだ普及しておらず、精神疾患の分野で導入する病院は、厚生労働省の調査では、2009年度で全国11か所にとどまっている。

ピアサポーター 身体障害者や難病患者の「友の会」、自殺者の「遺族会」などがある。精神疾患患者にかかわる元患者は、養成講座で精神保健福祉士ら専門家から研修を受けた上でサポーターになる。
(2011年6月17日 読売新聞)

医師の20%は外国人、言語習得が鍵

2011-06-17 13:03:36 | 多文化共生
(以下、Seachinaから転載)
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医師の20%は外国人、言語習得が鍵
【社会ニュース】


  シンガポールで働く医師の20%余りは外国人。英語しか話せない者が多いが、中国語やマレー語など、英語を理解しない住民の言葉を習得することが患者との良好な関係構築の鍵となっており、言語習得を目指す医師が増えている。簡単な表現なら、標準中国語、福建語、マレー語、タミール語のどれでも使える、というカナダ出身の麻酔専門医もいるほどだ。

  シンガポール総合病院(SGH)のフォーク医師はニュージーランド出身。週4時間、標準中国語のコースに通っている。発音はまだ怪しいが、患者との関係は良好だ。患者側がそうした努力を認めているためだ。

  2013年には国内3校目の医学校が設けられるが、3校合わせた卒業生数は年500人。しかし昨年雇用された医師は900人。10年以内には公営病院が2カ所整備される計画で、この先も多数の外国人医師が雇用される見通しだ。

  SGHによれば、外国人医師は高度医療に欠かせない存在。KK婦人・小児科病院では4人に1人が外国人医師で、臨床、研究、教育面で重要な役割を果たしているという。

  外国人が学ぶ言語で人気があるのは標準中国語とマレー語。教室では一般的表現のほか、「痛みを感じるか」など医療の現場で必要な表現を教える。(情報提供:AsiaX)

大震災で帰国の留学生

2011-06-16 09:41:01 | 多文化共生
(以下、読売新聞【愛知】から転載)
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大震災で帰国の留学生

大学へ復帰続々

日本人の学生と歓談する留学生たち(名古屋学院大で)=山下昌一撮影

 東日本大震災と福島第一原発事故の影響で一時は日本から帰国していた外国人留学生たちが、続々と大学に復帰している。日本での生活状況を親に伝えて説得してきた留学生が多く、文部科学省の調査でも復帰が裏付けられている。留学生は震災前の生活を取り戻しつつある。(山下昌一)

 文科省調査によると、東海3県や北陸などを含む中部地方(10県)の大学では、通学圏内にいる留学生は4月20日時点で94・1%(抽出調査)だったが、5月20日時点で97・3%にまで上がった。

 「日本から離れていた影響は、もうない」。名古屋産業大(尾張旭市)環境情報ビジネス学部2年の中国人留学生、許吉男さん(24)は笑顔をみせる。震災直後、両親が送ってきた航空券で実家の遼寧省に帰国したが、4月25日に日本に戻った。すでに新学期が始まっており、教員から講義した内容を聞き取るなどし、挽回した。日本のアニメに興味を持ち、3年間日本語を学んでから進学できた日本の大学。「もっと日本語がうまくなって、自分の会社をつくりたい」と意気込んでいる。

 多くの留学生が在籍する同大では、許さんのように新学期を遅れてスタートした学生のために、履修科目の登録時期を延長した。留学生の支援を担当する学生課の竇(とう)道徳さん(55)は、「中国は一人っ子政策なので、子供を大切にして中国への帰国を促した親の気持ちは理解できる。今後も精神的な面から学生を支えていきたい」と話す。

 一方、名古屋学院大(名古屋市熱田区)には7日、米オハイオ州立ボーリンググリーン大の留学生9人が予定通り到着した。来月上旬まで約1か月間滞在し、生け花や陶芸を体験するほか、京都や広島でも研修する。4年のエリック・ダトリッジさん(22)は「母は心配したが、日本に来るのは夢だった。被災地支援の活動にも加わりたい」と言う。引率してきた州立大の日本語教師、ジョーンズ川野朗子(あきこ)さんは「米国の学生は自立心が強いので、自分たちで情報を集めて親を説得してきた」と話す。

 名古屋大は、留学生1556人(5月20日現在)のうち、震災の影響で大学復帰または来日を見合わせているのは9人だけだ。一時は数十人が帰国していたが、同大留学生センターは「家族に顔を見せて、安心させてから戻ってきた留学生も多い」とみている。
(2011年6月16日 読売新聞)

過去13年間で国際結婚した越人女性は約30万人

2011-06-16 09:40:24 | 多文化共生
(以下、ベトジョーから転載)
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過去13年間で国際結婚した越人女性は約30万人
2011/06/16 06:40

 人口・家族計画化総局の発表によると、1998年から2010年末までに外国人と結婚したベトナム人女性は約30万人、この内、最も多いのが中国(台湾人を含む)と結婚した女性:8万5000人、それに次いで多いのが韓国人と結婚した女性:3万5000人だった。14日付トゥオイチェー紙(電子版)が報じた。

 また、外国人と結婚した女性の4分の3が経済力の低い地方出身者で、全員が自分より10歳以上歳の離れた男性と結婚している。さらに20~30歳年上の男性と結婚した女性は全体の15%だった。

世界中が祈りはじめた日

2011-06-15 09:51:46 | 多文化共生
(以下、日本海新聞から転載)
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世界中が祈りはじめた日(3) 「本にして残したい」
2011年06月14日
■半信半疑
避難所でリーダーを務める高橋信行さん(右)は、本を手渡すと笑顔で手を差し出した。高橋さんは子どもたちの心のケアを率先して行っている=石巻市の石巻高校


 3月13日、出版社から書籍化を促すメールが届いていた。他社からも何通か続いた。「ウェブは個人で制作して発信できるが、本は経済活動の上で成り立っている。本にすることは正しいことなのか」。批判も脳裏をよぎった。鶴田浩之は悩んだ。

 2週間が過ぎたころ、「類似本が出る」とのうわさが耳に入った。被災地から書籍化を望む声が上がっていたことも気になっていた。誘いは10社を超えていたが、一番にメールをくれた出版社に決める。編集者の熱意もあった。校了日が決まり急ピッチで作業が進められたが、鶴田はまだ半信半疑だった。
■活字の重み

 しかし、本が形になるにつれ気持ちが変わっていく。ゲラが上がり、帰りの電車で目を通した時のことだった。「涙が止まらなかった」。込み上げる思いを抑えきれない自分がいた。活字が染みた。パソコンの画面では経験したことのない感覚だった。

 「本として残したい」。吹っ切れた。出すからには妥協したくないと、編集会議では臆することなく自らの意見をぶつけた。タイトルや表紙には「震災」「津波」など負のエネルギーになり得る表現は避けた。常に被災者のことを思い、言葉を選んだ。校了日には出版社で16時間、印刷所で8時間作業していた。

 本には社会的メッセージを込めた。主要メディアからはあまり伝わってこなかった一人一人の感情が、サイトからは伝わっていた。「いま自分たちがしていることは、人が動く原点となる『感情』に働き掛けていくプロジェクト。少しずつでも、いずれ大きな力になる。日本を変えるくらいの気持ちでやろう」。使命感に変わっていた。

 「10年後、20年後も親から子に、先生から生徒に語り継がれる本であってほしい」。本には英訳も付けた。被災地にいる10万人の在日外国人のため、またメッセージをくれた約200カ国の人々に応えるという意味でもあった。

 『PRAY FOR JAPAN―3・11 世界が祈りはじめた日』。サイトの反響もあり、4月25日の発売から1カ月で6万5千部を超えた。
■余韻

 5月10日、初めて被災地に入った。本を手に宮城県石巻市や女川町の避難所、小学校、自衛隊などを訪れ、代表者らに思いを伝えた。東北4県の全高校を含めて計1100冊を寄贈。印税は全額、復興に役立てる。

 「本だからこそ伝わるぬくもりがある」。作業を通じて強く感じた鶴田は一つのフレーズを「余韻」として後書きより後ろに載せた。シンプルながら、秘めた力強さを感じさせる言葉。「この本を象徴するフレーズ」はサイトには載せていない。

 6月、鶴田は本の電子化の打ち合わせをしていた。4月には震災前から準備を進めていた会社を立ち上げていた。休む間もなく走り続けた3カ月だったが、鶴田に「休む」という概念はない。(文中・敬称略)

「耳が不自由でも語学はできる」日本を感動させた韓国女性

2011-06-15 09:51:25 | 多文化共生
(以下、中央日報から転載)
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「耳が不自由でも語学はできる」日本を感動させた韓国女性(2)
2011年06月14日11時54分

――母親は娘の聴覚障害を認めなかったというが。

「母は私が人と違うことを認めなかった。病院で聴覚障害者登録を薦められたがそれも拒否した。母の期待に合わせるのは不可能なことで大きなストレスだった。ヘレン・ケラーは“目が見えなければ事物で遠ざかるが、耳が聞こえなければ人が遠ざかる”と言った。情報が制限され人と遠ざかり、気がつけば周囲には誰もいなかった」

――そのような現実から脱出することになった契機は。

「母から独立しなければこんな生活が一生続くと思った。突然考えたのが英語を学ぼうということだった。母を説得して2年間英国に語学研修に行った。英語を習う過程は想像を超える苦労だった。単語をひとつずつ発音記号を見て発音を研究した。最後には私の発音を第三者が確認する過程を経て単語をひとつずつ習った」

2年の語学研修を終えて日本に戻ったキムさんは、短大を卒業して王子製紙で4年間働いた。しかしボーイフレンドと別れた後にうつ病となり、会社を辞めて10カ月引きこもった。再起を誓ったキムさんは4年間に貯めた金で3年余りの世界旅行に出発した。

――どうやって世界的な金融会社に入ることができたか。

「就職博覧会に行ってみたら閑散としているブースがあった。外国人男性と日本人女性が相談窓口に座っていたが、ゴールドマンサックスの人事担当者だった。▽耳が聞こえないが人と対話できる能力▽4カ国語駆使▽3年間の世界旅行談をした。数日後に思いもよらず合格の連絡がきた。最初は事務補助をし、入社3年目に株式・債券マネジメント業務が与えられた。2年前にいまの会社に移った」

――会社生活では困難も多いだろう。

「私の机には電話がない。役に立たないから片づけてくれといった。会議にはついていけない。そんな時は同僚が私のそばでメモをして助けてくれる。社会生活をしながら感じたのは、障害者はいくらがんばっても必ず他人の助けを受けなければならないということだ。こういう現実に挫折もするが、結局は障害を認めてこそ自身も社会も楽になる。私もできる範囲で彼らに報いたい」

――人生の目標は。

「新しい目標に絶えず挑戦すること、笑いが絶えない幸せな家庭を作ることだ」

キムさんはインターネットを通じ出版社社員の夫と会い結婚した。2歳になる娘がいる。

4カ国語の防災DVD 大震災受けて制作 福岡市の外郭団体

2011-06-15 09:51:01 | 多文化共生
(以下、西日本新聞から転載)
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4カ国語の防災DVD 大震災受けて制作 福岡市の外郭団体
2011年6月15日 01:08

福岡国際交流協会が制作した多言語防災DVD

 東日本大震災を受け、福岡市の外郭団体・財団法人福岡国際交流協会は、外国人に地震や水害から身を守る方法と備えを知ってもらう防災DVDを制作した。日英中韓4カ国語の音声、字幕に切り替えられる。400枚を福岡都市圏の大学や日本語学校などに無料で配るほか、同協会のホームページでも閲覧できる。大震災を機に新たに作られた多言語防災DVDは、全国で初めてという。

 同市の2010年末時点の外国人登録者数は約2万4400人で、1989年末と比べ約2・6倍に増加。地震になじみの薄い国から来て、大震災で不安を感じている人も多いことから、4月に急きょ、同DVDづくりに着手した。制作費は約120万円。

 映像は9分間。地震▽水害▽日常-の備えで構成し、市在住の外国人たちが出演。地震では「テーブルや机の下に身を隠す」「火災を防ぐためガス器具やストーブを消す」、水害では「建物の2階以上に避難する」などと紹介している。日ごろから小学校や公民館の避難場所を確認しておいたり、市民防災センター(早良区)での講習を受けたりすることも勧めている。

 DVDには、外国人学生に日本、福岡市での日常生活のルールやマナーを示した16分間の「暮らしのヒント」編も収録されている。

=2011/06/15付 西日本新聞朝刊=