多文化共生なTOYAMA

多文化共生とは永続的なココロの営み

浜松の生産担う外国人減少 不況や震災が影響

2011-06-10 21:59:44 | 多文化共生
(以下、中日新聞【静岡】から転載)
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《経済》 浜松の生産担う外国人減少 不況や震災が影響
2011年6月10日
メーカーの海外シフト志向鮮明に

 浜松市内の外国人登録者数が、2008年12月(3万3702人)をピークに大きく減少している。労働者として同市をはじめ遠州地域の中小企業を支えたが、リーマン・ショックや東日本大震災が大きく影響し、自動車、二輪車メーカーや、部品メーカーは生産の海外シフト志向を鮮明にしており、今後も外国人は減少傾向をたどりそうだ。
 今月1日現在の市内における外国人登録者数は、男性が1万2946人、女性が1万3125人の計2万6071人。ピークから2年半で7600人も減った。
 特に大きく減少したのは男性外国人。ピーク時から4670人減少。今年4月からは市内の外国人登録で、女性の数が男性を上回っている。減少幅は09年中は1カ月あたり100人から400人とはね上がった。今年に入って戻したが、東日本大震災後は1カ月あたり200人以上が減る状況となっている。
 今後の動向について、静岡県西部地域しんきん経済研究所の間淵公彦主席研究員は、「景気が良くなれば、ある程度戻るかもしれないが、日本の製造業の今後の成長次第だ」と予測する。背景にあるのは、ブラジル、中国など新興国の経済成長。「以前は日本が経済大国で給与が伸びていたから来日して働いてくれたが、今後も来るかは不透明」とする。
 ブラジル人には勤勉な労働者も多く、中小の中では熟練工となるケースもある。間淵主席研究員は「今こそ国の産業の在り方が問われている時期だ」と強調した。

韓国での就職夢見る外国人留学生たち

2011-06-10 21:58:45 | 多文化共生
(以下、中央日報から転載)
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韓国での就職夢見る外国人留学生たち
2011年06月10日11時06分

ソウル大の外国人留学生就業スタディーサークルの会員がカフェに集まり歓談している。

留学生トゥナマル(22、女性、ソウル大社会福祉学科4年)とバトクトフ(21、経営学科3年)はモンゴルで高校を卒業した後すぐに留学に来た。留学に来た理由は韓国企業に入るためだった。韓国企業への入社を夢見ることになった動機は韓国電子製品と韓流にはまってからだった。

トゥナマルは、「電子製品と韓流のため韓国を憧れるようになった。少なくてもアジア最高のことを学んで身につけるなら韓国企業に入らなければならないというのが多くのアジア留学生の考えだ」と話した。

バトクトフは、「韓国の三星(サムスン)に通えばアジアで認められる人材と考えるのがモンゴルの雰囲気だ」と伝えた。彼は「韓国企業で短期間に世界最高になった底力を学びたい」と付け加えた。

彼らは外国人留学生枠での採用でなく一般大卒新入社員公開採用を通じて国内企業に入るといった。

ハングルで自己紹介書を書き、韓国語で面接を受ける準備をするのもそのためだ。「韓国人と競争できるほどの韓国語能力と韓国文化に対する素養を持てば入社後も業務や昇進で差別されないだろう」という考えだ。

韓国企業に入るのが目標だが心配もある。ウェルドゥンは「韓国企業は上司と部下の関係が固く垂直的だと聞いている。こういう文化のために果たして韓国企業に就職するのがいいことなのか悩んでいる」と打ち明けた。

インドネシアで育ったイ・ウンア氏はもしかすると新興国出身という理由で職場で無視されないだろうかが心配だといった。トゥナマルとバトクトフには世界に名声(?)を響かせる韓国会社員らの酒の文化が負担の種だった。

トゥナマルは、「文化が異質な部分もあるが、とにかく韓国企業への就職は当面の人生の目標。どの会社であれ韓国人とは違う見方で創意的なアイデアを多く出し会社の発展に尽くしたい」と話した。

共に生きる・トブロサルダ:大阪コリアンの目

2011-06-10 21:57:52 | 多文化共生
(以下、毎日新聞【大阪】から転載)
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共に生きる・トブロサルダ:大阪コリアンの目/73 /大阪

 ◆「さらんばんのオモニたち」

 ◇辛苦の果て悟った「生」の意味 時代の語り部、学びに貪欲
 学びから遠ざけられ生きてきた人々の悲哀を私は母を通して身体に刻み付けた。法律に定められた最低賃金にすら届かない安工賃の内職仕事を続けながら、家計を支えた母。なにかあれば「学べんかったから私は頭が悪い」と語り、自らを学びから遠ざけた社会ではなく、読み書きすらたどたどしい、その定めのもとに生まれた自分自身を恨んでいた。

 私が15歳の時に病により他界したが、母は生前、まだ幼い私に「あんたは高校には行きなさい」と何度も話した。小学校もまともに出ていない母にすれば、高校にさえ行ければ学のない辱めから逃れられると考えたのだろう。でも、もう世は皆が大学進学を語る時代なのに。

 東大阪に在日1世、2世の高齢のオモニたちが通う「さらんばん」というデイサービスセンターがある。ときどき私はここを訪れる。目的はなんとなく、というか癒やされに。母がもし生きていれば、ここに来ているかもしれないなと思うために。

 オモニたちの通う「さらんばん」は、「ウリソダン~学ぶ人から学ぶ~」の活動から生まれた。「ウリソダン」は、東大阪市内の夜間中学校(正式には夜間学級)の卒業生たちが、自主的に学び続ける場所として始まった。

 オモニたちは学ぶことに貪欲だ。ただ、非識字者として文字を習い、学ある人から単に知識を乞うような学びではない。読み書きができないと自分をさげすんできた日々を覆し、むしろ、厳しい労働にいそしみ、家庭を支え、立派に子どもたちを育てあげたことこそ尊いのだと知る学びである。

 覚えては忘れ、忘れてもまた今日学びなおす。高齢になってもなお学び続けるオモニたちの姿は、まるでお釈迦(しゃか)さんやキリストさんのようで、辛苦の果てに「生」の意味を悟った人が学びの中で透き通っていくようでもある。

 着実に年齢を重ねるオモニたち。よわい100歳の人が80代、70代の人を「若い」と励ます。このオモニたちに生涯の居場所をと生まれたのが「さらんばん」だ。「さらんばん」が開設から10周年を迎え、オモニたちの生きてきた足取りを言葉で紡いだ文集を刊行した。

 「さらんばんのオモニたち」。戦前戦後、植民地から解放へ、貧困と差別、家族のこと、夜間中学での日々、そしてこれからの夢など。文字が持つ、文字以上の魅力がオモニたちのもとへ読む側を引き込んでいく。「さらんばん」に関わる人々の手記もあり、大阪における在日1世、在日2世の軌跡でもある。時代を貫く語り部でもある「さらんばんのオモニたち」とぜひ多くの人に出会ってほしい。<文と写真・金光敏>

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 1971年、大阪市生野区生まれ。在日コリアン3世。大阪市立中学校の民族学級講師などを経て、現在、特定非営利活動法人・コリアNGOセンター事務局長。教育コーディネーターとして外国人児童生徒の支援などに携わる。

毎日新聞 2011年6月10日 地方版

「外国人も情報大切」 大津でセミナー、災害時支援学ぶ

2011-06-10 21:56:49 | 多文化共生
(以下、中日新聞【滋賀】から転載)
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「外国人も情報大切」 大津でセミナー、災害時支援学ぶ
2011年6月10日

 災害時の外国人支援活動について学ぶ国際交流推進セミナー(県国際交流推進協議会主催)が9日、大津市内で開かれた。民間の国際交流団体を中心につくる協議会会員ら55人が参加し、全国市町村国際文化研修所(大津市)の他文化共生コーディネーター時光さんが講演した。
 時さんは、東日本大震災の発生直後に仙台市の多言語支援センターで活動。日本語が分からず避難所から追い出されるのではないかと心配しながら生活する外国人の様子を紹介。「日本政府は日本語でしか情報を提供していない。日本人と同じように災害時には外国人にも情報が命なので、センターへの電話が絶えなかった」と説明した。
 災害時の外国人支援には「情報を分かりやすく伝え安心させるのが使命だ」と指摘。炊き出し、罹災(りさい)証明書などの日本語を外国語で説明する予備知識や相談してくる相手のバックグラウンド(状況)の理解など必要な心構えを挙げ、日常から備える重要性を訴えた。 (曽布川剛)

震災…外国人の不安、ゲームで体感 県国際協会が教材発行

2011-06-10 21:54:59 | 多文化共生
(以下、京都新聞から転載)
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震災…外国人の不安、ゲームで体感 県国際協会が教材発行

言葉がわからない外国人の立場を理解する目的で県国際協会が発行した教材「何が起こった?震災編」

 震災発生時に在日外国人が直面する困難を知ってもらおうと、県国際協会がゲーム型の教材セット「何が起こった?震災編」を発行した。言葉がわからない不安感を疑似体験するゲームで、すでに県内の学校や自治会などで活用されている。

 教材はCDの動画に沿い、外国に引っ越してきたばかりの小学5年生が大地震に遭遇したという設定で、ワークショップを行う。外国語で表示された掲示板や飲食料などを用いて、避難や物資配給の際、意味が読み取れない状況を体感してもらう。体験者からは「何もわからず疎外感を感じた」といった感想が聞かれるという。

 県内在住の外国人10人の聞き取り調査した結果も教材に含めた。ほとんどが地震は未経験で、避難訓練をしたこともないという。

 すでに40セット近くを販売し、仙台市など県外からも注文がある。同協会は「2年前から制作してきたが、東日本大震災を契機に重要性が高まったと思う。国際教育や防災講座などで活用してほしい」と話す。1セット1500円。問い合わせは県国際協会TEL077(526)0931。

【 2011年06月10日 08時59分 】

グループホーム型仮設住宅建設へ 孤独死や自殺防止で大槌町

2011-06-10 21:53:56 | 多文化共生
(以下、新聞から転載)
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グループホーム型仮設住宅建設へ 孤独死や自殺防止で大槌町
2011年6月10日 12時38分

 岩手県大槌町は高齢者の孤独死や自殺を防ぐためにグループホーム型の仮設住宅を設置することを決めた。10日の町議会で明らかにした。
 町によると、1棟に10人が入居することができ、町内の3カ所に4棟を建設する。デイサービスを受けられる集会所も2カ所に置く予定。
 町は同日、1億円以上集まった寄付金を基金として積み立てて復興の財源とすることや、がれき処理の業務委託費などを盛り込んだ約60億円の補正予算案を提案した。
 大槌町は業界団体の長や学識経験者など18人で組織する復興計画準備委員会を発足させた。町が示した、町民生活の再建や災害に強いまちづくりを柱とした復興基本方針を基に、町民との懇談会やアンケートを実施。8月までに予定される町長選で新町長が決まった後に本格的に復興計画づくりを進める。
(共同)

自己受け入れる手助けを 思春期の性同一性障害

2011-06-10 21:52:59 | 多文化共生
(以下、神戸新聞から転載)
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自己受け入れる手助けを 思春期の性同一性障害 

思春期のGID患者への対応を語る中塚幹也岡山大教授(左)ら=東京都品川区、ゲートシティ大崎
 性同一性障害(GID)のため今春から女子として中学校に通う兵庫県播磨地方の男子生徒に対し、抗ホルモン剤の投与で第2次性徴を抑える治療が今年2月、大阪医科大ジェンダークリニック(大阪府高槻市)で始まった。このほど東京都品川区で開かれたGID学会研究大会のシンポジウムでは、男子生徒の主治医が経緯を説明。同様に思春期を迎えたGID患者への対応をめぐり、医療や教育、親の立場から現状が報告された。
 播磨地方の男子生徒は小学校入学時から女児として通学。中学校進学を前に抗ホルモン剤を定期的に投与し、思春期の体の変化を一時的に止める治療を始めた。
 抗ホルモン剤は、医療機関が小児GID患者に投与するのは全国初とされるが、低年齢で第2次性徴が始まる「思春期早発症」患者にも使われてきた。男子生徒の主治医を務める大阪医科大の康純(こう・じゅん)准教授は、過去に副作用の症例はほぼないとしつつ「国内の使用例は少なく、今後も検査などで慎重な観察が必要。投与期間や金銭面の負担も課題になる」と訴えた。
□自殺80 件願望 第2次性徴を迎えるGID患者の中学時代について、GID学会理事長の中塚幹也岡山大教授は「制服や恋愛の問題などに悩み、自殺願望が高まる」と指摘。小学生の頃に心と体の性の不一致を周囲に打ち明ける「カミングアウト」をしていなかったことに対し、後になって大半の患者が後悔している‐との調査結果を示し、「周囲が(GIDの兆候に)気付いてあげることが重要だ」と述べた。
 女性の心を持つ別の男子中学生の母親、豊島久恵さんは「声変わりなどで、本人が希望する体の状態とはかけ離れる。他人の視線が気になる時期とも重なり、大変な苦しみを味わう」と強調。「親は(子どもがGIDだということに)後ろめたさを抱くのではなく、子どもの人間性を認めるべきだ」と力を込めた。
□未来の希望 GID患者を厳しい状況が取り巻く中、川崎市立富士見中学校の青山正彦校長は、同市役所に勤務していた昨年5月、精神保健福祉センターや児童相談所などにGIDの相談窓口を開設したことを報告。「GIDの悩みを安心して話せる公的な機関が(各地で)必要だ」と語った。
 大阪医科大の臨床心理士、二宮ひとみさんは「患者には過度に価値観を押しつけるべきではなく、ありのままの自己を受け入れられるような援助を」とし、GIDの生徒同士の交流会を企画している京都府立高校教諭の土肥いつきさんは「つらい過去ばかりに触れず、進路など未来の希望を聞いてあげれば、子どもは前向きな気持ちになれる」と話した。
(佐藤健介)
(2011/06/10 11:00