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ヤフーの「在宅勤務禁止令」、本当の狙いは何か

2013-03-01 15:15:32 | ダイバーシティ
(以下、産経新聞から転載)
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ヤフーの「在宅勤務禁止令」、本当の狙いは何か
2013.3.1 12:19 [情報通信]

 ヤフーが従業員に在宅勤務を禁止すると通達したことが、大きな波紋を呼んでいる。しかし、グーグル出身のマリッサ・メイヤーCEOが、たいした考えもなしにこのような方針を採用したとは考えづらい。

 ヤフーが従業員に在宅勤務を禁止すると通達したことが、大きな波紋を呼んでいる。大方の予想通りとなった格好だが、同社に対する反応のなかには「会社の体質が古い」という批判もあれば、「最近の従業員は甘やかされ過ぎだ」というような反論もあった。

 ここで、一度こういった反響から距離を置いてみることにする。そこですぐに思いつくのは次のようなことだ。つまりヤフーの数々の失策には顔をしかめる人も多いが、誰よりも慎重に選ばれたマリッサ・メイヤーCEOが、たいした考えもなしにこのような方針を採用したとは考えづらい。

「これがヤフーが直面する問題に対する究極の回答だというなら、マリッサ・メイヤーはたいしたもんだよ」と皮肉るのは、エナジープロジェクト社のCEOであるトニー・シュワルツ。同社はフォーチュン100企業を対象に、より柔軟な就業環境を推奨するコンサルティングを行っている。

 シュワルツは、従業員の労働時間の長さと彼らの生産性や生み出される価値が比例するとは言えず、給与を支払う代わりに一定時間、彼らを職場に拘束するという企業のやり方は「時代遅れ」だという。その代案として同氏が提唱しているのは、従業員に明確な目標を示し、彼らがいちばんいい方法で自由に目標を達成できるようにする、という自律と責任に基づいたやり方だ。

 目標達成を最優先するこうしたアプローチでは、在宅勤務の是非をめぐる議論は意味を失う。問題は、目標が異なればそれに応じた就業形態が必要とされる時代にあって、画一的なシステムを強制しようとする非合理さにあり、在宅勤務とオフィス勤務のどちらが生産性が高いかといった点は、それに比べればたいして重要ではない。実際、こうした考えを支持する人はシュワルツ氏以外にも存在する。

 「全社員に固定的な就業場所や就業時間を守るように求めることは、組織の硬直化を進める可能性があります。また、チームの協調性が高まったり、高度なイノヴェイションを生み出せる保証もありません」ハーヴァードビジネススクールの教授で、企業文化やイノヴェイションに詳しいロザベス・モス・キャンターは、WIRED宛のメールにそう記している。

 しかし、グーグル出身のメイヤーなら、そんなことはあらためて言われなくても知っているだろう。グーグルが古臭い就業環境とは無縁の企業であることはよく知られているし、オフィス環境への型破りなアプローチが大きな成功や収入につながることを、彼女が実体験として知っているのは間違いない。

 一部のヤフー社員は新たな方針について、本当に生産的の高い従業員と、会社の規則を悪用して自宅でサボっている従業員とを分別するためのフィルターなのではないかと言っている。おそらく、メイヤーは今回打ち出した在宅勤務禁止令を使って、会社に対する従業員のコミットメントを試すつもりなのだろう。そして、これは就業場所や就業体系にかかわらず、本当に信頼できる社員を見分ける手助けになるだろう。また、結果的に精鋭揃いとなったヤフーは、いまよりも優れた企業になるかもしれない。

ダイバーシティとやまからのお知らせ

2013-03-01 11:35:17 | ダイバーシティ
ダイバーシティとやまからのお知らせ

NGOダイバーシティとやまでは、2月23日に、一般社団法人草の根ささえあいプロジェクトの鈴木さんを講師に迎え、「できることもちよりワークショップ」と勉強会を開催しました。
詳しくは、以下のリンク(ダイバーシティとやまウェブサイト)をご覧ください。
http://diversity-toyama.org/?p=738

日系定住外国人「受け入れたい」8割 内閣府調査

2013-03-01 09:46:03 | 多文化共生
(以下、朝日新聞から転載)
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日系定住外国人「受け入れたい」8割 内閣府調査

 内閣府は28日、南米の日系移民の子孫や家族にあたる「日系定住外国人」に関する世論調査の結果を公表した。8割が「地域社会の一員として受け入れたい」と答える一方、9割が来日時点で一定の日本語能力を求める傾向が浮かんだ。

 調査では日系定住外国人を「受け入れたい」とする回答が「どちらかといえば」も含めて80・9%。来日前に求める日本語能力は「日本人と遜色ない」「日常生活に不自由しない」「生活に必要な最低限の単語を理解できる」の合計で91・6%を占めた。

 調査は日系定住外国人の受け入れ態勢を整備する2014~16年度の行動計画に生かすため、1月17日から27日にかけて実施。全国20歳以上の日本国籍をもつ3千人を対象に面接調査し、1883人が回答(62・8%)した。

【外国人看護師】受け入れるだけでなく

2013-03-01 09:45:39 | 多文化共生
(以下、高知新聞から転載)
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【外国人看護師】受け入れるだけでなく
2013年02月28日08時23分
 経済連携協定(EPA)に基づき、日本が外国人の看護師と介護福祉士の候補を受け入れて今年で5年になる。
 一定期間内に国家試験に合格すると長期就労が認められるが、日本語の壁に阻まれ、定着は思うように進んでいない。
 日本語をもっと習得できるようにと、政府が在留期間を特例で1年延長することを決めた。意欲や能力のある候補者が希望を持てるような支援はあってしかるべきだ。
 日本がインドネシア、フィリピンと結んだ協定は2008年に発効した。日本の医療・介護現場の人手不足を背景に、労働力を輸出したい両国から人材を受け入れてきた。
 来日前に看護専門職として働いていた人も多く、「日本の進んだ医療技術を学びたい」など志は総じて高い。献身的な仕事ぶりは、患者・利用者のみならず、職場にも活気をもたらしている。
 だが、日本で人材として定着するには、厳しい条件をクリアしなければならない。介護士候補者に認められた在留期間は4年で、受験は原則4年目の1回限りだ。看護師候補者も3年以内に合格できなければ帰国を迫られる。
 しかも試験は日本語で出題される。褥瘡(じょくそう)、嚥下(えんげ)など、日本人でも戸惑うような漢字が多く出る。11年度の来日者数が09年度の3分の1近くに減ったのも、こうした厳しい条件を嫌ってのことだろう。
 低迷する合格率も、研修の強化などで、向上しつつある。それでも12年実績の合格率は、看護師が11%、介護士は38%にとどまっている。
 政府は、これまでにも日本語研修を受けなかった08、09年度の来日組の在留期間を1年延長したことがある。今回は10~12年度の来日組のうち、研修を受けなかった候補のみならず、研修が短期間だった候補にも対象を広げるという。日本語の習得度に応じ、柔軟に条件を緩和していくことは、候補者への確かな支援となろう。
 勉強時間の確保への要望は、試験の見直しを検討する有識者会議でも当事者から上がっていた。同様に要望の多い、受験機会を増やすことも前向きに検討すべきだ。
 離職者の多い介護現場では、外国人の活用を求める声が強まっている。信頼を築き上げつつある彼らと受け入れ先の努力に報いる制度でありたい。

「働き口ある」噂が拡大? 群馬県内の外国人労働者12.5%増

2013-03-01 09:45:11 | 多文化共生
(以下、SankeiBizから転載)
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「働き口ある」噂が拡大? 群馬県内の外国人労働者12.5%増

2013.2.28 16:34

 ■製造業厳しく…全国では0.6%減

 厚生労働省群馬労働局の調査で県内の外国人労働者が昨年、10%以上増加したことが明らかにされた。長引く景気の低迷で製造業の雇用実態は厳しく、外国人労働者は全国的に減少する中での県内の増加は何が要因なのか。「『群馬には働き口がある』と外国人の間で広まっているのでは」との指摘も出ている。(大橋拓史)



 厚生労働省や同省群馬労働局などの調べによると、平成24年10月末時点の全国の外国人労働者数は68万2450人で前年同期比で0・6%(3796人)減少した。これに対し、県内の外国人労働者数は同時点で1万8171人、前年同期比で12・5%(2025人)増加している。

 定住者や日本人の配偶者を持つ、身分に基づく在留資格を有する外国人労働者が全国的には減少したのに対し、県内では前年比で13・8%増加したことが増加を押し上げた。

 全国的に労働者数が減少した要因としては、自動車や電機などの製造業の雇用情勢が依然として厳しく、離職する外国人が増加傾向にあることが考えられるという。

 一方、県内で増加した要因としては、一部製造業が外国人労働者の雇用を増やしたことや、東日本大震災で県外や国外に避難した外国人が県内に戻ってきていることが挙げられる。

 また、関西方面の外国人コミュニティーで群馬の求人倍率が実態以上に高いと認識されていることも一因として挙げられるという。

 同労働局は「県内では身分に基づく在留資格の外国人労働者が圧倒的に多い。外国人コミュニティーの中で『群馬は働き口がある』と広まっているのではないか」と指摘する。

障害者の親へ 稲川淳二さんメッセージ 要らない命なんてない

2013-03-01 09:44:37 | ダイバーシティ
(以下、西日本新聞から転載)
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障害者の親へ 稲川淳二さんメッセージ 要らない命なんてない 息子殺そうとして気付き
2013年02月28日 13:41

 怪談話やリアクション芸でお茶の間に親しまれてきたタレントの稲川淳二さん(65)が、夏場の怪談話を除いてテレビ出演を取りやめ、障害者への理解を深める講演やボランティア活動を続けている。あの稲川さんに何があったのか。講演で訪れた福岡市で話を聞いた。

 -次男の由輝(ゆうき)さん(26)は、生まれた時から障害者という。

 「1986年、多くのレギュラー番組に出演していたころ、妻が2人目の命を身ごもった。長男がいて、仕事も絶好調。これで2人目が生まれたら、自分はどれだけ幸せになるかと胸を弾ませていた。ところが、生まれた次男はほとんど泣かない。妻は『この子、おかしいよ』と泣いた」

 -どんな障害があったのか。

 「病名を突き止めようと12人の医師を訪ね、クルーゾン氏症候群という先天的な頭蓋骨の病気だと分かった。頭を開いて船の骨組みのような枠を入れる手術が必要で、それを受けても助かる可能性は低いという。雪が積もった秋田県でのロケ。次男のことを考えるうちに頭の中がぼーっと白くなってきて、今もし、あいつを雪の中に放ったら、すぐ死んじゃうだろうな、とも考えた」

 -由輝さんは生後4カ月で手術を受けることに。一部始終を聞かせてほしい。

 「1人しか入れない無菌室で、手術前の次男を見守っていた。この病気で助かった子はほとんどいない。よしんば大きくなっても、妻は介護が大変だ。長男の結婚にも支障が出るかもしれない。次男の顔を眺め、あれこれ思いあぐねるうち、恐ろしい考えがひらめいた。殺しちゃおうか、と」

 「わずかな時間、鼻と口を押さえれば終わる。周りには誰もいない。死んでも俺がやったとは分からないだろう。自分が墓場まで持って行けば済むことだ。やるなら今しかないぞ。やっちゃえ、やっちゃえ…」

 「で、手を伸ばした。ちっちゃな口と鼻から1センチくらいのところで、手がブルブル震えだした。そのままどうしても手が動かない。どのくらいの時間、そうしていたかは記憶にない。伸ばした手を下ろすと、妻が無菌室に入ってきた」

 -衝撃の告白だが、その後、どうなったのか。

 「手術は半日がかりで何とか成功した。無数の管と針につながれた次男と対面すると『ハッ、ハッ』と呼吸していた。こんなちっちゃな体で懸命に生きている。俺って何て父親だと思った。この子はこれほど闘っているのに…。人として最低だ。その瞬間、初めて息子の名前を呼んだ。『由輝、俺はおまえのお父ちゃんだぞ。ゆうきーっ、ゆうきーっ』って。それまで障害児をわが子だと認めたくない気持ちが、自分の中にあったのだと思う」

 -そうした体験をなぜ語る気になったのか。

 「それほど大げさな話ではない。別に由輝の障害を隠そうとも公にしようとも思っていなかった。ただ、障害者自立支援法反対の街頭活動で何か話すことになり、自分はこんなにひどい父親だと、ありのままを話した。すると、いろんな障害者の親御さんが『私も同じ思いだった』『私は子どもを道連れに死のうと思った』と言ってくれた。そうした立場の方々の悩みや苦しみを、少しでも和らげてあげられたらと思う」

 -由輝さんは今、どんな状態か。

 「別居中の妻と、元気に暮らしている。つくり(外見)が普通じゃないから周囲の視線が冷たい時もあるが、障害者作業所で物作りを楽しんでいる。昨年もらった手作りのすのこは僕の宝物だ。今、由輝は欲もなく、誰を恨むでもなく、素直な心で一日一日を生きている。親として、これからも穏やかな人生を送れるよう祈るばかりだ」

 -昨年、前立腺がんの手術を受けたそうだが。

 「ロボット技術を駆使した最先端医療のおかげで、元気になった。病気をしてあらためて、個人として言いたいことは言わないといけないと感じている」

 -障害者の親に何かメッセージを。

 「あなた無理することないよ、と言ってあげたい。要らない命なんてない。それを由輝が教えてくれた」

 ▼いながわ・じゅんじ 1947年、東京都生まれ。80年代に熱湯ぶろのリアクション芸やリポーターで人気を集め、多くのお笑い番組に出演。独特の口調の怪談話で、ホラーブームの火付け役となった。工業デザイナーとしても活躍し、通産省選定のグッドデザイン賞を受賞している。

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 【ワードBOX】クルーゾン氏症候群

 主に新生児がかかる頭蓋骨の遺伝性の病気。通常の新生児は脳の成長に伴って自然に頭蓋もふさがっていくが、この病気は生まれた時から頭蓋がふさがっていることが多い。成長しても脳が発育できず、顔面の変形や眼球の突出が現れる。呼吸障害に陥ることもある。



=2013/02/28付 西日本新聞朝刊=