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親→子へ連鎖する「貧困」 もがく子供たち、阻むものは…

2013-03-25 10:13:40 | ダイバーシティ
(以下、livedoorNEWSから転載)
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親→子へ連鎖する「貧困」 もがく子供たち、阻むものは…

産経新聞2013年03月20日16時50分

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「貧困の連鎖」の原因を探るため、生活保護世帯の高校生世代の調査を行っている堺市=堺市堺区

 親子2代にわたって生活保護の受給者となる「貧困の連鎖」が問題となる中、その連鎖を断ち切るため、堺市が来年度から受給世帯の高校生世代の支援を始める。
 支援内容を検討するため、市は昨年秋から高校生世代がいるすべての生活保護世帯を対象に、大規模な実態調査を実施。高校生や親たちの本音に迫ってきた。調査に関わったケースワーカーらからは「子供たちは予想以上にまじめに将来のことを考えていた。一方で親に課題があることも分かってきた。親以外の価値観を持つ人との関わりを増やすことも重要」との声が上がる。貧困の連鎖を防ぐ方策はあるのか。(中井美樹)
 ■初の「高校生調査」
 「ほっとしたというのが正直な感想です。受給者の中には働くことに意味を見いだせない人は確かにいますが、子供らは思った以上に真剣に将来について考えていた」
 調査に参加した堺市の20代の男性ケースワーカーは、こう言って少し安堵(あんど)した。
 調査は堺市内に居住している15~18歳の高校生世代の子供がいる約千世帯を対象に実施。ケースワーカーがアンケート用紙を持って自宅を訪問して、親と子供にそれぞれ直接聞き取る形式で行い、就職に関する意識や教育環境などについて質問を重ねてきた。
 その後の就労に大きく関わってくるのが高校生での進路決定とされながらも、これまで生活保護世帯の高校生の実態調査は全国的にも例がなく、市が関西大人間健康学部の岡田忠克教授と共同して初めて実施した。
 詳細な調査結果は来月末までにまとめられるが、市が速報値として確認した内容では、アンケートに応じた高校生世代約300人のうち、将来希望している職種について「決まっている」と答えた子供が半数を占めた。
 調査に参加した別の男性ケースワーカーは「資格を取りたいと話している子もいたし、テレビの世界で働いてみたいと夢を持っている子もいた。普通の高校生たちだった」と話す。
 ■高い高校中退率
 しかし、子供たちの前向きな発言とは裏腹に、保護世帯の高校生の中退率は高い。
 高校中退者は就職へのハードルが高く、生活保護受給者の予備軍になりかねない。堺市が、昨年3月に市内の保護世帯の高校生世代を調査したところ中退率は約5・9%だった。一方、文部科学省の調査では、全国の高校生の中退率は約1・6%で、47都道府県で最も高い大阪府で約2・1%。生活保護世帯の高校生の中退率が、極めて高いことが分かった。
 「中退を思いとどまるように説得するのはやはり親。しかし、保護世帯ではその歯止めが利いていない場合が少なくない」
 現場を知るケースワーカーらはこう漏らす。
 親の中には、保護を受けていることに負い目を感じている人も少なくないため、自信を持って子供の問題に対処できていない場合があるという。
 「ほとんどの親は、わが子にちゃんと高校を卒業して仕事に就いてほしいと思っています。ただ、いざ中退などの問題に直面したとき『じゃあお母さんはどうなん』と言われれば、『やめずに頑張れ』とは言いにくいですよね」
 実際にあったケースとして、子供が高校1年生のときに「学校が合わないからやめたい」と言い出したが、遠慮もあって父親は反対できず、子供はそのまま中退。それから2年たった今も無職のままという。
 子供も就職を考えてはいるが、履歴書の書き方やインターネットでの情報収集など求職活動の方法が分からず、次の行動を起こせないままといい、父親も適切なアドバイスをできずにいた。
 今回の調査で子供の実態を把握できたことから、ケースワーカーは視野を広げるためにも、別の高校への再入学を勧めているという。
 別の女性ケースワーカーは「生活保護を長期間受給している家庭の場合、そこで育った子供は『就職して働いて社会の一員になる』という感覚が薄いと感じることもある。親と価値観の違う大人が関わることが大事だと思う」と話した。
 ■働く将来像を
 こうした実態を踏まえ、堺市が来年度に計画している構想では、ケースワーカーとは別に高校生を専門にした「高校生世代支援員」を導入する。
 教員やカウンセラーなどの資格を持つ人を3人程度採用。主に高校中退予防を目的とし、ケースワーカーから「最近学校に行っていない」といった報告があれば、その世帯に派遣され相談にのる仕組みで、さらに大学生のボランティアによる学習支援などにつなげていく。
 市によると、ケースワーカーは担当する世帯数が多く、支援が行き届かないこともあった。さらに普段の訪問では、受給している世帯主との面接が中心。親の中には、子供とケースワーカーの接触を嫌がる人もあり、これまで子供と行政側が接点を持ちにくかった。施策を企画している生活援護管理課は「子供専門のスタッフができることで、子供の問題に介入しやすくなるはず」と期待する。
 「貧困の連鎖」をめぐっては、政府も対策を検討している。厚生労働省は、受給世帯の子供に対する学習支援を拡充することなどを盛り込んだ生活困窮者向けの自立支援法案の提出を目指している。
 一方、堺市は、保護世帯の高校生を対象に市内の企業などでのキャリア教育も検討中だ。大人に混じり、職場体験などすることで、安定した職業に就いて働くことの将来像を描いてもらいやすくするという。
 高校生を支援する施策に、現場のケースワーカーらはこう期待を込める。
 「仕事や就職について親に聞いても『分からん』と言われ、あきらめてしまう子もいる。保護世帯の親がもつ社会の情報量は少ない傾向にある。貧困の連鎖を断つためにも行政側が子供たちに情報を与え、働くことのいろんなモデルケースを見せることは必要だと思う」

見えない障害…ストレス

2013-03-25 09:47:54 | ダイバーシティ
(以下、東京新聞【群馬】から転載)
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見えない障害…ストレス

2013年3月25日

 発達障害の一つ、アスペルガー症候群の長男(12)=小学六年=を育てる高崎市内の四十代の母親は「聞こえ方や見え方の感覚が少し違う『見えない障害』なので、なかなか分かってもらえない」と訴える。
 長男は蛍光灯の音をうるさがったり、水道管の排水音を気にしたりと、聴覚が過敏。そのせいで疲れて話に集中できないこともあり、「どうして聞いてないの?」と怒られることもあるという。
 母親は「同じものを見たり、聞いたりしても、見え方や聞こえ方が違うのにそれを伝えることができない。外見からも分からないので、理解されにくい」と話す。
 学校では、発達障害の子を支援する取り組みは遅れており、担任が一人で抱え込んでいるように感じるという。「教師を支援したり、保護者との橋渡し役となるような公的機関のサポートがもっとあれば」と期待する。
 県自閉症協会の甘田恵子事務局長は「『見えない障害』であるがゆえに周囲に理解されないストレスを抱えている。発達障害のことをもっと知ってほしい」と訴える。同協会は世界自閉症啓発デーに合わせ、今月三十日まで、ぐんまこどもの国児童会館(太田市)で自閉症の人たちの作品展などを開催している。

福祉避難所指定・県の目標達成の見通し

2013-03-25 09:47:27 | ダイバーシティ
(以下、大分放送ニュースから転載)
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福祉避難所指定・県の目標達成の見通し(3/24 18:49)

災害発生時に高齢者や障害者などが避難する「福祉避難所」は年度内で321か所となり、県が掲げた目標を達成できる見通しとなりました。
高齢者や障害者、乳幼児など災害発生時に支援が必要な”要援護者”は県内では20万人に上ると想定されています。
県によりますと福祉避難所は3月22日現在、特別養護施設や障害者施設など308か所が指定されていて3月末には321か所となる予定です。
県は今年度中に314か所の指定を目標としていて達成できる見通しとなりました。
県は新年度福祉避難所の開設・運営の訓練を実施するほか、二次避難所として旅館・ホテルの指定も進めることにしています。