鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第1094回】 オーストラリアの現状から商売の可能性を考える

2013年12月29日 | 住宅コンサルタントとして
昨日は土曜日でしたが、オーストラリアでは夕方になると
大半のお店が、まだお客様がおられるのに閉店の準備をスタートします。

で、閉店時間と同時にシャッターを下ろして、店員さんが帰宅するくらいの勢いなのです。

日本だと、閉店の時間が夕方5時の場合、
5時から閉店の準備を始めて、5時半から6時に退店するようなイメージですよね?

そもそも、賃金の最低が時給16ドルと高額ですがら、
長時間働かなくとも食べていけるということもあるでしょう。

世界の国民総所得ランキングでも、日本の19位に対し、オーストラリアは8位ですし・・・。
(WHO 国民総所得(GNI)ランキング・国別順位(2011年)

こういう状況を見て、皆さんなら何を感じますか?

「やる気ないな~、オーストラリアって・・・」
(実際、スーパーで会った日本人のおばちゃんと会話した際、こういう意見をおっしゃってました)
「そんなに働かなくても、食べていけるって、恵まれた国だなぁ・・・」

と感じる方もおられるかもしれませんが、私は

「今のオーストラリアの外食産業や小売り産業を基準にすれば、
日本の標準的なモデルを持ち込んだら、絶対に成功するなぁ」

と感じたのです。

まずは閉店時間。
オーストラリアは治安も良く、警察も頻繁にパトロールしていて、
しかもイタリアの警察官のようにダラダラな感じでなく、結構緊張感を持っているように感じます。

なので、夜は比較的遅くまでやっていても安心でしょう。

ですから、ラストオーダーが10時頃までの和食レストラン、寿司店を開けば、
絶対にお客様が押し寄せると思うのです。

更にメニューなんかも文字だけのメニューが現状は多いのですが、
写真と文字情報と価格情報が一体になったメニュー表を作成すれば、いろんな人に分かりやすいし、
どのお店もホールのスタッフが少なく、きめの細かなサービスが出来ていませんが、
これをタッチパネル方式にしてオーダーを取れば、非常にホールのスタッフが少なくともやっていける。

要するに、今の日本の回転寿司のモデルを持ち込めば、確実に成功するなぁと感じます。

日本は、バブル崩壊後の失われた20年で、
消費マインドが冷えたお客様の購買意欲を高めるための努力をやってきました。

これって、ものすごいノウハウだと思うのですね。

正直、日本の小売、外食は、マーチャンダイジングとプライシングさえ間違えなければ、
オーストラリアでは無敵だなぁ、と思ったのでした。

建築にしても同じかもしれません。

これまでの日本は、商品を製造して、海外で販売して儲けていましたが、
これからの日本は、国内のビジネスモデルごと海外に持っていって儲ける時代かな・・・。

そう感じた一日でした。
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