鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【4983回】 ある一定以上の組織で仕事をする経験

2024年08月21日 | 住宅コンサルタントとして
小さな企業は小さな企業なりに
良いところってたくさんありますよね?

トップが意思決定したことを
すぐに実行に移せるとか、
固定費がかからないとか、
スタッフ皆がお互いをよく知っていて、
組織内の人間関係が深くなりやすいとか・・・。

ただ、少人数の組織の場合、
大抵の問題を個人の能力で解決できたり、
しくみやルールを明確に守らなくても
阿吽の呼吸で業務がうまく回ったり、
公明正大な評価制度をつくらなくとも
トップとスタッフさんの深い人間関係で
人事評価の面で大きな問題にならなかったりするのです。

すなわち、小さな組織でしか働いたことが無い方は、
しくみやルールの真の重要性を理解しづらいのではないか、
と思うのです。

他のスタッフに指示を出すのに、
口頭でのやり取りで何とかなるのが小さな組織ですが、
これ、一定以上の規模の会社ではあり得ないことですよね。

全て書面でのやり取りが基本です。

中小企業の経営者で、
しくみやルールが明確に定まっていなくて、
ノリで業務が回っていた会社でしか
仕事をしたことが無い場合、
自社の業績が順調に伸びて、組織が大きくなった。

しくみやルールをつくらなければ業務が回らなくなった。

ところが、しくみやルールの重要性をトップ自らが
あまり理解できていない場合、
組織にしくみやルールが定着しない、ということが起こります。

一度はルールが決まったとしても、
トップ自らがそれを守らない。

結果、組織はどうなるか?

スタッフさんがシラケてしまい、
一人、また一人とルールを守らなくなり、
そのうち誰もルールを守らなくなるのです。

決定したことを誰も守らないという、
規律が一切ない組織が出来上がるのです。

なので個人的には、二代目・三代目の経営者候補は、
ある一定以上の組織で仕事をし
組織ってこういう風に回っているのか、ということや
ルールを守る、しくみをつくることの重要性を
深く理解するということが重要かと思うのです。

経営者が自分の子どもを
学校卒業後、すぐに自社に入社させることに
私が個人的に反対しているのは、
こうした理由からなのです。

後継者候補の方には、
ある一定以上の組織で働いてもらい、
ルールやしくみを守ることの重要性を理解してもらいましょう。

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