鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【4352回】 若い社員さんが退職する理由は・・・?

2022年11月29日 | 住宅コンサルタントとして

多くの会社の経営者や経営幹部の方たちの

頭を悩ます問題の一つが、

若手社員さんがすぐに辞めてしまうことかと思います。

 

もちろん、今年50歳となった、

団塊ジュニア世代の私たちの世代でも

退職する人間はたくさんいましたが、

ひと昔前と今では、退職理由がちょっと異なると思います。

 

今の20代の方が退職する理由で多いのが、

 

・心の病を発症

・「自分にもっと合った仕事がある」という思い込み

・辛くなったので逃げるように

 

というのが多いような気がするのです。

 

一方、1996年に建材メーカーの北海道支店に入社した、

私の同期10名の中で、おそらく今、残っているのは

3名だと思います。

 

7名退職した訳ですが、その退職理由は、

 

・やりたい仕事ができたから(←私) 1名

・親の会社を継ぐ(経営者の息子) 2名

・もっと楽に仕事したいから 1名

・社労士を目指したいから 1名

・理由不明 2名

 

という感じです。

 

少なくとも、上司やお客様はかなり古風で、

パワハラ・モラハラ当たり前の、

月の残業時間は余裕で100時間を超えていましたが、

逃げるように辞めたりする、心が弱い人は

圧倒的に少なかったと思います。

 

もちろん、今と比較すると、

スマホもネットも普及していなかったので、

転職するにしても情報量が圧倒的に少なく、

選択肢が少なかった、ということもあるかと思います。

 

でも忍耐力とかストレス耐性は、

今の若い方たちと比較すると、

圧倒的に高かったと思うのです。

 

では、若い世代の方で

退職される方が多いのは何故か?

 

個人的に思うのは、ここ最近、私が学んでいる

「非認知能力」を身につける環境が

今の若い世代の方が幼少期の頃、

整っていなかったから、ということ。

 

だから、「やり抜く力」「問題を解決する力」が欠如し、

思った通りにいかなかったり、

面白さを見出せずに心が折れてしまうのではないか、

というのが、個人的な見解です。

 

非認知能力が伸びるためには、

道具が何もない中でルールを自分たちで考えて

新しい遊びを開発したり、

森の中で虫を捕まえようとして

危険な目にあったりしたりと、

自然の中で五感を刺激しまくることが

結構重要だったりするのです。

 

これが、高層マンションに住んでいたりすると、

まず虫とか植物とかザリガニとか、

自然のモノに触れる機会が少ない。

 

更にテレビゲームだと、ルールが明確に決まっているので、

自分たちでルールをつくる、ということも無い。

 

で、場合によっては幼少期から

詰め込み教育をさせられたりする。

 

幼少期にクリエイティブ能力を伸ばす機会を

思いっきり奪われて育った方もいると思うのです。

 

そういう方は、非認知能力が十分育成されていないのです。

 

だから、自分の頭でしっかりと考えずに

ネットで検索をして自分と同じような悩みを持った方が

どんな行動を取ったのかを参考にしたりするのです。

 

欧米では、この非認知能力を

高める重要性を理解していますが、

日本ではおそらく一部の私立の学校や塾しか、

その重要性を理解していないのではないか、

と思うのです。

 

教育に力を入れない国や会社は、

長期的に見て間違いなく衰退します。

 

なのでこの重要性を個人的に

繰り返し発信したり、伝えていきたいと思っています。


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