私自身、サラリーマンを経て独立したので、
こんなことを言ってはいけないのかもしれませんが、
起業独立はそんなに甘いものではありません。
私がずっとメルマガを愛読させていただいている、
弘中勝さんの昨日のメルマガで書かれてありましたが、
サラリーマンと自営業の違いは、
「次の仕事が自動的に来るかどうか」
ということです。
サラリーマンだったら、
今取り組んでいる仕事のクオリティが甘かったり、
仕事でミスをしたとしても、
それをフォローしてくれる上司や仲間がいて、
更にその仕事は失敗だったけど、
次の仕事をまた周囲が用意してくれる。
また次のチャンスを与えてもらえるのです。
ところが、自分で起業すると、
今の仕事のクオリティが低く、
お客様に納得いただけなければ、
次の仕事につながらないし、
場合によっては代金の回収に苦労する、
といったこともあり得るのです。
また、次の仕事を自分で見つけてこなくてはならない。
自分がやるべき仕事、お金になる仕事を
誰も用意してくれないのです。
で、仕事が無くなってくると、
仕事の確保のための集客や営業に労力の大半を費やし、
自分の仕事の品質を高めたり、
新しいことをインプットする時間も確保できず、
気づけば自分の専門分野で通用しないレベルになっている、
ということになったりします。
自分がやるべき仕事を用意してもらえる、
ということは、実はすごくありがたいことで、
起業独立してはじめて、
「自分はなんて恵まれた環境で仕事をすることができていたのか」
と気づくことになるかもしれません。
起業独立後の厳しさを想像できず、
「人生は一回きりだし、自分の好きなこと以外する時間はない」
とYouTubeだったり自己啓発本に影響を受け、
安易に起業独立をしようとする人が、
ちょっと多いような気がしています。
私の場合、自分の父から何度も言われていましたが、
自分が今の仕事で出している結果の3分の2は会社の力で、
自分の実力はパフォーマンスの3分の1程度しかない、
ということを忘れるな、ということでした。
会社のネームバリューであったり、
これまで市場で出してきた実績の下で、
自分が仕事をさせてもらっていて、結果を出せている、
という謙虚さを失わないようにしたいものです。