鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【2054回】 ニューヨークでの商売のむずかしさ

2016年08月14日 | 住宅コンサルタントとして
昨日は朝から地下鉄に乗って、ブルックリンエリアに行ってきました。

近年、住宅業界で、ブルックリンエリアのインテリアテイストや建物の外観が人気であり、
その本場をいろいろと見てみようということで、
地下鉄のチケットを購入し、グーグルマップを駆使していくつかのお店に行ってきました。

で、私、最も驚いたのは何かというと、
ガイドブックに掲載されていた、
ブルックリンエリアのライフスタイルショップや雑貨屋さんの
半数近くが廃業していたんですね。

正直、インテリアテイストや店の品ぞろえに関しては、想像どおりというか、
思いっきり衝撃を受けるようなことは無かったのですが、
2年前におそらく取材を受けたであろうお店の半数弱が廃業しているという事実に、
正直、ビックリしたのです。

で、現地に行くと私が必ず行うのが、スーパーマーケットの視察と不動産会社めぐり。

ブルックリンエリアは、ニューヨークの中心部、マンハッタンよりは当然、家賃は低いのですが、
それでも3ベットルーム付の部屋で月額3000ドル、というのが相場のようです。

東京だと、山手線の内側や、東急東横線沿いだと、2LDK、3LDKで
一般的な建物の家賃が30万前後かと思いますが、
ブルックリンは都心から離れたところにあるのです。

ちなみに、マンハッタンに戻った後、不動産屋さんの物件を見ると、
それなりの物件の販売価格が3億円、更には豪華な物件だと10億円強の値付けでした。

「東京に価格より、0が1個多いなぁ・・・」

という印象。

オーストラリアに行っても感じましたし、今回のニューヨークでも感じました。
世界の物価、人件費はここ10年上がっているのにもかかわらず、
日本だけ物価の上昇が止まっている。

世界の流れに取り残されているなぁ、と感じます。

とにかく地代が高いニューヨーク。
商売が順調でなくなると、すぐに家賃の高さでお金がまわならなくなるというところでしょう。

実際にホテル周辺から5番街の中心部に向かうメインストリート沿いの1階のお店も
これまた20%程度、空きテナントになっていたのです。

で、工事中のビル、テナントの数が東京に比べてハンパなく多いのです。

ブルックリンにしてもマンハッタンにしても、とにかくお店の新陳代謝が速い。

ニューヨークでの商売、やはりむずかしいのでしょうね。

で、逆に言うと、長年この街で商売を継続してきたお店は、ホンモノということでしょう。

激戦地で長年、商売を継続できてきたお店のポイントを
自分なりに掴んで日本に帰りたいと思います。
コメント
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