釣りを再開して2年ほど経った。
再開して初めごろは新聞やネットの記事を見て釣り場を訪れ、自己流で釣っていた。爆釣の時もあれば坊主に近い日もあり、変化に富んだ釣行の日があった。
ある日ちょっとしたきっかけで同じ釣り場に数日連続で行くことがあった。
たまたまその時、顔馴染になった同年代の人が隣で釣っていて言った言葉が印象に残っている。
「年をとると足腰が弱くなり岩場は危険がいっぱいだ。だから平坦な場所で釣っている。ここはタイやメバル、アジ、サバに加え、グレ(メジナ)、ハギなど季節によって魚種が豊富で年中楽しめますよ・・・」「1年ぐらい通い詰めてみてください」と言うことだった。
冬が過ぎ、春、夏、秋とほぼ1日おきにここでやってみよう!と考え暫く通ってみた。
釣り場には60歳以降の“第2の人生”を迎えた男性が多い。彼らは“サンデー毎日”の生活を続けているが、暇を持て余してパチンコへ行ったり、奥様と二人でシルバー旅行をしたりしていても資金的に長くは続かない。
私の場合は、退職後は釣りをと決めていたので、他のことに見向きもせず釣りに入っているのだが、釣り場にはいろいろな人が訪れ、話が弾む。
仕掛けや釣り道具、釣り場の話、魚の食べ方、現役時代のこと、孫の話、年金問題、家庭のことなどなど。。。ただ一つ、名前は言い合わない。。。。。釣りバカ日誌の“スーさん、浜ちゃん”の出会いの頃と同じだ。
顔馴染になって、笑顔で挨拶を交わせば会話のイントロはこの日の釣況の情報交換となる。
私はせいぜい2日連続の釣りで休みを入れるが、ほぼ毎日訪れているという友人は云わばここの主だ。