昭和39年版の「模型と工作 臨時増刊・鉄道模型ハンドブック」(技術出版)から50年前の16番モデル工作とそれ以降のNモデルの思い出を語るある意味支離滅裂な企画(汗)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/ae/7c5a3d91043dbff3fa9cebfbc8599fb7.jpg)
前回のマヌ34でこの企画も打ち止めかと思っていたのですが、今回KATOの急行音戸のセットにマロネ41が入っていたので番外編的に追加しました。
件の「鉄道模型工作ハンドブック」の客車工作の項のトップを飾っていたのが「マロネ41とオロ42の作り方」でしたので。
ページの煽りには「かつての花形」なんてついていたりしますが本書の刊行当時は20系ブルートレインの増備華やかなりしころで昭和20年代の特急形客車が続々と急行用に使われ始めていた時期でもありました。
今の感覚からすれば車齢15年かそこいらで「かつての花形」扱いと言うのは少し違和感がありますがこの10年後くらいから客車の新型自体が激減(普通客車などは実質50系だけ)しているのも関係あるかもしれません。
記事の冒頭では
「皆さんが東京から大阪まで旅行をするとすれば、すぐ「こだま」形特急電車や東海形急行電車を想像するでしょう。ところが数年前までは大阪に行くにもEF58形のひく客車列車に乗らなければなりませんでした。
今では九州方面に行く列車と各地方に分かれてゆく列車それに寝台列車などにだけしか客車列車はのこっていません」
「一等寝台車マロネ41は昭和25年に外人観光客用として冷房をつけてデヴューしその後急行列車になくてはならない存在となってます」
(上掲書61Pより引用)
とあります。
この記事の初出は新幹線開通前の昭和37~38年頃ですが、この時点でも旧客が過去のものとなりつつある事がわかります。
(上掲書61Pより引用)
この記事ではマロネ41はオロ42とセットになっていて写真を見るだけではどっちがどっちかわかりません。
マロネ41は旧客らしからぬゆったりした窓配置が特徴的ですが、体格のいい外人観光客用の客車と言う出自を知ると何となくそれも納得です。
言われてみれば窓配置だけはアメリカあたりの優等列車っぽく見えなくもありませんが窓配列以外は普通の日本の旧客そのものなので違和感と言うか独特の個性を感じます。
16番モデルの製作記事は他の車両と同様「ペーパーと市販の床板」を素材にしていますが、今「市販の床板」なんて聞かされても特にビギナーのモデラーは面食らうのではないでしょうか。
16番メインの時代には「どこの模型屋でも床板や屋根板が普通に手に入った」と言うことが伺われますし、仮にそれが無くても普通のモデラーのレベルで「適当な板から床板を切り出す」位の工作はよくやられていたのではないでしょうか。
実際、この本を参考にしていくつかの車両をものしていたこの本の元の持ち主の親類は床板も適当な端材から起こしているのを見た記憶があります。
(上掲書64Pより引用)
本書に掲載の作例写真も今の目で見れば朴訥ですが、マロネ41らしさを感じさせるすっきりとした窓周りは何か清々しい印象を受けます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/74/8aabe2cb499b79f437e509d39b7267db.jpg)
さて、Nゲージでのマロネ41のリリースは金属ボディのキットから登場し、ごく近年にマイクロエースからセット物の1両として、そして今回のKATO「急行音戸」セットの一員としてのリリースとなります。
モデル化の時期はかなり遅い部類ですが言い換えればこれ位クラシカルかつ派手な人気の薄い車両が製品化されるほどにNゲージのラインナップが充実してきたという事でしょうか。
ただ、前2者のマロネは製作に覚悟が要ったり(笑)セットの価格が無闇に高かったりととうてい私如きに手の出せる代物ではありませんでしたから、実質今回のKATOのセットが最も手軽に入手できるマロネ41という事になります。
最新の技術でモデル化されているだけあってKATOのマロネは造形に殆ど隙がありません。
更に特定編成のモデル化という事でカプラーが最初から実感重視のKATOカプラーとなっているので尚更見た目の完成度は高いです。
マロネ41自体は音戸に限らずいろいろな寝台急行に使われていましたから個人的にはバラ売りを希望したいところですが最近のユーザーは旧客でも「買い集めた客車を組み合わせて楽しむ」と言う方向性が薄れている様なので少し望み薄ですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/ae/7c5a3d91043dbff3fa9cebfbc8599fb7.jpg)
前回のマヌ34でこの企画も打ち止めかと思っていたのですが、今回KATOの急行音戸のセットにマロネ41が入っていたので番外編的に追加しました。
件の「鉄道模型工作ハンドブック」の客車工作の項のトップを飾っていたのが「マロネ41とオロ42の作り方」でしたので。
ページの煽りには「かつての花形」なんてついていたりしますが本書の刊行当時は20系ブルートレインの増備華やかなりしころで昭和20年代の特急形客車が続々と急行用に使われ始めていた時期でもありました。
今の感覚からすれば車齢15年かそこいらで「かつての花形」扱いと言うのは少し違和感がありますがこの10年後くらいから客車の新型自体が激減(普通客車などは実質50系だけ)しているのも関係あるかもしれません。
記事の冒頭では
「皆さんが東京から大阪まで旅行をするとすれば、すぐ「こだま」形特急電車や東海形急行電車を想像するでしょう。ところが数年前までは大阪に行くにもEF58形のひく客車列車に乗らなければなりませんでした。
今では九州方面に行く列車と各地方に分かれてゆく列車それに寝台列車などにだけしか客車列車はのこっていません」
「一等寝台車マロネ41は昭和25年に外人観光客用として冷房をつけてデヴューしその後急行列車になくてはならない存在となってます」
(上掲書61Pより引用)
とあります。
この記事の初出は新幹線開通前の昭和37~38年頃ですが、この時点でも旧客が過去のものとなりつつある事がわかります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/2c/35512d7dde23cae6cfdff3da8ed64b3e.jpg)
この記事ではマロネ41はオロ42とセットになっていて写真を見るだけではどっちがどっちかわかりません。
マロネ41は旧客らしからぬゆったりした窓配置が特徴的ですが、体格のいい外人観光客用の客車と言う出自を知ると何となくそれも納得です。
言われてみれば窓配置だけはアメリカあたりの優等列車っぽく見えなくもありませんが窓配列以外は普通の日本の旧客そのものなので違和感と言うか独特の個性を感じます。
16番モデルの製作記事は他の車両と同様「ペーパーと市販の床板」を素材にしていますが、今「市販の床板」なんて聞かされても特にビギナーのモデラーは面食らうのではないでしょうか。
16番メインの時代には「どこの模型屋でも床板や屋根板が普通に手に入った」と言うことが伺われますし、仮にそれが無くても普通のモデラーのレベルで「適当な板から床板を切り出す」位の工作はよくやられていたのではないでしょうか。
実際、この本を参考にしていくつかの車両をものしていたこの本の元の持ち主の親類は床板も適当な端材から起こしているのを見た記憶があります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/11/f47753a40ba9e8da0f462255800d5b2a.jpg)
本書に掲載の作例写真も今の目で見れば朴訥ですが、マロネ41らしさを感じさせるすっきりとした窓周りは何か清々しい印象を受けます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/74/8aabe2cb499b79f437e509d39b7267db.jpg)
さて、Nゲージでのマロネ41のリリースは金属ボディのキットから登場し、ごく近年にマイクロエースからセット物の1両として、そして今回のKATO「急行音戸」セットの一員としてのリリースとなります。
モデル化の時期はかなり遅い部類ですが言い換えればこれ位クラシカルかつ派手な人気の薄い車両が製品化されるほどにNゲージのラインナップが充実してきたという事でしょうか。
ただ、前2者のマロネは製作に覚悟が要ったり(笑)セットの価格が無闇に高かったりととうてい私如きに手の出せる代物ではありませんでしたから、実質今回のKATOのセットが最も手軽に入手できるマロネ41という事になります。
最新の技術でモデル化されているだけあってKATOのマロネは造形に殆ど隙がありません。
更に特定編成のモデル化という事でカプラーが最初から実感重視のKATOカプラーとなっているので尚更見た目の完成度は高いです。
マロネ41自体は音戸に限らずいろいろな寝台急行に使われていましたから個人的にはバラ売りを希望したいところですが最近のユーザーは旧客でも「買い集めた客車を組み合わせて楽しむ」と言う方向性が薄れている様なので少し望み薄ですね。