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光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
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ワールド工芸の思い出と廃業の衝撃

2025-04-06 05:05:45 | 思いつくままに・考察
 先日明らかにされたワールド工芸廃業のニュースはわたし的にも青天の霹靂ともいうべき衝撃でした。

 鉄道模型、殊にNゲージの世界で単に集める。走らせると云うばかりでなくブラスモデルの工作という側面からこの趣味の厚みと広がりを与えてきた点でこのメーカーの存在は大きなものがあったと思います。
 そのワールド工芸の廃業は、ビギナーの中の「今は無理でもいつかは」という夢を与えて来た存在の消滅をも意味しているかもしれません。

 かつてわたしがこの趣味を再開した当時でもワールド工芸は「雲上のブランド」とも云うべきステイタスを持っていました。
 ですから余程のお金持ちか技量があるかでないと、製品を手にできないと長い事思って来た物です(汗)

 初めてここのモデルを入手したのは10年以上前、帰省の折に故郷のショップで見つけたクモル23。当時のNゲージで「自走できる無蓋電車」というのはそれだけで食指の動く存在でしたからお値段にも拘らず手を出してしまったものです。

 それがきっかけとなり、中古モデルを中心にワールドのモデルが徐々に増備されました。
 ラインナップは電気機関車が主でしたが、当時ラインナップが手薄だったデッキ付き電機の拡充においても、このメーカーの存在意義は大きかったと思います。
 中でも秩父鉄道のデキ108(元松尾鉱山鉄道のED502)はワールドでなければNゲージモデルが出なかったでしょう。未だにわたしの宝物のひとつです

 前述の様に微細なはんだ付けを要するブラスモデルには手を出せませんでしたが、のちにリリースされたABS樹脂と金属パーツのハイブリッドモデルのキットはわたしの琴線を刺激するものが多く、改めて作る模型の楽しさを再認識させてくれました。
 弘南鉄道ED22やクモヤ22001などもまた印象深いモデルです。
 (先日紹介したTOMIXのDD200。これなんかも手すり周りの繊細さを思うと案外ワールド向きの素材だった気がします)

 蒸機モデルはごく初期のD52、C55流改のみですが、いずれもNゲージの蒸気機関車の新時代を切り拓いたエポックメイキングだったと思います(前者はKATOの足回りを使ったボディキット、後者は完成品モデルとしては同社の第1号だったと記憶してます)
 このふたつを基礎に、更にアップデートを重ねた蒸気機関車のラインナップ拡充が続いてきた事は、皆様もご存知の事と思います。

 今回の廃業の裏にはさまざまな要素があった事は推察されますし、それでも残念な思いもまた強いのも確かです。
 ただ、存在しているだけで夢をかき立てられるメーカーというのもそうあるものではないでしょうから。

 できるならこのメーカーの事業の一部なりとも継承してくれるところが現れてくれると良いのですが。


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