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光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
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沿線風景と「お店の裏側」のはなし

2020-11-07 05:16:02 | 思いつくままに・考察
ここ4か月ほど休日蟄居の友としてみにちゅあーとなどのペーパー建物キットをぱかぱか作っていてその数だけでもかなりのものとなっています。
 で、出来たそばから並べて行って「即席の街並み」を作り、寝る前にコーヒーなどすすりつつ悦に入ると(笑)

 さて、みにちゅあーとのキットを作り込んでいてふと思った事から。
 ここ最近増やしている「商家系」の建物、表側の店舗部分が特徴的なのはまあ、当然なのですが裏側も表に負けずにいい雰囲気の造形なのです。

 (特にTOMIXとGMがそうなのですが)従来からの日本の鉄道模型のストラクチャーは表に比べて「裏側がお寒い」造形の物が非常に多かったと思います。
 裏口が付いているなんてのはまだいい方で、裏側がのっぺらぼうなんて製品がざらにありましたから。

 ですが鉄道模型、それもレイアウトでこれを使うのはハンデが大きかったのも確かです。
 列車に乗っていて思い出すのですが、よほどの都会の都心部、郊外部を除いて「線路沿いの道路に線路の方を向いて商店が林立している」というロケーションは非常にまれです。
 地方とか田舎なんかでは特にそうですが大概の場合、線路沿いの風景は「住宅も店舗も線路に背中を向けている」ケースの方がはるかに多いのです。



 実をいうとついこの間まで私自身この点をあまり重要視していなかったのですが、ジオコレの「商店長屋」の背中(4軒分の個性の異なる物干し台が並んでいる傑作と思っています)を線路に向けて配置したところそれまで感じなかった線路際のリアリティが一気に高まったのに感銘しました。

 以来この点には注意をしていますし、TOMIXのアパートとかジオタウンの角店などの様に裏側も観られる造形のストラクチャーが少しづつ増えているのを心強い思いで見ていた訳です。

 さて、ここでみにちゅあーとに話を戻すと店舗系のストラクチャーでは裏側に裏口とともに縁側が付いているのが目につきます。
 縁側どころか掃き出し窓ひとつついていないストラクチャーがいまだ多いのを考えるとこれだけでもすごい話ですが。

 みにちゅあーとの場合3軒商店があったら「3軒とも裏側の造形を変えている」と言う嬉しいアドバンスがあります。
 また、店舗がやや近代的になると縁側の代わりに物干し台を付けているものも結構あります。
 これらを裏側を向けて並べてみると他社のストラクチャーの様なクローン的な単調さが無く、線路の沿線に使うには非常に好適な街並み(の裏側)になるのです。

 まだ作っていませんがビル系のストラクチャーでは側面や裏側に非常階段(これまた他社のストラクチャーでは手薄な部分です)を装備したものもある様ですし。
 してみると、さんけいさんは建物の裏側の重要性を非常によく認識しているメーカーと思います。
 言って見れば「着物の裏地にも拘る」ような感覚でしょうか。

 尤もそうはいっても、この種のリバーシブル性は元々フォルマーやファーラー、キブリなどの海外ストラクチャーメーカーでは半ば常識だったのですが。

 が、さんけいのキットに手を染めてから「次に作る沿線風景(そんなものがあるのか?)」がとても楽しみになってきているのも確かです。