
今回の帰省ではこれまで毎回立ち寄っていた経路沿いの中古ショップも覗いたのですが全般に品揃えが薄くなった印象でした。
この種のショップは出物を地元からの買い取りで調達しているケースも多いでしょうから間接的な震災の影響もあったのではないでしょうか。
それはさておき、
先月にKATOのセットを入手して以来、16番にも手が出ているのですが個人的な方向性として小型車中心に行く方針でおりました。
今回の帰省で何か出物があればと思っていたのですが、幸いにも小型電車を二両入手できました。
これで当レイアウト(まだないのですが)の16番ラインナップが一気に充実しました(笑)
個人的に面白かったのは偶然にもどちらもN仕様を持っていた奴だった事です。
そのひとつがKATOの広電ハノーバーでした。


前述したように今回の特徴としては同一メーカーのN&16番モデルの比較が可能になっている事です。
そこで今回は早速KATOのハノーバーから見てみたいと思います。
Nの奴もかなりの小型車なのですが16番と並べるとマッスの差がかなり大きい事に驚かされます。
細密度の差は言うまでもありません。16番モデルはサスペンションを装備し条件によっては実物並みの「ゆらゆら走行」も可能なようです。
もうひとつ特徴的なのがパンタグラフ。
こちらのモデルでパンタを上昇させると不自然なほどに高く跳ね上がります。
実はこのモデル、当初から架線集電を考慮した構造らしくパンタが常に架線に接触できるように上昇圧を保つ機構が働くようになっています。
これは一定の圧の加わる架線と組み合わせて初めて機能する機構なのですがふつうのお座敷運転では不自然な為別パーツでパンタの高さを一定に保つ固定パーツが付属しています。

この事から推察できるのは、このモデルは当初から輸出を考慮した物(海外のトラムでは架線集電が半ば常識化しています)らしいという事でした。
そういえば30年前のヘルマンザイレ氏のHOレイアウトの駅前でこれと同型の路面電車があったのを見た記憶があります。
Nと比較した走行性の良さは圧倒的でした。
元々Nのハノーバーは動力機構に余裕を感じない設計で(この点同じメーカーのポートラムとは全く異なります)ラピッドスタートとコマネズミみたいなちょこまかした走りが特徴でとてもメインに使える代物ではなかった(酷評めきますがMODEMOやTOMIXのレールバスと比べても感心できない物でした)のですが16番モデルの方は動力ユニットに余裕がある事や前述した機構の威力も相まって実に路面電車らしいスローの効いた走りを見せてくれます。

これを見ただけで入手した甲斐があったという物です。
以前Kq2100さんのブログのコメントで「路面電車はNよりも16番くらいの方が走りに余裕があるのでは」と書いた事がありますが劇的な形でそれが実証された訳です。
もちろん室内の表現もNを圧倒的に引き離していますし。
トラム中心であれば16番でもレイアウトのサイズをかなり小型化できますしこれは結構有望かもしれません。
追記・この文中では「16番」「HO」の呼称がまぜこぜになってしまいましたが、このモデルの場合、国内16番モデルの殆どがやらない架線集電対応の回路やパンタが標準装備されている所から見て輸出用(つまり欧州仕様)のモデルを広電仕様に仕立てたモデルと推察されます。
したがってこのモデルについてはいわゆる16番スケールではなく正調のHOスケール(16番よりやや小さい)である可能性は大きいと思われます。
単独で走らせる分には問題ない事ですが、この点はいずれ確認したいと思います。

にほんブログ村

にほんブログ村
現在参加中です。気に入ったり参考になったらクリックをお願いします。