CLANNAD 完

　長かった…ついに泣きゲー「CLANNAD」をCG100％にして全キャラをクリア、あのシナリオも全て終わらせました。

　さすが前作「AIR」から3年かかった大作だけあって、シナリオの長さは段違いでした。メインヒロインだけでも5人いるうえにそこからサブキャラが10人以上いて、それぞれ個別にエンディングがあるような状況なので体感だけなら「AIR」の3倍近くのシナリオがあった気がします。しかしシナリオが長い分だるくなりやすいと思われましたが、ほとんどのキャラのシナリオが秀逸でついつい進めてしまうものばかりでした。

　最初のイメージだと一作目「kanon」に似た学園恋愛ものだと思っていましたが、決定的に違うと思ったのは絆・家族愛をテーマに作られているところじゃないでしょうか。歴代鍵作品の中でも特にその辺りが強調されている気がしました。そして学園恋愛もので終わるのならそれはそれで非常に完成度の高いゲームでしたが、それから先が鍵作品らしい展開で、序盤に登場して意味が分からない単語や場所が明らかにされ、「CLANNAD」という作品を通して伝えたかったと言われる、「生きる」という意味について話が続いていく別シナリオはただ圧倒されるばかりでした。おそらくこの話は普通の恋愛モノのゲームでは絶対に語られなかった、というか語れない現実を突きつける内容だったと思います。

　そして音楽も非常に素晴らしく、ピアノを基調としたシンプルなものからボーカル入りの挿入歌まで全体的にレベルが高く、また曲を使用するタイミングも絶妙でした。このシナリオにこの音楽があってこそ鍵作品がここまで有名になった一番の理由じゃないでしょうか。いたる絵も昔はアレでしたがここまでくれば全然よくなったと思います。

　全体的な感想はこんなもんとして、ここから先は個人的な勝手な感想です。絶対に「ちょｗｗｗｗ　それはねーよｗｗｗｗ」とマジレスが飛んできそうなことを言われそうな気がしますが、個人的な感想なんで軽くスルーしてください。イヤマジデｗ

　まず最初、涙腺が緩んだ（泣けた）シナリオ

伊吹風子＞古河渚＞一ノ瀬ことみ≧相楽美佐枝＞岡崎直幸

　初っ端から「ネーヨｗｗｗ」言われそうですが、一番泣けたのは伊吹風子でした。おそらくアニメ版の影響もあったかもしれませんが、やっぱ演出がうまかったです。古河渚は言わずもがな。一ノ瀬ことみはやっぱ最後のアレですね、音楽も雰囲気に非常に合っていました。相楽美佐枝はあの真実と智代ルートで一瞬だけ出るやつが切なかったです。岡崎親父は序盤はどう見てもただのダメ親父でしたが…といったかんじで。

　次に、切なくなった（放心状態になった）シナリオ

坂上智代＞＞＞＞＞古河渚＞伊吹風子≧一ノ瀬ことみ＞藤林椋

　すいません坂上智代の話はものすごくツボにはまりました。古河渚はやはり後半のあのシーンの後が…。伊吹風子と一ノ瀬ことみはうまく最後をまとめてあってイイ話でした。藤林椋は扱いがあまり良くなかった分、藤林椋ENDでせめて幸せになって欲しかったです。

　ちょっと方向性を変えて、泣きや萌えとは別に考えさせられるシナリオ

古河渚＞＞＞＞＞春原陽平≧幸村俊夫≧岡崎直幸

　古河渚の話はこの作品のテーマと密接に関わる話が多いので当然として、男キャラのシナリオはなんかしみじみとさせる話が多かったです。中でも春原陽平のシナリオは学生時代の話なので共感できる部分も多く、幸村俊夫のシナリオはバッドエンドに近い形ですがこういう終わり方もあるんだなと思わされました。

　逆に微妙…というか正直あんまり良くなかったシナリオ

柊勝平＞藤林杏

　もう無理、超ダメ…てことはありませんが、シナリオを進めててあんまのめり込まなかったのも事実でした。決してつまらなくは無かったですが、鍵系のシナリオとして比べてしまうとさすがに。どちらも普通のギャルゲーぽいシナリオでした。でも柊勝平シナリオのときの春原や藤林杏シナリオのラストなどイイところももちろんありました。

　シナリオはこの辺で、次はイイ味出してたキャラ

春原陽平＞＞越えられない壁＞＞坂上智代＞藤林杏（アニメ版）＞宮沢有紀寧

　春原はダントツで外せません。主人公の悪友という位置づけでここまでイカしたキャラはいませんでした。坂上智代は性格がサッパリしてて非常に好感が持てました。藤林杏はゲーム版は凶暴さが際立ってましたがアニメ版はうまくバランス取れてて良かったと思います。宮沢有紀寧は古河早苗より癒やされまくりでした。

　音楽（挿入歌は除く）

タイトル画面のあの曲＞願いが叶う場所＞渚＞同じ高みへ＞空に光る＞遥かな年月＞TOE

　挿入歌は全て神クラスなのであえて除外。ぶっちゃけどの曲も相当イイですが、あえてつけるなら…といった感じです。ここまでくると曲がいいのかシナリオがいいのか迷ってしまうぐらいですが、間違いなくどちらもいいんだろうな…。

　長々と個人的感想を書いてしまいましたが、ただの鍵信者の戯言なので気にせずスルーの方向でお願いしますｗ　でもこの作品はただの学園恋愛モノで片付けることはとてもできなく、少なくとも自分にとっては歴代鍵作品の中では最高に素晴らしい作品だと思いました。正確にはあと風子マスターへの道や春原コンボMAX等のおまけ要素もあるんですがメインルートは終わったので一応完結であります。

　そしてドラマCD「CLANNAD～光見守る坂道で～」と「智代アフター～it's　a　wonderful　life～」に続く…。

CLANNAD　完