今年もいよいよ残すところあと1日少々となりました。リアルでの出来事は後ほど書くことにして、今回もすっかりライフラインと化したアニメについて今年思ったことを書いてみようと思います。
2009年と比べて2010年のアニメの全体的な感想は…長引く不況の影響か視聴者およびアニメBD・DVD購入層の見る目がさらに厳しくなってきた気がします。そのせいか去年に比べ大分地雷アニメの数は減ってきて、何より作画崩壊という単語をめっきり聞かなくなりました。
今年は「けいおん!!」で始まり「けいおん!!」で終わった年とも言われていますが、そんな中色々と目立った出来事はいくつかありました。というわけで今年のアニメ関係で個人的に印象に残った出来事を挙げてみたいと思います。
まず今年の第一弾として忘れては可哀想なのは、テレビ東京×ANIPLEX共同アニメプロジェクト「アニメノチカラ」が2010年1月から始まったことです。その第1弾作品「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」はけいおんの二番煎じとか言われ散々叩かれた挙げ句良く分からない終わり方をし、第2弾「閃光のナイトレイド」はオサレアニメとしてBD・DVD売り上げ測定不能を叩き出し、第3弾「世紀末オカルト学院」は序盤こそ良かったものの終盤はポルナレフ状態…と散々な結果を出し遂に企画消滅になりましたが、その勇気は敬意を表するべきだったかもしれません。
そんな中、今年最も話題になったオリジナル作品といえば、麻枝准が本格的にアニメ原作・脚本を行った「Angel Beats!」です。アニメの出来こそ賛否両論でしたがその話題性は2010年屈指で、BGMおよび楽曲の人気も非常に高かったです。
そして去年は「戦国BASARA」の大ヒットにより新たな開拓層である女性向け作品が増えた印象を受けました。しかもこの女性向け作品、男性が見たら面白くないのかと問われたら否、これがまた面白い。昨今の女性向け作品は特に侮れません。特に今年は「薄桜鬼」や「黒執事Ⅱ」、「戦国BASARA弐」などがヒットを出していました。
あと見逃せないのが劇場版です。「機動戦士ガンダムOO」の劇場版から端を発した昨今の劇場版ブーム、TBSの日曜夕方5時アニメは現在すべて劇場版が告知され、現在「けいおん!!」、「ストライクウィッチーズ」や「そらのおとしもの」まで劇場版制作が発表されています。
そんな中今年公開された劇場版「魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st」と「涼宮ハルヒの消失」は非常に出来が良く一般映画としても人気が高かったです。実際2つとも劇場で見ましたが素晴らしい出来でした。
印象に残った良い出来事はこのくらいにして、それでは今年もやっぱり少なからずあった今年を代表する地雷アニメの方々!…といっても今年は少なく「キディ・ガーランド」と「咎狗の血」は頭抱えるレベルで危険でしたが他はまだ普通に見られた気がします。この辺り今年は去年より全体的に良くなっている気がしますね。
それでは毎年恒例、高崎の超個人的主観によるアニメベスト10を発表したいと思います。審査基準とノミネート作品一覧は先日の日記に載せたので割愛。そして発表の前にまずは去年のベスト10から。
高崎の超個人的主観による去年のベスト10は
第9位 スキップ・ビート!
第8位 機動戦士ガンダムOOセカンドシーズン
第7位 ソウルイーター
第6位 とある魔術の禁書目録
第5位 DARKER THAN BLACK ~流星の双子~ (グイン・サーガ)
第4位 化物語
第2位 とらドラ!
第1位 CLANNAD AFTER STORY
でした。それではいよいよ高崎の超個人的主観による2010年アニメベスト10
第10位
「学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD」…2010年7月から9月まで放映、アニメ制作はマッドハウスです。おっぱいバイオレンスアニメとして女性キャラはほとんどが巨乳、なおかつパンチラシーンも満載ですが、それ以上にマッドハウスお得意のガンアクションは素晴らしく流血シーンも満載でした。主題歌やBGMも格好良く最近のアニメではほとんど見られない、緊張感を煽るような演出も見事でした。
第9位
「侵略!イカ娘」…2010年10月から12月まで放映、アニメ制作はディオメディアです。最初はあまり期待されていませんでしたが、予想外なほどのイカ娘の可愛さ、そしてオチは無いけれどテンポのいい話の構成、アニメオリジナル演出も面白く思わず泣きそうになるシーンもあり全体的に非常に良くまとまっていました。イカ娘だけでなく脇役のキャラクター達も良い味を出していたと思うでゲソ。
第8位
「アマガミSS」…2010年7月から12月まで放映、アニメ制作はAICです。ギャルゲーアニメですが、各ヒロイン6人×4話のオムニバス形式によりそれぞれ異なるエンディングを迎える今まででありそうであまり無かった構成に加え、主人公橘純一の紳士変態プレイによる強烈な印象も加わり非常に面白く魅力的な作品に仕上がっていました。4話では明らかに尺が足りないエピソードもありましたが全体的な完成度は高かったです。
第7位
「四畳半神話大系」…2010年4月から6月まで放映、アニメ制作はマッドハウスです。フジテレビ深夜アニメ枠「ノイタミナ」の春アニメで、見た目は非常にシュール、実写映像もありかなり個性的な作品ですがこの作品の真骨頂はシナリオ構成で、異なった選択をすることにより展開が変わる並行世界を描きながら最後に伏線を回収しつつ見事にまとめたのは見事。最終話を見終わった後に第1話を見ると、意味不明だったものが伏線だったことが分かり鳥肌ものでした。2010年文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞作品なのも納得です。
第6位、そしてここから上位の作品はすべてBD・DVD購入が視野に入ったSランクです。
「ひだまりスケッチ×☆☆☆」…2010年1月から3月まで放映、アニメ制作はシャフトです。根強い人気を持つひだまりスケッチシリーズの第3期、いよいよゆの達は2年生になり待望の1年生、乃莉となずながひだまり荘に入居してさらにパワーアップしていました。最終話が妙にあっさりしていたり、4話までオープニングとエンディングが完成していなかったりと問題も多かったですが、ここまで評価が高いのはエンディングまでの入りとエンディングが非常に良かったからです。
第5位
「おおきく振りかぶって ~夏の大会編~」…2010年4月から6月まで放映、アニメ制作はA-1Picturesです。1期から実に3年ぶりの再開でしたが、選手だけでなく選手の家族、応援団に至るまで細かく丁寧に普段の生活などまで描かれていて、肝心の試合シーンも選手達の細かい心理描写を巧みに演出していて非常に見応えがある作品に仕上がっていました。野球アニメは数多くありますがこの作品は正に野球アニメの傑作です。美丞大狭山戦はここ最近見られなかった、アニメを見ていて思わず緊張してしまう名シーンでした。
第4位
「WORKING!!」…2010年4月から6月まで放映、アニメ制作はA-1Picturesです。特に深く考えずに気楽に見られるファミレスバイトアニメとしては傑作で、話のテンポが非常に良く飽きることなく視聴してしまいました。そして特にヒロイン達の可愛さが別格で、種島ぽぷらはもちろんのこと伊波まひるの人気の急上昇ぶりは目を見張るものがありました。ボコデレの時代が始まった!でも種島ぽぷらの出番ももう少し欲しかったです。
そしていよいよベスト3…の前に、毎回恒例第11位から20位までを発表したいと思います。
第11位「デュラララ!!」…2010年1月から6月まで放映、アニメ制作はブレインズベースです。最初はバラバラに見えた人間関係が次第につながってくる展開は見ていて非常に引き込まれるものがあり面白く、「バッカーノ!」スタッフは良い仕事をしていました。
第12位「さらい屋 五葉」…2010年4月から6月まで放映、アニメ制作はマングローブです。バトルシーンがすごいわけでも無く絵柄も萌えとは無縁…しかしこの作品には江戸時代独特の空気を感じさせる音楽と演出が秀逸でした。
第13位「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」…2009年4月から2010年6月まで放映、アニメ制作はボンズです。何かと前シリーズと比較された今作でしたが原作準拠でラストまで描ききったのは見事でした。ただ良くも悪くも忠実すぎた気がします。
第14位「生徒会役員共。」…2010年7月から9月まで放映、アニメ制作はGoHandsです。原作の下ネタギャグ満載の面白さそのままに話のテンポも良く面白い作品に仕上がっていて、アニメオリジナル演出も良い方向にプラスに向いていました。
第15位「会長はメイド様!」…2010年4月から9月まで放映、アニメ制作はJ.C.STAFFです。美咲ちゃん萌えで始まり美咲ちゃん萌えで終わった作品でした。碓氷拓海と鮎沢美咲との会話は悶絶必死です。中盤は少々マンネリでしたが序盤は非常に面白かったです。
第16位「真 恋姫†無双 ~乙女大乱~」…2010年4月から6月まで放映、アニメ制作は動画工房です。エロゲー原作アニメで数少ない当たり作品の3期目で、非常に安定した作画に加え無茶苦茶ながらうまくまとめて最後も締めるという抜群の安定感でした。
第17位「薄桜鬼」…2010年4月から6月及び10月から12月まで放映、アニメ制作はスタジオディーンです。女性向け一般ゲームのアニメ化作品で、新撰組を舞台に実在の事件や登場人物を含めつつ鬼などのファンタジー要素が絡み合い性別問わず面白い作品でした。
第18位「探偵オペラ ミルキィホームズ」…2010年10月から12月まで放映、アニメ制作はJ.C.STAFFです。作画においては良いとは言い難いかもしれませんが、あまりにも常軌を逸したそのパロディの数々やギャグシーンは2010年アニメでナンバーワンかもしれません。
第19位「ストライクウィッチーズ2」…2010年7月から9月まで放映、アニメ制作はAICスピリッツです。GONZOが制作した1期から2年ぶりとなった今回の2期、空中戦及びエロシーンにおいてはパワーアップしていましたがストーリーがほとんど無かったのが実に残念。
第20位「刀語」…2010年1月から12月まで放映、アニメ制作はWHITE FOXです。西尾維新アニメプロジェクト第2弾として制作された作品で、原作の絵柄を忠実に再現しつつ西尾維新作品独特の強烈な印象のキャラクター達を見事に映像化した良作でした。で、錆白兵戦は?
…以上が11位~20位までの発表でした。
それではいよいよベスト3の発表に移ります。高崎の超個人的主観によるアニメベスト10、第3位は人気ライトノベルのスピンオフ作品ながら非常に人気が高く、本編より面白かったこちらの作品でした。
第3位「とある科学の超電磁砲」…2009年10月から2010年3月まで放映、アニメ制作はJ.C.STAFFです。本編「とある魔術の禁書目録」に登場するレベル5の超能力者、御坂美琴を主人公にしたスピンオフ作品でしたが分かりやすいシナリオ構成に、メインキャラだけでなく脇役や敵役も魅力的でそれぞれに出番もあり、作画も非常に良く終始安定していたし、主題歌も作品に合っていてカッコイイ等々全体的に素晴らしい作品でした。一部ではかなり原作と変わっていて不評だった回もあった模様ですが個人的にはあまり気にならなかったです。美少女バトルものながらバトルシーンも良く描かれていました。
そして第2位、こちらは2010年最大の話題作で数多くの記録を打ち立て屈指の青春アニメだったこちらの作品でした。
第2位「けいおん!!」…2010年4月から9月まで放映、アニメ制作は京都アニメーションです。「けいおん!は生きがい」とまで言われ2009年でも大人気だった今作、個人的には1期はあまりにも駆け足だったため感情移入がほとんどできませんでしたが、2期となる今回は2クールかけて丁寧に軽音部の日常が描かれ、学生時代実際にあったような出来事も忠実に再現しさらに高校生生活の最後まで描ききったため終わり方も良かったです。日常アニメを作らせたら右に出るものはいないと言われる京都アニメーションの集大成とも言える作品でした。累計BD・DVD売り上げにおいて「化物語」を越えTVアニメ歴代1位、OP・EDが初登場オリコン1・2フィニッシュ、そして劇場版制作決定とまだまだ人気は衰えることを知らないようです。
そして2010年高崎の超個人的主観によるアニメランキング、第1位は人気少女漫画のアニメ化作品で、今年実写映画も公開されたこちらの作品でした。
第1位「君に届け」…2009年10月から2010年3月まで放映、アニメ制作はProductionI.Gです。実際のところネットのどこを見ても1位は「けいおん!!」が圧倒的な気がしますが、なぜこの作品が1位かというと、その理由は「けいおん!!」には無くこの作品にはある「上げて落とす」演出にありました。風早翔太と黒沼爽子との会話に悶絶必死で床をゴロゴロしてしまうほどの展開があったと思ったらその直後一気に奈落に突き落とすような展開…そしてそこからの会話シーンに思わず泣いてしまうことが何度もありました。美少女萌えアニメが多い中ここまで泣ける作品は滅多にお目にかかれず、多少作画が怪しいところはありましたがキャストも絶妙で、中でも作中のBGMと演出は2010年アニメの中でも1番だったために1位になりました。
…以上をもちまして高崎の超個人的主観によるアニメベスト10は終了になります。続いては去年はありませんでしたが、今年から新設、2010年アニメベストオープニング・エンディング大賞です。
2010年全アニメの中で最も素晴らしかったオープニングは「Angel Beats!」から
</object>
YouTube: Angel Beats! OP 1080p 『My Soul Your Beats』
「My Soul, Your Beats!」でした。シナリオライターだけでなく作曲という部分でもやはり麻枝准は天才と思わざるを得ない珠玉のオープニングでした。オープニングと共に今週のハイライトが流れる演出も良かったです。
続いて2010年最も心が震えたエンディングは「ひだまりスケッチ×☆☆☆」から
</object>
YouTube: ひだまりスケッチ×☆☆☆ 第12話 ED
「さくらさくら咲く ~あの日君を待つ 空と同じで~」でした。完成したのは4話からでしたが、待った甲斐があるだけの素晴らしいエンディングです。1期から続くmarbleの歌は健在で、今回はアップテンポでしたが思わず何度も聴いてしまう良曲で、乃莉となずなが黄昏れている一枚絵も良かったです。
以上を持ちまして高崎の超個人的主観によるアニメベスト10は全て終了となります。今年も数多くの傑作、話題作に地雷と毎回盛り上がっていました。そして早くも1月からは覇権争いとしてオリジナルアニメ達が決戦を繰り広げようとしています。それでは皆様2010年を盛り上げたアニメの数々に敬礼をしつつ、2011年もよろしくお願いいたします!
2010年(のアニメ)を振り返る 完
1回も見たことないけど
そんなダメだったん?
なんか結構誉めてる話聞いてた(っけ?)
だけに、少し驚きです。
無かったというのが正直なところ。
化物語は異常すぎ。
2010年は全体的にレベル高かった
わけですよこれが。
2011年は簡潔な文を書いてください
それでもこのザマですよ…。
あっという間に忘れ去られてしまう
アニメが多すぎて書かずにはいられません。