2011年夏アニメ「輪るピングドラム」第1話の感想文

2011-07-10 12:11:20 | 2011年夏アニメ関連

本当は他の感想文を編集していましたが今回ばかりはこれを書かないわけには行かないので予定を前倒しです。今回は「輪(まわ)るピングドラム」の第1話を視聴したのでそちらの感想を書いてみたいと思います。

Penguindrum Penguindrum1 「輪(まわ)るピングドラム」…毎日放送制作のオリジナルアニメ作品で、アニメ制作はブレインズ・ベースです。90年代を代表するアニメの一つ「少女革命ウテナ」で監督を務めた幾原邦彦氏が14年ぶりに監督を務め、原案、脚本、音響監督まで兼任していることから、知っている人にとってはある意味今期の大本命とも言われていました。

序盤からいきなりヒロインの高倉陽鞠の余命が数ヶ月とかいう暗い雰囲気を持たせたまま話が続いていましたが、時折はさまれる効果音と共に画面が切り替わる演出や電車の広告、電光掲示板を絡めた回想のシーンなどの演出が独特で印象が強かったです。

Penguindrum2 Penguindrum3 そしていきなり医者の宣言通り陽鞠が倒れそのまま死んでしまったので、あまりのあっけなさに唖然としていたらその直後何事も無かったように復活…?続けざまに他人には見えないペンギンが登場したりして意味不明な展開が立て続けに続いて訳が分かりませんでした。しかし訳が分からないのにこのペンギンの可愛さと世話焼きの仕草が良すぎたため細かいことはどうだって良くなってきてしまいました。

Penguindrum4 Penguindrum5 そう思っていた直後いきなり始まった「生存戦略!」からつながる演出の数々はあまりの衝撃で気がついたら番組が終わっていたほどでした。とにかくすごい!第1話の先行試写会で全員が口をそろえて「訳が分からんけどとにかくすごい」としか言っていなかった理由が分かりました。ネタバレしようとしても説明できないほどの、そういう次元を通り越した圧倒的な演出の見せ方は、実写などでは表現できないまさにアニメならではの演出でした。

Penguindrum6 Penguindrum7 「少女革命ウテナ」が放映された当時は他にも優秀なアニメも多かったためあの当時は珍しい演出くらいにしか思っていませんでしたが、ここ数年のアニメを見ていたあとだとこの圧倒的な凄さに衝撃を受けました。幾原邦彦監督、まさに天才です。

これほどの作品を2クール放映するとは素晴らしすぎます。またしても今期はオリジナルアニメが一位を取りそうでした。

Penguindrum8_2 Penguindrum9_2 作画は非常に良く安定していました。主題歌も良かったですが、この作品において他にも目を奪われてしまったのはオープニングで、監督自らがコンテ切ったのはもちろんのこと、参加したスタッフの中に「蟲師」「ハートキャッチプリキュア」のキャラクターデザイン馬越嘉彦氏や「機動戦艦ナデシコ」のキャラクターデザイン後藤圭二氏、「少女革命ウテナ」のキャラクターデザイン長谷川眞也氏と、他のアニメで総作画監督クラスの方々が参加していたのが衝撃的でした。普段見ないほどの組み合わせだったので、これはアニメ会社つながりではなく監督の人脈によるものだったのかもしれません。これほどのスタッフが集まったこの作品、駄作になる理由すら見つかりませんでした。

総評

Penguindrum10 1話の全体的な感想としては…まさに別格!訳が分からないのに面白い!映像と音楽、演出だけでここまで印象強く残すのは言葉では説明できないほどで、ウテナを初めて見たとき以来の衝撃でした。

1話の個人的評価としては、全体的にバランスが高めのうえにこの独特の演出によるインパクトが絶大ですでに3回ほど視聴してしまったので文句なしのSランクです。

まさに誰にも真似できない天才といったかんじで14年前に比べ幾原邦彦監督に全くブレがなかったのが素晴らしかったです。今期もオリジナルアニメが一番を取りそうな予感でした。


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