2011年冬終了アニメ最終回の感想文その2

2010-12-28 10:32:46 | 2010年夏アニメ関連

 続いて作品を視聴していきます。今回は2010年夏アニメとして放映されていた「アマガミSS」の最終回を視聴したのでそちらの感想を書いてみたいと思います。

Amagami15_2 Amagami16_2 「アマガミSS」…エンターブレイン制作の一般向け恋愛シミュレーションゲーム「アマガミ」のアニメ化作品で、アニメ制作はAICです。前作「キミキス」は黒歴史扱いされているためネットでの前評判はあまり高くなかったこの作品、第1話は圧倒的に素晴らしい作画を披露しつつ主人公橘純一の失恋エピソードから始まり最初のヒロイン森島はるか編が始まっていました。

正直自分はギャルゲー原作のアニメ化作品ということであまり期待はしていませんでした。第1話は作画こそよかったけれど橘純一は夢見る少年みたいなイメージだったし2話になったら一気に作画が目に見えて落ちたのでこのままだと視聴打ち切ろうか…などとも思いましたが、3話で自分を始め原作を知らない方々は評価が一変することになります。

Amagami17 Amagami18 3話で森島はるかを楽しませるために橘純一が行った行動…学校のポンプ小屋に森島はるかを連れ込み行った犬プレイや昼休みの塩ラーメンを食べさせる際の誘拐犯プレイなど、視聴者の予想の遙か斜め上を突き抜けるマニアックなプレイの数々をいきなり披露しまくって実況では当時大盛り上がりでした。この回を機にこの作品の評価は一気に跳ね上がった気がします。

基本的にギャルゲー、エロゲ原作アニメの男主人公はプレイヤーに感情移入させやすいように無個性なことが多いですが、この作品においては主人公に強烈な個性を持たせることにより逆に橘純一の作品として見ることになり、そしてそれが良い方向に向いていたため面白い作品に仕上がっていました。

各ヒロインのエピソードが4話完結×6人分のオムニバス形式になっているため、各ヒロインのファンからも文句の出ないように作られており通称ギャルゲーアニメの完成形とまで言われていたこの作品、ここからは各ヒロインのエピソードの感想を書いていきます。

Amagami19 Amagami20 森島はるか編…学校で全生徒の憧れと言われている完璧な美貌の持ち主である彼女。実際のところ相当な変わり者でエロい格好も平気でするため人気は高かったです。しかしなんといっても3話での犬プレイから始まるマニアックな行為の数々の印象が強すぎました。最終章のホテルで「好きならのぞきに来るものじゃないの!?」発言も森島はるからしいセリフだったと思います。ラストでいきなり10年後になり橘純一は刑事になり、結婚して「私も逮捕してね~」とハッピーエンドになりながらも最後まで森島はるからしいエピソードに仕上がっていました。

Amagami21 Amagami22 棚町 薫編…主人公橘純一と梅原正吉、そしてこの棚町薫の3人が悪友仲間でよく一緒でしたが、橘純一が棚町薫を意識しはじめることから始まったこのエピソード。ここでも橘純一の妄想癖およびプレイは健在で、「オッケーなら全力でする!駄目なら無理矢理する!」と言って棚町薫のヘソにキスするシーンは下手なエロゲーよりエロいと実況では絶賛されていました。棚町薫の母親に新しい恋人がいた描写や最終章での自転車二人乗りが規制にひっかかりカットされたのは少々残念。それでも棚町薫のファミレス制服姿はエロかったし、スカイタワーでの告白シーン、そしてこちらもハッピーエンドで終わったので良かったです。

Amagami23 Amagami24 中多紗江編…ある意味最もアニメ化で改変されたのがこのエピソードかもしれません。原作では人気が無いキャラでしたが、平池芳正監督が「人気が無いのなら思いきったことをさせてもらう」と言いこのエピソードだけ中田譲治のナレーションが常に入っていました。他にも橘純一の教官プレイによる自動販売機相手の接客訓練、水着早着替え特訓、水着で足湯、風の強いところでスカートを押さえながらの発声練習など中田譲治のツッコミも合わさり非常に面白いエピソードに仕上がっていました。最終章では美也と3人で仲良く映画撮影をしている風景にキュン死!とても不人気とは思えない面白さでした。

Amagami25 Amagami26 七咲 逢編…原作では一番人気だったキャラクターなため前評判は一番高かったエピソードです。初登場でいきなり「通報します。」発言から始まったキツイ性格の持ち主でしたが、制服の下に水着を着ていたため「見たいですか?」と言いながらスカートをたくし上げる行為や「スケベな目は可愛かったですよ」等といった発言で橘純一を手玉に取る性格で一番人気も納得です。

そしてこのエピソードでも橘純一の紳士ぶりは健在で、水泳部の女子をのぞき見して土下座しながら胸について熱く語るシーンは女子部員どん引きでした。でもそこで七咲逢に全てを任せる響先輩は格好良かったです。ファラオの館で味噌ラーメンに変身する演出は意味不明でしたが、最終章での学園祭、そして温泉シーンも七咲逢の日焼けの跡までも描いていてエロく、ラストの膝枕エンドはリア充すぎて実況ではお通夜でした。一番人気なだけにキャラクター人気は非常に高かったですが少々デレるのが早すぎた気がします。

Amagami27 Amagami28 桜井梨穂子編…ぽっちゃり幼なじみエピソードですが一番不完全燃焼だったかもしれません。スケートシーンや風呂シーンはエロかったですが、どちらかというと橘純一の指を甘噛みしたり風呂シーンのあった妹の美也のほうがエロかった気がします。そして茶道部の3年生2人の名前が判明したのはこのエピソードでした。この回では橘純一の紳士プレイはあまり無く、しかも全ヒロインで唯一冬にラストを迎えずさらに告白も無く、そのまま終わりというなんとも不完全な終わり方でした。このアニメで一番人気が無いエピソードかもしれません。

Amagami29 Amagami30 絢辻 詞編…最後のヒロインですが、この「アマガミSS」の最後を彩るに相応しいラスボスの風格を備えたヒロインでした。普段は優等生の象徴といった感じですが、橘純一が偶然絢辻詞の手帳を拾って見てしまったことから性格が豹変、絢辻さんは裏表の無い素敵な人です!サンタコンテストで橘純一が妄想したら足を踏んだりするツンデレ描写も含め非常に魅力的なヒロインでした。告白とキスシーンで思わず鼻血を出すところも面白かったです。

原作のバッドエンドの演出も含めつつも最終章のラストシーンでは1期のオープニングが流れ全キャラクターがダイジェストで登場し、10年後の学園祭でのメリークリスマスは素晴らしい終わらせ方だったため個人的には全ヒロイン中一番良いエピソードでした。

Amagami31 Amagami32 番外編 上崎裡沙編…第25話にあたり、1話だけのストーリーとして放映された隠しヒロインのエピソードでしたが、この回は監督の平池芳正氏自らが脚本を書いた回で、いきなり告白から始まる異色のエピソードでした。橘純一に近づく女性達のフラグを次々とへし折っていく様に実況では非難の嵐でしたが、この回で全ての始まりとなる2年前のクリスマスの真実が語られる非常に重要な話となりつつ、最後の謝罪エンドも含め1話でよくぞここまでまとめたと感心しました。実況では評判が良くありませんでしたが自分は容姿も含め良いヒロインだったと思います。逆にここまで尽くしてくれるヒロインは素晴らしいのではないでしょうか。

 全体的に作画は頑張っていたとは思います。原作の絵がかなり人気なのでプレッシャーもあったとは思いますが平均より上は行っていたのではないでしょうか。中でも1話と25話は頑張っていました。

 オープニングは良くも悪くも普通、しかしエンディングは各ヒロインのキャラクターソングになっていたので通算7曲も流れていました。ただあまり印象には残っていません。

総評

Amagami33 全体的な感想としては、たしかにギャルゲーアニメの完成形と言われていただけあって非常に面白かったです。このような構成にしたり、不人気だったエピソードを面白くさせた平池芳正監督の功績も大きかったかもしれません。あとアニメを見て思わず原作もプレイしてみたいと思ってしまったほどなのでゲーム販促アニメという意味でも効果があったと思われます。

個人的評価としては、第1話では様子見のBランクでしたが、やはり3話以降面白さが急上昇してそのままの勢いで駆け抜けたため全体的には永久保存版のAランクです。ただし絢辻詞編と上崎裡沙編は個人的にはSランクでした。BDには橘美也編が収録されているし最終巻は買うかもしれません。

現在森島はるか編のBD・DVDが発売されていますが、どうやら6000枚は売れたようなので黒字だったとは思われます。しかしヒロイン別に上下巻で発売されているのでヒロインにより売り上げが変わるかもしれません。

久々にギャルゲーアニメで面白いと思った良作でした。自分も思わず1月27日発売のエビコレ+アマガミを買ってしまいそうな勢いです。


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