(ネタバレ有り)2011年春終了アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」最終回の感想文

2011-04-24 23:19:04 | 2011年冬アニメ関連

1話の感想文を淡々と書いていますがやはり今回はこの作品の感想文を書かずにはいられません。というわけで今回は「魔法少女まどか☆マギカ」の最終回を視聴したのでそちらの感想を書いてみたいと思います。

Madokamagika13 Madokamagika14 「魔法少女まどか☆マギカ」…アニメ制作会社シャフトのオリジナルアニメ作品で、アニメ制作はシャフトです。監督は新房昭之、キャラクター原案蒼樹うめ、そして脚本虚淵玄と、今までに無い異色のキャストで2011年冬アニメの本命の1つと言われていたこの作品、1話では魔法少女の一人暁美ほむらが謎の行動を取る展開の中、もう一人の魔法少女巴マミが登場して魔女を倒していました。

基本的に蒼樹うめデザインの可愛い系のキャラクター達が魔法少女として魔女と呼ばれる存在と戦っていたため、この作品もいわゆるなのはシリーズのように萌えとド派手な魔法アクションを駆使して、時にはドジっ娘のような展開もあるアニメなんじゃないかと思っていて、実際どこのアニメ雑誌でも萌えを前面に押し出していました。が、しかしその幻想は3話で一気に崩れ去ることに。

Madokamagika15 Madokamagika16 3話でついに主人公鹿目まどかが魔法少女になる決心をしますが、その回で巴マミが魔女シャルロッテに頭から喰われ惨殺されるという、通称「マミる」という現象が起きてからは物語の雰囲気は一変して暗くなっていきました。そしてこの3話からエンディングが流れるようになりましたが、そのエンディングがまた曲、歌詞ともに作品に合っていて、思えば1話と2話にエンディングが無かったのは意図的だったようです。

Madokamagika17 Madokamagika18 その後も息をつく間も無く展開は変わり、いよいよ赤の魔法少女佐倉杏子も登場して魔法少女同士の戦いにまで発展し、単なる魔法少女の変身アイテムかと思われていたソウルジェムの正体が判明したときや魔法少女システムの正体など、とにかく毎週見逃せない展開ばかりで毎回釘付けになってしまいました。演出も良かったですが何よりこのシナリオの面白さは別格で、本当に脚本家の虚淵玄はテレビアニメ脚本が初めてとは思えません。

Madokamagika19 Madokamagika20 そしてこの作品においてはキャラクターも非常に良く、魔法少女達もクセが強いながら魅力的でした。もうちょっと美樹さやかと巴マミの過去が知りたいところでしたが、他の3人についてはそれなりに深いところまで過去話があったので、12話作品ながら良く描かれていたと思います。そんな中でもキュゥべえの嫌われ方は異常で、序盤から妙に契約を迫る描写が怪しまれていましたが中盤以降は株が大暴落してダントツの嫌われキャラと化していました。

Madokamagika21 Madokamagika22 キャラクターといえばなんといってもこの作品においては主人公鹿目まどかと暁美ほむらは欠かせません。この2人においては声優の演技も非常に高く評価され、中でも鹿目まどか役を演じた悠木碧の演技は素晴らしかったです。基本的に状況に流されるままで何もしていないキャラはウザがられて嫌われるはずですが、この作品に至ってはそういう意見をほとんど聞かなかったのは演出や脚本のうまさと演技だったと思います。6話で美樹さやかが死んだときに泣いて取り乱した演技が特に絶妙でした。

Madokamagika23 Madokamagika24 そしてこの作品である意味もう一人の主人公とも呼べたのが暁美ほむらでした。序盤から何かと謎のある発言や行動をしていたキャラクターで、その特殊な能力から瞬間移動系とも予測されていましたが期間限定とはいえまさかのあの能力。そしてあの攻撃!魔法少女ものでも今までに見たことがない斬新な攻撃方法に衝撃を受けました。その暁美ほむらの全ての始まりが語られる10話はこの作品で最も印象に残った話で、その中でも時間が戻る寸前にまどかに介錯するシーンの悲痛な叫び声は特に印象的でした。

Madokamagika25 Madokamagika26 11話と最終話はその内容もあり東北太平洋沖地震の後自粛されていましたが、先週ついに地上波で一挙放映が行われネットでもニュースになり実況も大荒れになりました。序盤からの謎の一つだった鹿目まどかの異常な魔法少女としての才能の正体も明らかになり、エントロピーを含む物語が次第に恐ろしい勢いで壮大になっていき、それが原因で萎えてしまった人もいたようで、自分は壮大な話に少々ついていけませんでしたが何はともあれ最後は良く締めていたと思います。ラストの暁美ほむらが弓を構えるシーンとか特に震えました。

Madokamagika27 Madokamagika28 中途半端に2期があるような終わりでも無く、バッドエンドのような終わりでもない絶妙な終わりにネットでは賛否両論のようでした。個人的にはこういう終わりは十分有りかなと思います。そして最後まで戦い続けた暁美ほむらはやはり素晴らしかった…。美樹さやかのラストシーンも忘れられません。完全なハッピーエンドではない終わり方はまさに虚淵玄脚本といったところでしたがこのような終わりだったからこそ印象深かったです。

作画は普通といったところでシャフトらしいかんじでしたが、シナリオ及び演出は別格で素晴らしかったです。今までに無い斬新な話だったこともあり毎週見逃せませんでした。主題歌もオープニングの明るい雰囲気と裏腹にエンディングの禍々しい雰囲気が作品を象徴していました。

総評

Madokamagika29 Madokamagika30 全体的な感想としては…正に別格!2011年が始まっていきなり最大クラスの作品が登場してしまいました。放映前から面白くなるかもとは言われていましたがここまで面白くなるとは予想以上。久々に毎週続きが楽しみなアニメでした。

個人的評価としては、作画はそれなりでしたが面白さと盛り上がり方、そして演出は素晴らしく主題歌も作品を象徴していたし文句無しのSランクです。SSくらいつけてもいいかもしれません。

国内のみならず海外からも注目され非常に高い人気を持っていただけに、BD・DVD売り上げも相当な数の予約が入っているらしくもうすぐ1巻が発売されますが、予想売り上げ枚数が60000以上?とも言われすさまじい結果を叩き出しそうです。2011年はオリジナルアニメの年とも言われていますがそれを象徴する素晴らしい作品でした。最後はやはりこの言葉で。

            ―Don't forget.  
              
忘れないで 

            always, somewhere,
             いつも、どこかで 

          someone is fighting for you.
         誰かがあなたのために戦っている事を 

         ―As long as you remember her.
          あなたが彼女を忘れない限り 

             you are not alone. 
            あなたは一人じゃない


2011年春アニメ「遊戯王ZEXAL」第1話の感想文

2011-04-24 12:46:40 | 2011年春アニメ関連

今期からまた1つ長く続きそうな作品が始まります。今回はカードバトルアニメ「遊戯王ZEXAL」の第1話を視聴したのでそちらの感想を書いてみたいと思います。

Yuugiouzexal Yuugiouzexal1 「遊戯王ZEXAL」…週刊少年ジャンプで連載されていた高橋和希の漫画「遊☆戯☆王」を原典とした「遊戯王」アニメシリーズ第4作品で、アニメ制作はぎゃろっぷです。現在幅広く展開されているカードバトルゲームの元祖とも言える作品で現在も根強い人気を持つこの作品、今期からついに第4作品に突入です。

主人公が熱血タイプという王道の中、ヒロインも可愛く少年向けぽいスタンダードな作りでした。舞台が近未来で、専用のバイザーをつけることにより仮想現実のような世界になりそこでデュエルをするという設定のため現実世界ながら面白い表現方法でした。あと主人公の持っていた首飾りが鍵となり謎のキャラクターが登場するというのは初代「遊☆戯☆王」を思い出します。

Yuugiouzexal2_2 Yuugiouzexal3_2 そして何より今回の目玉とも言える演出が同レベルモンスター2体を素材として特殊召喚できるエクシーズ召喚でした。今ではどのカードゲームでもおなじみとなっているコストを払っての召喚ですが、今回はそれをさらに進化させたものになっていて、さすが元祖といったところでした。そして今回はナンバーズと呼ばれる特殊カードもあるようで盛り上げ方も良かったです。

Yuugiouzexal4 Yuugiouzexal5 今回は1話ということもありデュエルシステムの説明や世界観の説明が多めでしたが、1話から早速ナンバーズや謎の存在アストラルが登場してきてデュエルも行われていたし面白かったです。そして何よりヒロインの小鳥がエロい!これで中学1年生は反則です。

作画は安定していて良くモンスターも2Dと3Dがうまく切り替えられていて良く出来ていました。主題歌も作品に合っていたし、エクシーズ召喚の盛り上がるときのBGMもうまく出来ていたのではないでしょうか。主人公九十九遊馬のダミ声も慣れてくれば全然気になりませんでした。

総評

Yuugiouzexal6 1話の全体的な感想としては…面白い!王道作品ながら良く出来ていて今期のアニメの中でも指折りの面白さです。今現在でもカードバトルもののアニメは多いですがそれら全てと比較しても相手にならないくらいでした。

1話の個人的評価としては、全体的にバランスが取れていましたが何よりカードバトルが面白かったので永久保存版のAランクです。

久々に遊戯王シリーズを視聴したけどやっぱりカードゲームの元祖は面白かったです。それに対して「バトルスピリッツ ブレイヴ」はまだ面白いですが正直ブシロードが新規参入して猛烈にプッシュしている「カードファイト!!ヴァンガード」が勝てる要素が全く見あたりません。遊戯王の王道ながら良く出来ている設定、シンプルだけど奥が深いデュエルシステム、そして何よりナンバーズが召喚されたときの盛り上がり方。番組の最後にデュエルについての説明も毎回ある親切設計と至れり尽くせりでした。


2011年春アニメ「Aチャンネル」第1話の感想文

2011-04-24 11:19:51 | 2011年春アニメ関連

すっかりアニメの定番となった日常アニメ、今期も数が揃っています。今回は「Aチャンネル」の第1話を視聴したのでそちらの感想を書いてみたいと思います。

Achannel Achannel1 「Aチャンネル」…まんがタイムきららキャラットで連載されている、黒田bbの四コマ漫画「Aチャンネル」のアニメ化作品で、アニメ制作はスタジオ五組です。かつて「ストライクウィッチーズ」「咲-Saki-」を制作していたGONZO第五スタジオが独立して設立されたスタジオ五組初制作TVアニメ作品とのことで一部では少々注目されていた模様です。

いきなりバットを持った少女が走っていたため、これも非日常的な日常系?と感じましたが、それ以外は特に非日常な描写は無く当たり障りない日常アニメでした。変に個性を付けようと飛び抜けた設定を付けていないため個人的には好印象です。

Achannel2 Achannel3 主人公的な仲良し4人組の中でも中心人物なトオルは唯一1年生だったため、他の2年生だった3人に対しちょっと寂しさを感じる描写とかもありましたが、1話の時点でほとんど打ち解けていたので視聴していて変に暗く感じるところは無く面白かったです。

そして何よりトオルとユー子の絡みが面白く、すっかりユー子はいぢられキャラと化していました。あれだけトオルにいぢられたのに毎回健気にトオルに話しかけてくるユー子は実に素晴らしい。日常アニメながらキャラクターの個性もあったため楽しめました。

Achannel4 Achannel5 選択授業を選ぶときの居眠りシーンや、アメ玉を半分にする話など変に飛び抜けた話をするわけでもなく淡々とした話が続き、終盤は良い最終回だったと感じさせるような終わり方をすると思いきや挿入歌。そしてエンディングと、この雰囲気は「がくえんゆーとぴあ まなびストレート!」「かなめも」を思い出させました。

オープニングはセンスや演出も良く、見ていて楽しくなるかんじだったのでイイ出来でした。作画もシンプルながら背景とかは細かく描かれていて押さえてあったと思います。

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YouTube: 【HD】Aチャンネル OP Morning Arch

総評

Achannel6 1話の全体的な感想としては、ここ数年の日常アニメから毒気を抜き去ったような淡々とした日常アニメでした。刺激が少ないぶん物足りなさを感じるかもしれませんが個人的には十分満足で面白かったです。日常なんてこういうものでしょう。

1話の個人的評価としては、作画や演出は普通といったかんじでしたが見ていて楽しくなるオープニングや、トオルとユー子の絡みが面白く視聴していて飽きがこなかったのでこのまま視聴継続のBランクです。日常アニメはこのくらいが丁度良いと思いました。