ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

旅友から…

2023-03-11 20:32:08 | つぶやき
先日、昔の旅友からハガキが届いた。

「近ごろは旅をしてますか?」ということと、「いずれ世界一周に出かけたいと思っている…」というようなことが書かれていた。それ以外は、まったく近況に触れていないところが、実に旅友らしい。時々、昔の旅友から届く便りは、だいたいこういう感じでシンプルな内容が多く、大変微笑ましく思っている。

彼とはその昔、バンコクのカオサンの安宿で出会って、その後、何年かして偶然、またバンコクで再会している。その日はちょうどバングラディシュからバンコクに着き、バスでカオサンにやって来て、まさに彼と最初に出会った宿に向かう途中、後ろから声を掛けられた。当時、彼は中国で語学学校に通っていて、ちょうどタイを経て帰国する直前だったと記憶している。しかも驚いたのが「僕、先日中国で結婚したんですよ…」と赤い結婚証明の手帳を見せてくれたことだった。彼は私の2つか3つ年上だったから、当時31とか32くらいだったと思う。

その夜、彼は結婚に至るまでの経緯を詳しく聞かせてくれた。奥さんは雲南省の田舎の出身で男の子がひとりいること。実家にいる父親に一度も会わせることなく結婚を決断してしまったこと。今後は奥さんと子供を日本に呼び寄せるつもりであること。そして随分悩んだ末の決断であったこと。

旅先で出会った外国人と恋をしたり、そのまま結婚してしまうことは、まぁ時々はあるもの。ただし一旦、帰国して親や周囲に話をして仕事の目途を付けてとか、なんとなくそういう順序があり、それから迎えに行ってその後、籍を入れるのが一般的なのかなと漠然と思っていた。けれどそういう手順をすべてすっ飛ばし、帰国する前に先に籍を入れ、すでにひとりの親になる決断をした彼の勇気に大変驚かされた記憶がある。

その後、彼は奥さんと男の子を呼び寄せ、さらにその奥さんとの間に2人の子供もできた。男の子はすでに成人し、少し前に結婚したようだった。彼は旅人でもチャラチャラしたところがなく、元々日本社会でもしっかりやっていける人だったから、良い家庭人なんだろうなと想像している。

私が名古屋に来たばかりの頃、一度、奥さんと子供と一緒に遊びに来てくれたことがあった。あれから20年以上経つけれど、奥さんもすっかり日本に馴染んだろうと思う。

いつか私も世界一周というか、もう一度1年以上の長期の旅に出かけたいと思っている。そこで行き残したところ、もう一度再訪したところを訪れたい。いつになるかわからないけれど、せめてそれをやってから死にたい。

時間が経てば経つほど日本は貧しくなり、また世界の物価は高くなる傾向にある。齢を重ねると無理できなくなるから、それに比例して費用もかさむだろう。つまるところ健康体でいることが、一番の費用対効果を生むのだろうなと思う。


コメント    この記事についてブログを書く
« 完全解放 | トップ | 様子見 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿