忘却への扉

 日記? 気づいたこと 何気ないひとこま 明日への伝言 願い 子供たちに 孫たちに そしてあなたに・・ 

遠い夏の

2009-01-30 | 平和を
 【 遠い夏の 】 原案・小説/名取佐和子 『99の涙・空』 涙がこころを癒す短編小説集 編著/リンダパブリッシャーズ 発行/泰文堂の第1話の作品だ。
 たまには小説を読みたくなる。だが今の私には短編集が手頃。買い置きはいくらでも本棚にあるが、この本に引かれ先日シリーズ3冊目も購入した。
 深夜近くの入浴になり休もうかとも思ったが、無性に文章を読みたくて手近にあったこの本を選ぶ。お湯に浸かり本を開いて「遠い夏の」を読んで行くうちに広島が舞台だと気づく。
 その夜少し前までの数回、広島の娘たちと話していたところだった。偶然の意外性により関心を持つ。長い関係の若いヤンキーの二人。
 男は結婚を口にするが女は受けず、やっと条件つきの旅行に誘われた。彼女の祖母同伴の気まずい旅。おまけに広島に到着後は、おばあさんに付き合う二人だけの移動。
 彼女の祖母を通して、原爆投下の日まで遡るその家族の生き様と経過。被爆者の事実を隠さなければならない社会があった。
 私も『問題』や『在日朝鮮人』で同様な話を、友人知人から聞いたことがある。祖母と同じに[遠い夏の『戦争』を抱えてきた]彼女を、彼は[精一杯の言葉で]求める。

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