べんりや日記

住まいのこと、情報発信!

田の字型古民家

2015-02-23 14:27:59 | 伝統構法について
郊外に点在する田の字型古民家です


農村の暮らしの基盤となっていた田の字型古民家は、その地域材を巧みに組み合わせながら幾度の地震や大雪にも耐えてきた地元の大工の技術の結晶です。


田んぼや里山に囲まれた茅葺屋根の古民家 高柳


茅葺屋根の葺き替え風景




田の字型古民家のイメージ


田の字型古民家は、主要構造部である田の字に並ぶ4つの部屋を中心として構成され、南側に縁側、庭と外の景色を眺め、西側に仏間、床の間を配置することで、冠婚葬祭の行事の場としての用途を主体としていました。
建物の東側に土間があり、水廻りはここに集約され、家事の全てはこの場で行えました。現在も農村の建物では、その間取りが色濃く残っています。



田の字型古民家の間取り



〇座敷と茶の間

「座敷」には仏間と床の間が設けられ、ここで冠婚葬祭の行事を行いました。

「茶の間」は今で言う「居間」のような部屋で、家族が団欒をする「お茶を飲む部屋」のイメージです。神棚はこの部屋の大黒柱に隣接した面に設けられていました。


〇仏間

座敷に設けられた2帖程の空間に仏壇が備えられ、お寺様がこの部屋に入ってお経をあげました。
仏壇の裏の壁は取り外せるようになっていて、火事になったらここから仏壇と位牌を出せる仕掛けになっていました。


〇縁側

座敷と茶の間の南側に、庭に通じる縁側が設けられ、土間と通じる廊下にもなりました。
この外部に面する建具は戸袋に収納され、風雨や夜間の時は、戸袋から板戸を出して外部から遮断でき防犯や暴風に使用できました。内側には障子戸がはめられていました。


〇土間と勝手

玄関から入ると、奥の方まで通じる土間には、「御勝手(台所)」や「風呂」等の「水廻り」が隣接する屋内の作業場としての機能を持っていました。
土間からは一段上がった「小上がり」の板場があり、そこから座敷に上がる事ができます。

「馬屋」も隣接して、冬の間は家畜も一緒に生活していた地域もあります。





伝統工法の特徴について・・




新潟に点在する田の字型古民家

越路町 長谷川邸

高柳 萩ノ島群落

南魚沼市 六日町周辺



町屋型古民家へ・・





田の字型古民家のリフォーム事例

古民家再生 - べんりや日記

これまで古民家を再生した事例をご紹介します。古民家材料を使った新築物件古民家材料+間伐材+伝統構法による新築事例新潟県中越地震に耐えました1...

古民家再生 - べんりや日記

 











もくじへ・・


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いえコレ! メンバー紹介

2015-02-23 12:08:29 | 家づくりコレクション「いえコレ!」
いえコレ!のメンバーを紹介します。






 〇 大工 (だいく)

木材を加工したり、家の構造を建てたり、屋根や壁、床といった各部の下地を作るオールマイティーの能力を持った職種です。

昔はノコギリとカナヅチ、カンナ、ノミが必需品でしたが、最近は近代化が進み、釘打ち機とマルノコさえあれば仕事が出来ると言われます。


 〇 電気屋さん

家の電気配線と照明器具、電気設備器具を取り付けたります

電話配線やLAN配線など複雑な配線工事も最近では出てきました。






 〇 設備屋さん

外の配管工事や宅内の配管工事から住宅設備器具の設置まで幅広い工事を行います。



 〇 板金屋さん

屋根や外壁の仕上げを張る仕事

真夏の炎天下の屋根仕事はお肌の大敵・・・








 〇 左官屋さん

コンクリートの打ち込みや壁仕上げ、タイル貼りの仕事をします

外仕事では重労働も多く、人気が無い職種です



 〇 棟梁(?)墨付け師

木の狂いを見切って寸分たがわぬ墨をつけます。

日本古来の伝統構法を親方から伝授された「絶滅危惧種」(?)







いえコレ!へ・・

もくじへ・・

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

重要文化財 関川村 渡邉邸大改修完成記念公演

2015-02-23 11:28:15 | 日々雑感
古民家改修の終了した渡邉邸にて記念公演が行われます


新潟に点在する「田の字型古民家」の代表とも言える関川村の「渡邉邸」の大修復が終了し、そのお披露目も兼ねてコンサートが開かれます。


田の字型古民家の特徴について・・

田の字型古民家の間取り


小屋組みが美しい



渡邉邸の特徴は、正面玄関から入って直ぐに土間が広がり、それに隣接して大きな畳の部屋が連なった大空間。部屋から見上げる小屋組みが見事な構造です。

古民家は主要な構造材をそのままにして、各部の痛みを何度も修復することで何百年も寿命を保つことが出来ます。


修復の模様


大工技術の粋を集めた木組み


金物を使わず、木と木を組み合わせる構造が何百年もの耐久性を実現します。






篠笛(しのぶえ)と和太鼓の調べ~春の響き


修復直後の重要文化財である渡邉邸で行われるコンサート・・ゆったりとした空間の中で篠笛の音を聞く素晴らしいひと時となるのでしょう・・・





第一章「門出」

開催日  2015年4月4日(土)
上演時間 開場14:00 開演15:00(17:00終演予定)
会場   渡邉邸 母屋 ※定員300名

 <第一部>「民謡の語りと影絵芝居~大里峠大蛇伝説」
      出演:いなかなかなかいいなあプロジェクトチーム

 <第二部>「篠笛と和太鼓の調べコンサート」
      出演:狩野泰一(篠笛)、金子竜太郎(和太鼓)
      ゲスト:田村佑介(和太鼓)

料金   前売り3,500円 当日4,000円(未就学児入場不可)

主催 公益財団法人重要文化財渡辺家保存会/楽屋 楽市楽座

第二章「祝祭」は翌日5日に関川村村民会館アリーナ(体育館)にて開催

詳しくは「渡辺家保存会事務局」TEL:0254-64-1002
   Eメール watanabetei@tiara.ocn.ne.jp
HP www.watanabetei.com

まで











もくじへ・・

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする