何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

バカ社長論

2008-08-28 22:24:34 | Book Reviews
「バカ社長論」 山田咲道・著、日本経済新聞出版社、2008年5月8日

p.10-11 社員がやる気を失っている会社、皆が一生懸命に働いているのになぜか業績が低迷する会社・・・・・たいていの原因は、バカな社長やマネジャーたちによる間違った経営にあります。
 たとえば、経費節減――。
 バカ社長と良い社長の違いを解くカギは、時間効率や人件費の本質を理解しているかどうかにあります。
 冗費(ムダづかい)と必要経費とを区別して考えられないと、売上減-->利益減-->経費節減-->売上減-->利益減-->経費節減-->売上減という無間地獄に陥ります。

p.35 仕事のムダなプロセスとは、仕事の内容だけではありません。肩書きがあるからハンコを押してもらているだけなのに、ときに評論家のように、ときに他人事のように口を出し、むしろ仕事の邪魔をする人。

p.51 稼ぎを最大化させるには、能力を伸ばすことを志向したほうが効果的なのです。

p.52 仕事で能力をつけるには、一つひとつの仕事を理解すること。完成度の高い仕事ができるようになるには、まじめにコツコツ、何度も失敗して試行錯誤すること。高い志を持って反復継続することで、徐々に能力がついていきます。

p.87 「給料や報酬をちゃんと払っているだろう。期待しているオレの気持ちをわかってくれよ」と言う社長がいます。「わかってくれよ」と思っているから、人はついてこないのです。もちろん、社員にだって生活はありますから、お金は重要な要素です。ただし、お金で人の心は買えません。

p.95 導入期の三年間は、その商品でのビジネスは赤字を覚悟しなければならないと考えています。どんな優れた商品でも、三年間は利益が出ない、と考えて始めるほうがよいのです。
 導入期というのは、売れるか、売れないかを見極める期間です。あまり軽々しく判断していては、その商品にかけた資源がまったくのムダになってしまいます。むしろ事業の柱に育てるつもりで時間とお金を投入するものでしょう。

p.107 ロングセラー商品や究極の商品をつくるには、どうすればよいのでしょうか。それは、お客さんが求めていること、つまり自社の事業の本質を突き詰めて考えることです。その思考から、商品開発の試行錯誤を繰り返す。これが基本です。

p.187-8 優れた商品、良質なサービスをまっとうなやり方で社会に提供するのも、立派な社会貢献です。会社にとって一番に考えるべきことは、社員やお客さん、仕入先などを幸福にすることです。
 目の前にいる人たちの幸福を考えない社長がいるとしたら、それこそ究極のバカ社長でしょう。
 人生の成功基準とは、「お金ではなく、社会貢献」です。会社が利益を追求するのは、継続して社会に貢献するための手段であって、お金そのものを一番の価値にするから、会社がおかしくなるのです。
 利益を上げることだけを最大の目的にすると、どうしても短期的な視点でしか考えられません。
 これが行き過ぎると、「摘発されなければ、いいんだろう」と、ルールの裏をかくことばかりに目が奪われます。「仕入れ先や社員を泣かせてでも、もうかればいいんだ」「お客さんをだませば、もうけられる」という思考回路になります。こんな考えがあると、会社は長続きしません。
 社会貢献を、経営理念として謳えない会社、社員に徹底できない会社は、総じて寿命が短いものです。

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