新・むかごの日記

高槻市に在住の、人間と自然が大好きな昭和1桁生まれの爺さんです。
出かけるときはカメラ連れ。
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ヌスビトハギ:盗人萩(団体化する泥棒?)

2005-10-03 06:17:07 | 植物観察1日1題
この時期の野原を歩くと、あちこちに淡い紅色の花をつけた小さい草を見かけます。近づいてみると、いつの間にか着衣のすそに小さい半月形の種が引っ付いていて取り除くのに難儀します。
ヌスビトギハギ:盗人萩(マメ科)は、日本、台湾、朝鮮、中国に広く分布し、ハギ属に近い多年草で、根は硬く木質化します。夏から秋にかけて長い総状花序をつけ、まばらに淡紅色から白色の小形蝶形花を開きます。
名前の由来となった豆果は、中央のくびれで2個の半月形に分かれ、表面に短い鉤状の毛があり、これで衣服などにくっついて遠くへひろまります。
和名はこのマメかの形を、盗人が足裏の外側を使って忍び入る足跡に見立てたといわれます。べつに、気づかれない間に、種子を他人の衣服につけてしまうからという説もあります。
最近、豆果のサヤ鞘が3個以上連なる外来種のアレチヌスビトハギが多くなり、在来種を見かけることが少なくなっています。当今、盗人も団体化したということでしょうか。
この写真、実はアレチヌスビトハギでした。