庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

日本の特質の海洋国家をいかした快適な『海上風力発電』の実現。

2011-05-18 | 快適エネルギー社会問題
日本は世界で一番、地震発生の危険性が高い地域にある。
これは宿命であり、それに備えて安全なインフラと、万が一の場合には協力して復興を図る地道な努力を怠らない、国民性が備わっている。
そんな本質もわきまえないで、危険性のある未熟な技術である原子力発電を、国の基幹エネルギーに据えてしまい、54基もの原発を造ってしまった。

今こそ、この愚かな誤った選択を正しい方向に転換する好機としなければならない。
その技術手段は、『地熱発電』の積極的な開発と、『バイオマス発電』の技術革新による、国内での自給可能なエネルギーの普及促進である。
これによって、今の残った原発を廃止しても、電力エネルギーの供給は確保される。
原発を廃止したら、日本は電力不足の為に、産業が荒廃して沈没してしまう、などの脅しは、原子力依存症の中毒にかかった人種の言うことである。

それでも、電力を賄えるには不足で化石燃料の輸入依存に頼らなければ、日本はやっていけないのではないか。
さらに、温暖化対策のためには化石燃料の使用量を大幅に削減する目標を立てて、実行可能な計画を進めなければならない。
だから、化石燃料を置き換えるためにも、原子力発電は必要だ。という論法がしぶとく残る。

こうして、問題だらけの原子力発電所を維持した上で、さらに増設を14基も計画するなど、無謀なエネルギー戦略に突進していった。
当時は、再生可能エネルギー技術の実現可能性が危ぶまれていた状況もあって、安全性には目をつむれば、原子力発電は技術的には目の前にできていた。
しかし安全性と使用済み核燃料の課題は、表面から外されて、論争はうやむやのまま葬られている。

未だに、『再生可能エネルギー』を主力にするには、日本の狭い国土では無理だ。という思い込みが大半である。
原発をゼロにして、地熱発電やバイオマス発電に力を入れても、限界がある。と思っている読者は多いであろう。
そこで、もう一度、以前に書いたブログを紹介しておきますので、再読していただきたい。
2010年10月13日 「将来に向けての研究開発には多くの人員と資金を充てる」
2010年10月19日 「海上風力発電産業を国家戦略室の優先課題にすべき」

これからは、風力発電の可能性を研究し、海洋国家である日本の特質を生かして、『浮体式風力発電』を実現出来る戦略を立てるべきである。
風力発電を人家が多い陸地や、急峻な山地の多い地域に建設するよりも、陸地から適度に離れた海沿いに、建設する技術を開発して行けば、日本の特徴を生かした一大産業に発展する可能性が高い。
もちろん、津波対策や台風被害の懸念の為に、難しい技術開発が控えているであろう。
しかし、いつまでたっても安心できない原発や、無理難題の夢のエネルギー【高速増殖炉】の開発にこだわるよりも、心地よい夢の描けるエネルギー技術の研究課題ではないか。

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