北朝鮮の金正恩政権は、米朝首脳会談を成功に導くためには、あらゆる知恵を総動員して、アメリカの役割を持ち上げる戦略であろう。
アメリカ国内でのトランプ大統領の批判勢力を、アメリカ世論から切り離して、米朝首脳会談を成功させる方策を慎重に組上げている。
トランプ大統領は、この北朝鮮の戦略とうまく利用して、トランプ批判派を少数に押し込める戦術を歓迎している。
その象徴的な行動として、韓国系アメリカ人3人の拘束を、首脳会談を待たずに実行に移した。
ポンペォ国務長官の訪朝にあわせて、帰国便での帰米を実行して、トランプ大統領の出番を率先して作り、信頼の一部に差し出した。
このような行動で、先手をうまく打ち出して実行力を示すことで、従来の北朝鮮に対する不信感を、賢く、転換させている。
その段階にあるのに日本の安倍政権は、今だに経済制裁の強化を一番先に言い張って、北朝鮮への不信感を強調して、水を注ぐ始末だ。
これでは北朝鮮としても、日本に対する信頼向上の施策を打ち出しにくく、拉致問題解決への言及も改善されるキッカケを潰している。
アメリカ、中国としても、信頼感の向上を図る時期に、また同じ経済制裁強化路線を言い続ける日本には、ほとほと、呆れているだろう。
トランプ大統領が、日本の役割を振ってくれるのを待つしかない。