安倍政権の閣僚たちは、政治の根幹が国民生活の豊かさ維持と、安心できる日々の暮らしであることを軽視しすぎている。
お金あまりの富裕族に囲まれた茹でガエル状態で、気候過激化している世界での日本が、最も不利な地形に境遇しているのに気がつかない。
日本は歴史的に、太平洋からの台風襲来によって、もたらされる大量の水蒸気で、山に大量の降雨量がもたらされる。
それを、山林の造成と維持によって、一時的に山間部に保水して山を守り、さらに急流となって下る川の増水を貯水池にためる。
田畑の機能にはその急流となる水を田んぼにためて和らげる。
そして、居住地の近辺の川の増水は、遊水池を作って一時的に溢れさせて堤防を守ってきた。
これらは全て、時の領主たち、と地域住民の共同体で守ってきた「伝統的な知恵にもとずく「治山治水」の基本的な取組みである。
ところが、バブル時代に浮かれた後のグローバル化の波にさらされて、国土の治山治水は、全く後回しとされてしまった。
企業も自治体も目先の利益を上げる産業とインフラばかりに投資を回して、地域の生活を守る【川の治水事業を先送り】にしてしまった。
政治家たちは、お金儲けの事業ばかりを追いかけて、安全・安心を守る治水事業は予算不足を理由にして手をつけ様としない。
令和の今こそは、地域共同体の合意を、治水優先に転換する時期だ。