庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

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交通事業の大企業のたるみを見直せ!JR東海のおごり。

2010-02-02 | 交通問題・自動車
このところ、交通関係の大企業が社会を騒がせている。
航空業界のJALを始めとして、自動車業界ではトヨタ自動車のリコール問題、そして、鉄道業界では、儲け頭の「JR東海」が大規模の運行停止で15万人以上が被害を受けた。
鉄道事業は日本のお家芸で、世界に誇れる技術とシステムとして、筆者も高く評価していただけに、残念な事態である。

このブログの1月26日には、
・日本の「技術システム」を世界に売り込む。高速鉄道技術。
として、将来性を期待した。
1月30日には、・新幹線の技術は世界に最先端。だが未完成の技術。
として、課題も指摘した。
本日のマスコミ報道によると、上記に書いた内容は、JR東海に対しては過大評価であったことが判明した。
ブログの読者にお詫びと訂正をしなければならない。

事故の原因は、パンタグラフの船体をアームに取り付けるボルトをつけ忘れたことにある!
なんと単純な整備ミスであった。
しかし、これが一人の整備員の単純な作業ミスであった。として、決着させるのは大きな問題が、見過ごされることになる。
ひとつのミス、事故の陰には、原因となる問題含みのミスや判断、見落としが潜んでいる。

直接の原因は、長さ3センチ、直径8㍉のボルト4本をつけ忘れたことにある。
しかし、ボルトを付けた後にチェックする主任が、確認のマークをしていなかった。
つまり、作業員のミスと点検責任者のミスが重なると、大事故が起こるシステムになっている。
2段階のミスが重なる確率は定かでないが、これは明らかに整備の点検作業を重視していない企業体質の表れとみれる。

本来は重要な部品の整備、点検時には、作業段階でチェックを行いながらのチェックシートに記録を残すのが通常である。
パンタグラフの脱落は、それほど重大な事故にはならない。という発想としか思えない。
事故後のJR東海の関係者が、「脱線などに発展するミスではない」と言っているのは、その表れである。

また、分解して点検や消耗品の交換後に再組み立てをする場合は、分解した部品、ボルトなどは、
ひとつの箱に入れて管理し、作業終了後には、部品の余りがないことを前提とする。
これは作業マニュアルを作り、管理用の箱を用意するだけで、作業効率化にもよいので、当たり前に行われていることである。
しかしJR東海はこの管理をせずに、ボルトが余っても気にもしない作業を日常的に行っていた。

世界に誇れる「新幹線技術システム」と言ううたい文句は、安全を支える重要な保守・整備を軽んじている体質の上の砂上の楼閣でしかないのか?

JR東海は、ミスを防ぐ方策を怠っていて、整備を軽んじる企業体質を直すべきである。
リニア新幹線に取り組む資格はない。

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