庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

総選挙の争点はメディアの愚行で、民主主義の入り口に。

2012-12-13 | 国創り政治問題
今回の総選挙の争点として「消費税増税」「TPP交渉参加」是か非か、そして「脱原発」に賛成か、保留か、と問う3点セットの争点を、【マスメディアが浮上させて各政党に問う形】にしてスタートした。
そもそも、ここが大きな間違いで、消費税増税は、もはや不可欠の段階にあり、この後は、増税の時期の適否と財政再建の論議が重要な論争点であるのだ。
ところが「民主党。自民党。公明党」での、国会外の「昔の料亭政治の形」(さすがに料亭の密室ではなく、国会内での会議室だが)が復活して、8%、10%の二段階増税が、国会の議論なしに決まってしまった。

決定してから[総選挙で是非を問う]などと、もっともらしことを言うが、旧来の料亭談合政治を続けて、既成政党の既得権を守る基盤を造るにすぎない。
使い道は民主党を自民党で違うが、財政再建への道を議論出来る状態にはない。

「TPP交渉参加」は、国際的な通商交渉の是非を選挙民と問うことなど、初めから論争点に出来ない課題を採りあげた、【メディアの愚行】である。

そして、「脱原発」に賛成かは、8割の国民が脱原発依存社会を望んでいる。
あとは、「即時」か「10年後」か「2030年代」かの、期間の違いだけである。

もっとも重要な『国の将来のあり方』を、選挙民に提示して信認を得るべき選択肢は、【中央集権の官僚依存制度】を継続して行くか、それとも『地方政府を強化して権限を大幅に移管』した、道州制の様な連邦国家にして行くか、この選択が最重要である。

民主党は、「地域主権」を前回のマニフェストで掲げながら、全く実行しないで、「中央官僚の支配下に甘んじて」大きな政府指向の政策ばかりを優先した。
地方政府の力は、その為に抑圧されたままで、ついに大阪と関西、東京から、民主党政権に対立する政党が乱立することになってしまった。

さらに重要な論争の柱は、自由主義的な活動をさらに重視する【自由化・規制緩和の促進】を図る経済政策をとる陣営と、『自由化による格差の増加を抑制』する社会を目指す陣営の違いを、明らかにして、国民の選択を問うべきである。

今回の総選挙では、民主党内でも議論が整理されず、どの様な日本の将来を目指す政党になるのか、一向に判らないままに解散総選挙に走った。
一方の自民党は3年以上も野党でいながら、どちらの社会を目指す政党なのか、曖昧なママにして、ただ民主党を引きずり下ろすことだけを論じていた。

この様な低俗なレベルの2大政党制など、民主主義の入り口にもなっていない。

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