アメリカは自由貿易経済の推進者として、世界各国に市場開放を迫ってきたが、トランプ大統領になって、この路線を転換した。
貿易の活発化は進めるが、そのルールはあくまでも自国の産業を守り、労働者の雇用を確保することが優先する。
しかも、労働者の賃金水準は、現状よりも下がることは容認せず、必要であれば、企業に最低賃金の保証を強制的に課す。
政府の介入を少なくする「共和党の路線」を修正する、制限付き市場経済の推進である。
それは、あくまでも世界第1級の国を実現していく、自国での経済政策優先主義である。
同様に、国家資本主義経済の路線を進展させて、貿易の拡大と経済協力で、両国の間の関係を経済的メリットで結びつける。
この狙いは、中国が進める「一帯一路の経済発展」の基本戦略であり、社会主義国家体制を維持し、強固に発展させる自国第一主義である。
こうして見ると、自由主義国家であるアメリカのリーダーと、社会主義国家の盟主である中国のリーダーは、同じ目標を持っている。
そして相手国との通商は、二国間貿易の均衡を条件として、相手国の産業政策を、考慮しながら、ルールを締結して両国の間の友好を保つ。
トランプ氏も習近平氏も、同じ路線を進む、『ウマあう指導者』だ。