庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

国の将来像も描けない政権には少子化傾向の改善は無理。

2014-05-22 | 暮らし・健康問題

安倍政権は頭の硬い守旧派の集団の様に、何が国民の意向なのか、聞こうとする姿勢が見えない。

国民が一番の望んでいるのは、将来の生活が安心できる社会を目指したい、との意思を示して、政府が実行して行く事を期待している。

ところが、歴代の政権は安心社会を築くのは、能力不足を露呈している上に、安倍首相の様に旧時代への逆戻りを指向している慢心ぶりに、もはや期待できないと思い始めている。

これでは、『少子化傾向を改善』することなど、望むべくもない。

 

自民党政権の政治家達は、日本のあり方に対して、いまだに製造業の強みをいかした「加工貿易立国」の延長でしか、将来像を描けない。

それは、グローバル化した世界経済の中では、もはや、成り立たない目標だ。

現実は、製造業によって豊かに栄えてきた地方にも、大きく影響が表れている。

静岡県は工業製品の出荷額で全国3位の地位にいたが、自動車部品や2輪車生産、電気機械、製紙などの主力産業は、製造現場を海外に移転してきた。

その結果、静岡県の人口減は日本のワースト2位(1位は北海道)になり、働く人の流出が続いている。

 

これは、一時的な流出ではなく、構造的な問題で大量生産的な製造業は、日本での再構築は困難になっている。

新幹線が一番早く開通し、高速道路も充実したことで、製造業の立地条件が恵まれた静岡県は、地方の発展モデルであったが、これは、限界になっている。

それなのに、産業界では、「企業が競争力を高める」ため、柔軟な働き方をできる【残業代ゼロの勤務形態】を実現する様に要求している。

これを実現すれば、地方の産業は復活し、女性の就労が容易になり、『子育てのし易さ』が向上するとでも言うのか、全く理解に苦しむ。

 

そもそも、国内の製造業が成立しなくなり、仕事がどんどん海外へ移転してしまう傾向は、国内の家庭の消費力の減退にある、と認識しなければならない。

それを逆方向に推し進める「低賃金化」の元凶となる、【派遣労働者の増加】を企業側の言いなりに進めた自民党政権の責任を自覚していない。

さらに輪をかけて、産業界のやり易い様な「残業ゼロ制度」を導入すれば、働く人への圧力は高まるのは、誰にでも判る筈だ。

それによって、晩婚化、未婚化、【少子化】は、加速されるのは必須だ。(続)


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