Eur-Asia

西洋と東洋の融合をテーマとした美術展「ユーラシア(Eur-Asia)」の開催を夢見る、キュレーター渡辺真也によるブログ。

大阪大学でのレクチャー+堺巡り+エリック来日

2008-07-14 00:24:16 | Weblog
10日のお昼に大阪に移動。夕方から始まる大阪大学でのレクチャーまで少し時間があったので、大阪万博の跡地である千里の丘にて太陽の塔を見てくる。万国博覧会という強力な国家権力と同一化することによって生まれた、岡本太郎による壮大なパブリック・アート・プロジェクトを見ながら、関心する。残ったのは丹下ではなく、太郎だった、ということは、ちゃんと考え抜かなくてはならない事だろう。と同時に、友人から送られて来た、今年初めに撮影された、逆立ちしたダダカンのヌードフォトを見ながら、感慨深い思いにひたる。

夜は大阪大学にて、アトミック・サンシャイン展に関するレクチャー+懇親会。大阪でのトークは、東京で行うトークよりも、人と人との距離が近い感じがする。社交辞令的な話にはほとんどならず、一対一の人間の会話になるのが楽しく、そして興味深くもあった。

11日の日は仕事を済ませた後、堺へと向かう。自由都市であった堺に、千利休が飛ばされた、ということが何を意味するのか、現地にて考えて見たかったのだ。美術研究をしているものです、と自己紹介しつつ境の観光センターに問い合わせをすると、ボランティアガイドの方が、利休屋敷跡にて井戸の中を見せてくれた。貴重な体験だった。

その後、南宗寺へと向かい、利休の墓参りをしようとしたのだが、一番奥の茶室とお墓の部分は、午後4時までの公開期間中に間に合わず、見学できず。本当に残念だったけれど、利休に「出直して来い」と言われているかの様であった。この南宗寺、神仏習合の傾向が大変強く、寺の中にいくつもの神社があり、その狛犬が中国風だったのが印象的であった。

その後、タクシーで仁徳天皇稜へと向かう。稜の周りを一周して、体感サイズを図る。その後、市役所の21階の展望室より仁徳天皇稜を俯瞰したのだが、その大きさと存在感がかなりのものであったことを実感する。自由都市であった時代の堺、そして天皇家の町であった堺が、かなり特異なものであったことを証明している。

その日の夜は、新大阪のNPO団体Remoが主催する、フランコ・ベラルディ氏が発表する反G8のデモの様子などを伺う。私は正直、反G8のデモはそれほど良く理解できていないのだけれど、いろいろと貴重な意見を伺うことができた。ちゃんと考えて行きたい問題だ。

土曜日は横浜へと移動し、デザイナーの相澤さんと、編集者の神部くんと、日本語版リーフレット製作に関する打ち合わせを行う。相澤さん、そして神部くんの献身的な努力もあり、出来上がり間近。楽しみだ。

日曜日の今日は、作品の再製作の為来日しているアーティストのエリック・ヴァン・ホーヴとブレックファースト・ミーティングを行い、そのまま製作へと入る。実行委員会のコアメンバーである林田茜さん、さらにその家族の全面協力の下、作品の買出しから製作まで、多岐に渡り協力して頂く。皆からの協力があり、少しずつ展示が出来上がっていく。皆に感謝の気持ちでいっぱいだ。

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1 コメント

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おー (yasushi)
2008-07-17 02:30:03
気がついたら、今大阪にいるのですね。
順調に進んでいるようで何よりです。
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