Eur-Asia

西洋と東洋の融合をテーマとした美術展「ユーラシア(Eur-Asia)」の開催を夢見る、キュレーター渡辺真也によるブログ。

瞑想のススメ

2008-01-30 16:59:44 | Weblog
先日、アーティストの友人と飲んでいる際、「真也くんは思考の進め方に癖があるから、その癖を自分で理解する為にも、瞑想をしてみると良い」という提案を受けた。私自身も最近、私の思考に癖があることに気づいており、何故それが発生しているのか、そしてその癖は何なのか、理解してみたいと思った。

そこでとっても簡単な瞑想をしてみた。部屋で、身体をリラックスして、瞑想の世界に入る。しかし、邪念が多すぎる。悩みであったり、気になっていること、今日中にやらなければならないこと、多くのイメージが勝手に噴出してきて、私の瞑想を邪魔する。しばらく訓練してみる必要がありそうだ。

そんな話を、今ブータンにて仕事をしている友人にメールにてした所、その友人は先週末、リンポチェに会って瞑想の話をしていたと言う。面白い共時性だ。

このリンポチェは、ハーバード大学とMITで、瞑想中の脳の科学的調査の実験を受けたと言う。その瞑想の科学的(どうやらNeuroplasticity 、神経可塑性というジャンルにおいてらしい)な結果は、長時間瞑想を続けると、脳に永久的な影響が出るという。これは右脳と左脳、さらに大脳皮質の柔軟性の関係性と何か関係があるそうで、また長年、定期的に瞑想を続けている人たちは、CAT Scanをした際、脳の年齢が若いそうだ。通常、年齢を重ねると脳が分解して行くそうだが、瞑想をしていると、その進行が遅いと言う。

このリンポチェは、科学的発見はどうでも良い、なぜならそれは西洋の人間が科学が全てだと勝手に信じた結果生まれたものであり、彼は西洋の人間に、より平和な世界を発見するために、瞑想をして欲しいと願っているそうだ。科学はモダニズムが生んだ宗教の一形態だと思うが、これをさらりと言ってしまう辺りが、このリンポチェの右脳と左脳の交通がスムーズである、といった所だろうか。