穴村久の書評ブログ

漫才哲学師(非国家資格)による小説と哲学書の書評ならびに試小説。新連載「失われし時を求めて」

アメリカ・ハードボイルド小説における女の位置

2023-08-20 18:18:50 | ハードボイルド

ハードボイルドといえば、ミッキー・スピレーンを先駆者にあげてもいいのだろうか。Wikipediaを見てみたら彼は意外に長生きして二十世紀末まで著作をしていたらしい。彼の作品ではなんといっても、「裁くのは俺だ」だろう。しかし絶版らしい。英文ではどうだろうか。探してみたい。

どの作品だったか、犯人が絶世の美女でマイク・ハマーが彼女の裸の腹に45口径をぶっ放すのが、どの作品だったかにあった記憶がある。それで気が付いたのだが、ハードボイルドは美女が実は真犯人だったというのが多いね。

理由があるはずだ。アメリカ文化を逆読みしてみると分かるかもしれない。欧州で女性にやさしくするのはマリア信仰に由来するのだろうが、アメリカの女性観は極端に行き過ぎている。それの反動が、西部劇やハードボイルドに表れているのかもしれない。

チャンドラーはほとんどが犯人は女性ではないか。ハメットの「マルタの鷹」の犯人も女性だった。

 

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