宇江左真理著『アラミスと呼ばれた女』 2006.1.5 1,500円+tax
オススメ度★★★☆☆
江戸の簪職人からその語学の才能を買われた父親はやがてオランダ語の通詞となり長崎の出島へ赴任となった。そんな父親の元で育ったお柳は門前の小僧なんとやらで、オランダ語とともにフランス語を父親から学び取った。
一方、江戸にいた折父親が出入りし贔屓にしてくれたのが榎本家であったことからその嫡男である榎本釜次郎(後の榎本武揚)が長崎のお柳の家に度々やってきた。それは釜次郎が幕府の海軍伝習所にて学んでいたからであった。
時は幕末、風雲急を告げる情勢であった。通詞である父親は尊皇攘夷派の標的とされ惨殺。お柳と母親は父の親戚を頼って江戸に戻った。一方、釜次郎はオランダへ留学したのであった。
生き延びるために芸者となったお柳はやがてひょんな事から留学から帰国し出世した釜次郎とあるお座敷で邂逅する。その折、事情を知った釜次郎はお柳に私設のフランス語通詞になれと言い放ったのであった。
かくして男装してフランス語の通詞となったお柳はフランス人下士官たちからアラミスと呼ばれるようになり、榎本たちと共に蝦夷地まで赴く数奇な人生をたどることとなる。
風雲の幕末を舞台に、当時の時代の寵児のひとりとなった榎本武楊の影となり活躍した女性を描く特異な時代小説である。
宇江佐真理さんの『夕映え』と背景が似通った部分(彰義隊と五稜郭戦争)があるので合わせてお読みいただくことをお薦めします。
オススメ度★★★☆☆
江戸の簪職人からその語学の才能を買われた父親はやがてオランダ語の通詞となり長崎の出島へ赴任となった。そんな父親の元で育ったお柳は門前の小僧なんとやらで、オランダ語とともにフランス語を父親から学び取った。
一方、江戸にいた折父親が出入りし贔屓にしてくれたのが榎本家であったことからその嫡男である榎本釜次郎(後の榎本武揚)が長崎のお柳の家に度々やってきた。それは釜次郎が幕府の海軍伝習所にて学んでいたからであった。
時は幕末、風雲急を告げる情勢であった。通詞である父親は尊皇攘夷派の標的とされ惨殺。お柳と母親は父の親戚を頼って江戸に戻った。一方、釜次郎はオランダへ留学したのであった。
生き延びるために芸者となったお柳はやがてひょんな事から留学から帰国し出世した釜次郎とあるお座敷で邂逅する。その折、事情を知った釜次郎はお柳に私設のフランス語通詞になれと言い放ったのであった。
かくして男装してフランス語の通詞となったお柳はフランス人下士官たちからアラミスと呼ばれるようになり、榎本たちと共に蝦夷地まで赴く数奇な人生をたどることとなる。
風雲の幕末を舞台に、当時の時代の寵児のひとりとなった榎本武楊の影となり活躍した女性を描く特異な時代小説である。
宇江佐真理さんの『夕映え』と背景が似通った部分(彰義隊と五稜郭戦争)があるので合わせてお読みいただくことをお薦めします。
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