Chang! Blog
福岡のハングル検定準2級建築士、そして一児の父の[ちゃん]のブログです




 香港の2日目は、7時過ぎに起床。外を見ると、やはり雨の予報を覆し空は晴れています。
 2度寝の誘惑はあったけど、いつ天候が崩れるかも分からないので、ひとまず外に出ることにしました。疲れたら戻って寝ればいいわけで、連泊の気軽さです。


 今日もトラムは無料なので、ひとまず中環まで出ようと電停へ。


 2階の最前列に座ったものの、電車が動き出す気配がありません。やがて向かいの電車からゾロゾロ人が降りて来て、僕の乗っている電車からも乗客が降りて行きました。
 原因は不明ですが、どうやらこの辺り一帯のトラムの運行が止まってしまったようです。誰も文句を言うわけでもなく、ぞろぞろ去っていくだけなのだから、おおらかに感じます。


 というわけで上環まで歩き、地下鉄に乗車。例によって猛烈に早いエスカレーターで、地下深くに運ばれて行きます。
 エスカレーターの壁には広告が並んでて、雑誌の名前を覚えてしまいました。


 中環駅で、九龍半島方面とを結ぶ荃湾線に乗り換え。香港島側の港島線との乗り換え駅だけあって、乗り換え通路はとにかく広々としています。


 海底をトンネルでくぐり、旺角(モンコック)駅で下車。海底をくぐると高くなる運賃制度の地下鉄ですが、それでも11.5HKD(170円)なのだから、やっぱり交通費は安いです。


 地上に出れば、早くも暑い旺角の街でした。トラムが走っていない分、街の「骨格」にあたる街路が分かりづらく、方向感覚を失ってしまいます。
 スマホにダウンロードしておいた地図を見ても自分の現在地がよく分からず、wi-fiルーターでも借りておけばよかったなと思います。昔はスマホになんか頼らず旅してたんだから、我が身の退化も深刻ですが。


 駅から徒歩5分ほどの、花園街街市へ。地元民向けの市場で、もともとは路上市だったものを、行政主導でビル内にまとめたものだとか。新鮮な魚介類が並び、生活感がプンプンします。


 エスカレーターで4階まで上がり・・・


 食堂街の中にある、妹記生滾粥品へやって来ました。いかにも地元向け!って雰囲気ですが、結構な有名店のようで、お客さんは外国人ばかり。店員さんも、慣れた感じです。


 ボラのお粥と、豚つみれのお粥を頼んでみました。ダシの味わいがまったく違い、それぞれ深い味わいです。疲れた胃にも、やさしい感じでした。


 おいしいものを食べて元気も出たので、旺角の街を散策。通りにはみ出してくる看板の「勢い」は、香港島よりも強烈に感じられます。


 もっとも香港の繁華街が賑わうのは夜で、午前中の街は静かなもの。有名な露天街「女人街」も、ご覧のような状態でした。これはこれで、珍しい光景を見た気もしますが。


 窓には洗濯物。静かとはいえ、香港市民の1日は始まっています。


 電器屋さんも開いてなかったけど、店先のSIMカードの自販機は稼働してました。2日間用で38HKD(560円)という激安ぶり。
 昨日から街中でスマホが使えず困っていたので、物は試しに買ってみました。


 のちほどホテルに帰ってセットアップしてみたら、動かずにガッカリ。しかし再起動をかけてみたら、あっさりつながりました。
 この後の旅がラクになったのは、言うまでもありません。今度来るときは、空港で買っておこうっと。


 旺角の東のはずれにある、東鉄線の旺角東駅にやってきました。これまで乗って来た港島線や荃湾線と異なり、2007年までは九広鉄道という別事業体だった路線です。
 九広の「九」は九龍、「広」は広州を意味し、中国本土側との連絡鉄道でもあります。


 駅の雰囲気も、だいぶ違った感じです。電車には1等車も連結され、東京の東海道線か横須賀線あたりのポジショニングなのかなと思います。


 沿線には、高層の住宅街が広がります。


 約25分で、太和駅へ。駅周辺はやはり高層住宅が取り囲みますが、中国風の屋根付きの橋が、なかなかいい雰囲気です。


 香港でよく見た、中央に安全地帯の付いた横断歩道。一気に渡るのが難しい人でも、タイミングを見ながら渡ることができます。スイスでもよく見た形態で、これもヨーロッパ式と言えるかも。


 駅から徒歩10分の、香港鉄路博物館へ来ました。


 入場無料。


 昔の駅舎を改装した屋内展示場は、ささやかなものです。


 屋外展示場には、香港の鉄道に「汽車」の香りが強かった頃の車両群が保存されています。


 なんともシンプルな造形の3等車。


 1等車は、どことなく日本の昔の車両と共通した雰囲気です。車内の広告も、なかなかムードがあります。




 太和駅に戻ると、ちょうど2階建ての国際列車が通過していくところでした。ステンレス製の車体は今風ですが、地下鉄や近郊電車と違った風格が感じられます。


 天井に掛かる時計はスイス風。どこにいるのか、分からなくなります。
 国際列車が走ると、割を食うのが近郊列車。土曜の昼間というのに2分毎に走る電車も、間引かざるを得ません。おかげで次の電車は、1等車まで立席でいっぱいの混雑。今後より中国本土との結びつきが強くなれば、複々線化も必要になってくるかもしれません。


 東鉄線の終点、紅磡へ到着。向かい側のホームには、西鉄線(!)の電車が接続します。
 ホームは2つあり、東鉄、西鉄ともホームを交互に振り分けることで、ホームタッチでの乗り換えを実現しているんです。しかもそれぞれの電車は、2分と経たずに折り返していきます。なんてせわしない駅!


 長距離列車のホームを見れないかなと思ってたけど、実質的な国際列車とあって、出入りは自由ではありませんでした。


 福岡県民にとって親しみを感じずにはいられない、西鉄線の電車で尖東駅へ。荃湾線の尖沙咀駅とは地下道で直結していながら、同一駅の扱いにはならず、通しの切符もありません。
 元が別事業体だった名残りは、簡単には消えないようです。


 地下道直結の郵便局で、切手を購入。最終日、スイスに住む友人夫婦にエアメールを出してみました。スイスに住む日本人に、香港へ旅行に来た日本人が手紙を出して届くって、当たり前のようでスゴイ。


 また地下道に潜り、尖沙咀のシンボルの一つでもある、1881ヘリテージへ歩いてきました。100年以上前の水上警察署がリノベーションされた、複合施設です。


 中に入っているショッピングゾーンは、名だたるブランドばかりで、とてもフラフラ入れる雰囲気じゃありません。テラスのところにヘリテージパーラーなるカフェがあり、ここも相当な値段ではあったけど、建物の雰囲気を感じたくて入ってみました。


 僕はクラフトビール・新界(78HKD≒1,180円)、ヨメさんはオレンジジュース(48HKD≒730円)で一息。
 ラベルもシックな新界は店の雰囲気にも合っていて、瓶を持って帰りたかったです。


 午後2時も過ぎて、お腹が空いてきたので、スマホを駆使してお店探し。ヘリテージの真横に、飲茶の有名店「翠園」があるというので、大雨の中を傘をさして行ってみました。
 さすがは人気店、お昼時からだいぶ外れているというのに順番待ち。だいぶ大きな店で回転も早く、10分も経たずに順番が回ってきました。




 春巻きに一口鮑タルトに、とにかくいろいろオーダー。うーん、さすがは本場。おいしい~


 そして窓からは、湾越しに香港島のビル群を望むロケーション。二人でサービス料込み4千円も、納得の味と雰囲気でした。


 いきなり、席の片づけが始まったこと以外はね(笑)。夜の営業に向けてのレイアウト変えを、食事中のテーブルの真横で始めるものだから驚きます。
 地元の人は気にする風でもなく、当たり前といった表情でした。


 お腹もいっぱいになって眠くなったので、一旦香港島に帰りましょう。帰路は気分を変えて、九龍と香港島を130年に渡って結んできた「スターフェリー」で渡ります。
 運賃は、もっとも高い休日の1等でも、わずか3.7HKD(55円)!トラムにしても然り、歴史ある乗り物の値段は特に安いです。


 1等、2等は切符売り場から乗降口まで完全に分離されています。
 乗船口への通路、古めかしい感じです。地下鉄は全体的にキレイだし、トラムに駅らしい駅はないので、香港でも数少ない数十年前を感じられるターミナルの一つと思います。


 古色蒼然ながらも、オクトパスは利用可能。九龍半島側の改札に、1度タッチするだけでOKです。鹿児島の桜島フェリーを思い出します。


 香港島のビル街を背景に、レトロな風貌のフェリーが入ってきました。


 内装もレトロ。1等だけに冷房のある区画もありますが、オープンデッキで風に吹かれながら乗るのが気持ちいいです。


 香港島も九龍半島も、どこよりも遮蔽物のない景観を楽しめました。


 いいことばかりのスターフェリーだけど、九龍側も香港島側も、地下鉄やトラムとの乗り継ぎが遠いのが不便なところ。バスを使いこなせると、また使い勝手も上がるのでしょうね。
 まだその域に達していない僕らは、延々と長いペデストリアンデッキを渡り、トラムで上環へと帰りました。


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