sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

映画:大笑い江戸っ子祭り

2016-12-02 | 映画
宝塚映画祭で見た3本目、1959年の宝塚映画製作。
落語の「芝浜」「たらちね」「千両富」などのエピソードを散りばめた
江戸時代が舞台の映画ということで、無理やり時間をやりくりして見ました。
複数の落語を下敷きにした映画として「幕末太陽傳」の完成度はないけど
コメディだから、これはこれですごく楽しい。
監督は喜劇の神様と称されたらしい斎藤寅次郎で、
主役級のコメディスターが贅沢に出ていて、オールスター喜劇映画です。

いくつかのエピソードの組み合わせなので、
メインのストーリーというほどのものもないのだけど
大家さんのピンチを貧乏長屋のみんなで助ける(くじが当たって)話、かな。
映画の冒頭で、町娘の雪村いずみが同じ長屋に住むくず屋さんに売りつけたくじが
ラストで当たるんですけどね。
その合間に、親を探しに来た子どもを預かったり
言葉の丁寧すぎるお嫁さんをもらったり
間抜けで人のいい泥棒に入られたりするドタバタが色々起こります。

三木のり平が、親切なくず屋さんの久六。映画全体的には彼が主役かな。
有島一郎は酒飲みで仕事をしない魚屋の八五郎。「芝浜」ですね。
益田喜頓は長屋の大家さんですが家賃の取り立ては半ば諦めているようです。
長屋の空き部屋を借りに来る、ちょっとだけ出てくる役者がトニー谷。
エノケンは町の目明かしの親分。
大家さんの娘の病気を見る医者役で一瞬だけ出てくるのが古川緑波。
あと、雪村いずみは宝塚映画祭の古い映画では何度も見てるけど
本当にスターだったんだろうな。ここでもおきゃんな町娘として
かわいくうまく歌っています。

ドタバタの単純で馬鹿馬鹿しい笑いは気持ちよく、
軽く織り込まれた人情話もべたべたせずにいいアクセントになって
気軽に見られる86分の映画なのに、たっぷりな感じのする映画でした。
そういえば昔の映画は2時間未満のものが多いですね。
最近は長い映画も多くて、はしごすると疲れます。

三木のり平も益田喜頓も有島一郎もみんな痩せて、顎の尖った細面の顔で、
喜劇役者で三枚目の役をやってて、
一方、この映画の中で男気のある二代目鼠小僧のイケメン役の俳優は
体はちょっともっちりしてて、頭が大きくて大げさな顔なんですけど、
この頃はまだこういう歌舞伎役者っぽい感じ?が男前だったんでしょうかね。
今なら、普通の服装をしてれば、絶対前者の方がイケメンとされそうなのに。

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