教育史研究と邦楽作曲の生活

一人の教育学者(日本教育史専門)が日々の動向と思索をつづる、個人的 な表現の場

自作純邦楽曲その4「穂波」

2010年04月10日 16時01分08秒 | 純邦楽
 さて、ひさしぶりに旧HPの補完。今日は2004年作曲の「穂波」です。動画は1時間で作りました(笑)。
 この曲は、ずっと自分の中で音にしたかった題材を形にしたものでした。旋律(とくに笛の)が気に入っていました。今改めて聴いても、今でも好きだなぁと思います。最初から終盤近くまで非常に演奏しやすい曲ですが、終盤に少し難しい部分があります。



風は集いて龍となる

あくまで優しく吹きすぎる龍

後に残るは陽に輝く青の葉と

そよぐ穂の音

(白石崇閃 2004年作曲 9分57秒)
(篠笛、三絃、打楽器(巫女鈴・オルゴール・締太鼓))
(初演 2004年6月ぐるーぷ樹第30回和楽器コンサート、於広島市)

 この曲は、ずっと音にしたかった私の原風景を表現したものです。
 愛媛松山の実家付近は、今でこそ住宅地になってしまいましたが、もともと田舎でした。実家も米を作っていましたし、家の周りも田んぼばかりでした。初夏になるとまだ青い稲が成長し、それなりの高さになって、風に揺られて、規則的な模様が浮き出ては消えていきました。私は、この風景を見るのが大好きで、受験勉強の合間にボーっと眺めていたものです。(現実逃避ともいう?)
 初演後、いろいろアドバイスをもらい、一部(三絃パートの数小節)に手を加えたのが今流れているものです。ゆったりした静かな風景、そして風と稲によるわずかで美しい声、陽の光に輝く稲の青さを、冒頭の楽器それぞれの音の伸び、合間合間の独奏、メロディアスな合奏部に表現できた・・・と思いこんで(笑)います。
 それぞれのパートは独奏を想定していますが、演奏レベルはそれほど高く設定しませんでした。各パートともに微妙なニュアンス(例えば笛の装飾音など)を加えて、独自の演奏をしてみてください。
 初演で笛を演奏してくれたT.M.さんからは、笛の部分は独奏でもいける、と気に入っていただけました。
 できれば生の音で聴かせたい曲でありますm(_ _)m
 (執筆年不明。2004年ごろ? 人名だけイニシャルにしました)
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