この二つの言葉の語源は少し、ヤヤコシイですが、聞いてみれば納得です。
かたぎ(気質):
「職人気質」「昔気質」「江戸っ子気質」などのように、“ある身分・職業・年齢層・環境などに特有の気風や気性、傾向”という意味があります。
その語源は、「形木(或いは型木)」で、[布や紙をあてて模様などを染め付ける、模様や文字を彫りつけた板]に由来すると言われています。
そして、型木を使う染色職人が独特の特徴を持っていたというのが由来の由です。
この「形木」はやがて、その意味の類推から「(技芸や習い事の)基準,型,手本」も意味するようになり、これが転じて「習慣・生活態度・性質」をもその意味に含まれるようになり「気質」という字が当てられるようになったとのことです。
但し、「銀行員気質」「裁判官気質」などという言葉は聞きませんので、「気質」と呼ぶには、単に真面目に固いだけではなく、多少の遊び心や洒落た感覚などが備わることが大切な要件のような気もします。
しゃくしじょうぎ(杓子定規):
“何でも一定の基準や規則に当てはめて処置しようとすること。融通のきかない態度ややり方”を言いますが、その由来については、下記のように言われています。
即ち、昔の杓子の柄は反るように曲がっていたが、そのような柄の曲がった杓子を定規の代わりにし、正しくない定規ではかるところから、無理に基準に当てはめたり、融通のきかないことを「杓子定規」と言うようになったというのです。
但し、この説はどう考えてもこじつけだ、正しくは
吉野の栗木細工の杓子は、その長さは1尺4寸となっているが、「それ程拘らなくても良いのに頑なに1尺4寸を守り続けている」このような態度を言うのだという説もあるようです。
この説の補完説明は、畿内で使われた杓子は「尺4」に由来するということです。
さて、どちらが正解なのかは判断できませんが、杓子定規にケリをつけるほどの問題でもないかも知れません。
尚、杓子(しゃくし)はどの家の台所にもある、物を掬(すく)う時に使う道具ですが、今では女房言葉の「しゃもじ」の方が一般的になっています。(まさ)
*** 現代版「浮世風呂」 オジンたちのサウナ談議 その7***
(こんかいも又、やもお同志の侘しい会話です)
A:「あのスーパー、来週から改修工事とかで、今週は値引きになってるで」
B:「そうか、ありがとう。早速明日にでも買い出しに行ってくるわ。それにしても買い物にかけるオバチャンたちの迫力には負けるなぁ。特に夕方の値引きシールを貼る時間帯は殺気立ってるで。
横目で店員の動きを追いながらチャンスを狙ってるし、厚かましいのは手に持ったパックに値引きシールを貼らせてるもんなぁ」
A:「あの迫力観たら、男性の生命力の弱いのが判るなぁ。哀しいかな、男性はエエ格好しいで、羞恥心を捨てきれん奴が多いからなぁ」