うらやむ(羨む):
恵まれた人や、優れた人を見たりすると、妬ましく思うことを言いますが、その語源は「ウラ+ヤム」らしいです。
「ウラ」については、「うら悲しい」とか「うら寂しい」の「うら」と同じで、「心」を意味し、それに「ヤム(病む)」が加わり、他人の豊かさや優れたさまを見て、自分もそうなりたいと思う心を、心の病いに例えられたようです。
「羨む」という漢字表現があるので元の意味が判りにくくなっているようです。
因みに、中国語の「羨」は、「羊」+「次(よだれ」」で、羊料理のご馳走を前にヨダレを流すということらしいです。
うろたえる:
不意の出来事に対応できずに驚き慌てる様を言いますが、この言葉は「ウロ+タエル」ではなくて、「ウロタ(空虚・空白)+エル(動詞を作る接尾語)」らしいです。
「ウロタ」(或いは、ウロ・ウツロとも)は中が空っぽの状態を言いますが、心の中の空白状態も意味し、現在でも「ウロつく」「ウロウロする」とか「ウロがくる」という言葉が使われています。(まさ)
※ この「身近な言葉の語源」については、「語源を楽しむ」(ベスト新書 増井金典著)や<語源由来辞典>などを参考にさせていただいています。