都会ではまず使いませんが、農村部ではいまだによく使われている言葉です。
なおらい(直会):
一般には、神事終了後の宴会(打ち上げ)とされますが、道普請や共同作業の後の慰労会などにも使われることがあるようです
本来は神事を構成する行事の一つであり、神霊が召し上がったものを頂くことにより、神霊との結びつきを強くし、神霊の力を分けてもらい、その加護を期待するもので、季節の野菜・魚介類などが神饌として供えられた場合は、それらを調理した物が出される場合が多いです。
このため、神社によっては直会での料理は郷土料理と同一の場合があります。
語源については、「ナオル(復す)」の名詞形とする説や、「直り合い(なほりあひ)」の意とする説もあるようですが、何れも一同が祭祀のため行った斎戒を解き、平常に直る(復る)という意味があります。
ゆい(「結い」或いは「結」):
主に小さな集落や自治単位にいて、一人で行うには多大な費用と期間、そして労力が必要な作業(農繁期/茶摘み/屋根葺きなど)を、集落の住民総出で助け合い、手間賃なしで協力し合う相互扶助のことをいいます。
形は共同作業ですが、道普請や祭礼などの共同作業ではなく、あくまで農家同士の手間(労力)の交換が基本のようです。
(まさ)