老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

七草粥と春の七草

2024年01月07日 20時24分15秒 | 食べ物

 今日は冷え込みましたね。
河川敷のテニスコートに行ったのですが、寒さに加えて風が強く、私は早々に帰らせて頂きました。


 所で、今日は早くも1月7日、いにしえ人間としては旧習通りに朝は七草粥を頂きました。

 この「七草粥」の由来は、1月7日(旧暦)は五節句の一つの人日(じんにち)と言われ、中国の唐の時代からは、「七種菜羹(ななしゅさいのかん)」という7種類の野菜をいれた汁物を食べるようになっていたようです。

 一方、日本には昔から雪の間から目を出した若菜を摘む若菜摘みという風習がありましたが、中国文化が日本にやってきたときに2つの風習が混ざり、1月7日に七草粥を食べるようになったと言われています。

 七草の栄養素を摂り無病息災を願うことのようです。
七草粥を食べることで1年間元気に過ごせるようにと願いが込められていますが、お正月にごちそうを食べすぎた胃や腸を休ませてあげるという意味もあるようです

 現代にも七草粥の風習が根強く残っていることには、“胃腸を休める”という七草粥の効能も大いに関係しているようにも思えます。


 また、この七草粥には「春の七草」が食されることになっていて、子供の頃から『セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ これぞ七草』と名前を覚えたものです。

 因みにこの七草も現在の植物の呼び名と変わっているものもあり、今一度確認すると、
セリ:現在も同じくセリで、セリ科植物です。
ナズナ:現在ではペンペングサの方が一般的ですが、アブラナ科植物です。
ゴギョウ:ハハコグサ(キク科)
ハコベラ:ハコベ(ナデシコ科)
ホトケノザ:コオニタビラコ(キク科)のことです。現在「ホトケノザ」として一般的に知られている植物は全く別のシソ科の植物です
スズナ:カブ(アブラナ科)
スズシロ:ダイコン(アブラナ科)

 昔はこの七草ではなく穀物類などを食していたようですが、現在では上記の七草が定着しています、お判りのように全て、水田雑草または畑に出現するものばかりであり、今日における七種類の定義は日本の米作文化が遠因となっているようです。

 また、うろ覚えですが秋の七草というのもありますが、“秋は穀物の収穫期で食べるものには少し余裕があるので、見た目に美しい花類が選ばれたが、万一秋の収穫が不十分な場合は春のこの時期は食べることに心配せねばならず、万一の場合に備えてこの時期に食べられるものを選んだ”と言う事を聞いた記憶があります。

 更に「1月7日に、このような植物が本当に採取できたのか?」という人も多いですが、1月7日というのは旧暦で今年は2月16日になり、もう少し現在よりは春に近付いていますし、家の周りは田畑ばかりだったので、容易に採取できたのでしょう。
また地球温暖化の影響もあるのか、大阪府の南部に住む私の知人が昨年の新暦1月7日に春の七草が全て採取できたと報告してくれました。(まさ)



今朝の七草粥

コオニタビラコ <植物園へようこそ>より引用