午前中、とても良い天気の中で種もみ(お米の種)を蒔きました。例年は「種ふり」と呼ぶ種まきをしました。それは、水が溜まった苗代に種をふるようにして種まきをすることです。そして、田植えまでの約一ヶ月半をかけて苗を育てていきます。
しかし、今年は手伝いの人が特に少ないため、私一人で苗作りをしなればなりません。そのため、去年試行した箱苗による苗作りを中心にしました。そして、種ふりによる苗作りは減らしました。
最初、種もみを蒔く箱に土を入れる
この箱は去年農機具店から中古品を9箱購入したものです。この箱苗はもともと機械植えのためのものですが、手植えのための苗を手早く作るのにもとても便利です。特に箱ごと持ち運べるため苗取りが必要ありません。
土を入れた箱の上に、種もみを均等にばら蒔く
昔ながらの苗作りはとても大変です。例えば、水が溜まった苗代にはいろいろな水鳥がどじょうなどの小動物を食べるために飛来します。すると、苗代が踏まれてしまい苗が台無しになります。これを防ぐための網張りがたいへんです。また、成長した苗を一本一本手で手で取る苗取り作業は腰がとても疲れます。
種を蒔いた箱の上に種もみが隠れるように土をかける
本来ならば苗代で昔ながらの苗作りをしたいところですが、このところの人手不足でやむなく去年から箱苗を試行しています。今の日本では大規模農家ほど箱苗による苗作りをしているはずです。それは、機械植えには箱苗が絶対かかせないからです。手植えではとても営農的なお米作りはできません。
種もみを蒔いた箱を静かに水に浸す
箱に蒔いた種もみは箱ごと苗代に静かに置きます。すると適度に水が箱内にしみてきます。このようにすると一週間ほどで発芽が始まります。また、スズメなどの害鳥に食べられないように網をかぶせます。
箱苗の上に防鳥用の網を被せる
箱苗を作る一方で古代米の一種である赤米は従来の種ふりをして苗を作ることにしました。この赤米苗は里山農業クラブからも欲しいとの依頼で多めに作ることにしました。この米はとてもワラが長いためワラ細工に重宝しています。苗代の作業が終わると昨日に続いて田んぼの耕運をしました。
春の日差しを浴びながら引き続き田んぼを耕運
苗代を作ったり田んぼを耕運していると、隣の田んぼでは多摩丘陵の自然を守る会の方々が田んぼの崩れた土手を直したり田んぼの耕運をしていました。毎年秋に私の脱穀機を使ってもらっています。作業中の彼らと少し談笑しました。
田んぼの土手を直している多摩丘陵の自然を守る会の方々