ちょっとマンネリですが・・・

ダラダラ過ごしている毎日のことあれこれ・・・・

「智、根、運」あるいは「智、運、命」

2010年04月09日 | Weblog
「逆境を生きる」城山三郎著より。

(前日のつづき)
ここでは御木本幸吉を引き合いに出していた。上記は、御木本幸吉が、色紙を頼まれた時に書いていた言葉だった。しかも、「Knowledge,luck,long life」という英語まで付けていたという。いずれにしても、「智」というものを重く見ていたのだ。

彼は、汽車に乗るとき決して二等車には乗らず、一等か三等に決めていたようだ。それは、当時の一等車なら、政財界の大物と乗り合わせる可能性があり、三等車なら庶民が乗ってくるため、大衆と肌で接していろいろな話が聞けたからだった。

貪欲に新しい知識を求めてやまなかったのだ。正規の教育を受けていなかったが、講演会があればその分自ら熱心に聴きに行き、最前列に座り自己紹介をして、質問をしたそうだ。

御木本は受信する能力も発信する能力も長けていた。成功した後も終生、好奇心のかたまりで、あらゆる機会を捉えて受信、吸収して自らの糧としていたそうだ。この姿勢こそが日本が世界に誇れる「ミキモト」ブランドのスタートだったのかな。