素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

ネムノキ

2024年06月20日 | 日記
 ジムのトレーニングルームは2階にある。有酸素運動をするためにランニングマシーンやアークトレーナーに乗ると1階のプールとその大きな窓こしに久保池が見える。

 プールで泳いだり水中ウォーキングなどに励んでいる人の姿や久保池の周りの緑は単調な有酸素運動をしている者には元気を与えてくれるビタミン剤である。行ったことがないので断言はできないが、今あちらこちらにできているコンビニタイプのジムでは外の景色を見ながらの運動はできないだろう。壁を見ながらのトレーニングは味気ないだろうなと思う。

 白内障の手術をしてから視界良好となったHさん、私の隣のウォーキングマシーンで時速7kmという速さで歩いていたにもかかわらず余裕があるのか、久保池の方を指さして「あれネムノキの花かなあ?」と話しかけてきた。私はHさんが勧めてくれたインターバル速歩で時速6.5kmと7kmを3分ごとに交互に繰り返していて心の余裕もないしHさんほどの視力もない。

 帰りに通る道なので近くで確認すると約束してトレーニングに集中した。会話をしながらできるのは時速6km以下の速さのウォーキングである。集中力を欠いて転倒した人を何人も見てきたので「油断大敵!」と肝に銘じている。

 その帰り確認すると、まちがいなくネムノキの花だった。台風の時に横に倒れたような状態になっているので桜や笹などで隠れているので気づかなかった。
   

 長く伸びた糸状のものはおしべ。おしべが主に花を構成していて、花弁が発達していない。葉っぱが夜になると閉じて眠りにつくことはよく知られていて、これが名前の由来となっている。ところがネムノキの花は、葉っぱとは逆に夕方に咲く。花の咲く時間には、葉は眠りにつき、夜明けとともに葉は開いて花はしぼんでしまうという神秘的なメカニズムを持つ。

 漢字では「合歓」と書くが、「合歓(ごうかん)」という言葉の意味は…【男女が共寝すること、喜びを共にすること】である。

そこで、一つの説として、ネムノキの葉っぱがぴったりくっついていることから、「葉がピッタリとくっつき、男女が共寝する姿に似ている」という外見上からこの漢字をあてた。というのがある。

もう一つには、中国の伝説に「不機嫌になった夫に、ネムの花を酒に入れて飲ませると、機嫌が良くなる」という話から「家族が仲良くなる、喜びを共にする」という意味で「合歓」という言葉が使われたというのもある。

 ちなみに、私が小2から中3まで暮らしていた鵜方と父の実家のある浜島の間に、ヤマハが開発したリゾート施設「合歓の郷」があり、小さい時から「ネム」といえばネムノキよりも「合歓の郷」が思い浮かんだものだ。この「合歓」は後者の意味合いだろう。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『「何回 説明しても 伝わ... | トップ | 夏至 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事