『「何回 説明しても 伝わらない」は なぜ起こるのか？』（今井むつみ・日経BP）

　頭木弘樹さんの「口の立つやつが　勝つってことでいいのか」（青土社）は、本当に面白く、一気に読み切った。肩の力が抜けた感じがする。一緒に購入したのが『「何回　説明しても　伝わらない」は　なぜ起こるのか？』（今井むつみ・日経BP）で、タイトルが符合している感がある。
　今井さんの本は2冊目、秋田喜美さんとの共著「言語の本質」（中公新書）、オノマトペ、記号接地問題をキーワードにして言語の本質に迫る試みは刺激的であった。言語の誕生と進化を考えるうえで新たな視点を持つことができた。

　その言語の問題を、専門の認知科学、言語心理学、発達心理学の観点から深堀りされているみたいで目次を見ただけでワクワクしている。習慣天気予報を見ると晴れマークは明日まで、金曜日からは雨と曇りマークが並ぶ、梅雨入り宣言も時間の問題。外の仕事が減る分を今井さんの本が埋めてくれる。